第21回
チューリップ賞(8日、阪神11R、GIII、3歳オープン牝馬国際(指)、馬齢、芝・外1600メートル、1着本賞金3400万円 =出走13頭)
川田将雅騎乗で単勝1・1倍と圧倒的1番人気の
ハープスターが鮮やかに差し切って優勝。タイム1分34秒3(良)。
桜花賞(4月13日、阪神、GI、芝1600メートル)に向けて、好発進を決めた。2着の
ヌーヴォレコルト、3着の
リラヴァティが
桜花賞の優先出走権を獲得した。
力が違いすぎた。
ハープスターが別次元の末脚で圧倒。昨年暮れにハナ差の2着に泣いた
阪神JFと同じ舞台で、完璧な勝利を飾った。
「無事に走ってくれたことが何よりです。直線では終始遊んでいましたが、それでこの強い勝ち方をしてくれましたからね」。川田騎手が確かな手応えを口にした。
道中は後方2番手を追走。直線では大外に進路をとり、軽く
ゴーサインを出しただけで先頭へ。メンバー最速の上がり3ハロン33秒7の脚を発揮し、ノーステッキで2着馬に2馬身半差をつけた。
「ホッとはせんわな。勝って当たり前だしな」と松田博調教師。「能力が違い過ぎるんだから、邪魔にならないように回ってくればいい」と続けた。
阪神JFでは、直線で馬群のなかを突き、まさかの敗退。レース後、指揮官は「馬の能力を信用してやってほしい」と川田に注文をつけた。
あれから3カ月-。ジョッキーが、前哨戦を内容と結果で応えた。「あれは取り戻すことができないし、申し訳ありませんでした。今年は何よりも負けたくないと思ってスタートしたし、とりあえず初戦を勝ててよかったです」と振り返る。うっぷんを晴らす快勝劇にトレーナーも「スカッと勝てたし、(
桜花賞に)気持ちよくいけるわな」とご満悦。
ハープスターが、揺るぎない主役候補として
桜花賞へ向かう。 (渡部陽之助)
◆藤岡康騎手(
ブランネージュ4着) 「競馬が上手でラストもいい脚。出走権は獲りたかった」
◆池添騎手(
ウインリバティ5着) 「かわされてからも、よく踏ん張っていた」
★8日阪神11R「
チューリップ賞」の着順・払戻金はこちら
ハープスター 父
ディープインパクト、母ヒストリックスター、母の父
ファルブラヴ。鹿毛の牝3歳。栗東・
松田博資厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)キャロットファーム。戦績4戦3勝。獲得賞金は9847万9000円。重賞は2013年GIII
新潟2歳Sに次いで2勝目。
チューリップ賞は、
松田博資調教師が06年
アドマイヤキッス、09年
ブエナビスタ、11年
レーヴディソールに次いで4勝目、
川田将雅騎手は初勝利。