第149回天皇賞・春(4日、京都11R、GI、4歳上オープン国際(指)、定量、芝・外3200メートル、1着本賞金1億3200万円 出走18頭)
蛯名正義騎乗の4番人気
フェノーメノが、ゴール前の激しい攻防を制して
メジロマックイーン(1991年、92年)、
テイエムオペラオー(2000年、01年)に次ぐ史上3頭目の春の天皇賞連覇を成し遂げた。タイム3分15秒1(良)。このあとは
宝塚記念には向かわず、秋のGI戦線に備える可能性が高い。1番人気に推された
キズナは直線で伸びたものの4着に敗れた。
思い出の淀で天皇賞馬が復活した。
フェノーメノがレース巧者ぶりと勝負強さを発揮。史上3頭目となる春の天皇賞連覇を決めた。
「去年の秋は1走もできず悔しい思いをしたので何としても結果を出したかった。十分な手応えがあったし、最後はしのいでくれと思ったよ」
イスラボニータで制した
皐月賞に続く“GI連勝”を飾った蛯名騎手が、誇らしげに振り返る。
ベテランの手綱さばきが光った。好スタートを切り、中団の内にパートナーを導く。「坂の下りで力んだが、1周目の正面で息が入った。スムーズにリズムよくを心がけ、後ろを気にせず感じるままにいった」と蛯名騎手。道中はインぴったりを回り、2周目4コーナーで外に出す。さらに外を伸びてきた
ウインバリアシオンと馬体を併せるように末脚を伸ばす。激しい叩き合いの末にウインをクビ差退けた。
「早めに抜け出すこの馬本来の競馬ができました。人気とは裏腹にボクの中で自信がありましたよ」と戸田調教師は復活の手応えを感じていた。
昨年の
宝塚記念4着後に左前脚の繋靱帯炎を発症。肉体的な疲労も抜けず秋を全休した。症状によっては引退に追い込まれる脚部不安を克服。約9カ月ぶりに出走した
日経賞は気持ちが乗り過ぎ、馬体減もあって5着に敗れた。