第48回
北九州記念(18日、小倉11R、GIII、3歳上オープン国際(特指)、ハンデ、芝1200メートル、1着本賞金3800万円=出走15頭)サマースプリントシリーズ第4戦は、中団で脚をためた6番人気の
ツルマルレオンがあざやかに差し切って重賞初Vを飾った。
小牧太騎手は今年JRA重賞初勝利。タイム1分6秒7(良)は、昨年の
スギノエンデバーの記録を0秒2上回るレースレコードとなった。2着は5番人気の
ニンジャ、3着は2番人気の
バーバラ。1番人気の
サドンストームは10着だった。
真夏の日差しを浴びながら、
ツルマルレオンが力強く伸びる。レースレコードで念願の重賞初Vだ。
「4コーナーを回るときには大丈夫と信じて乗りました。勝つときはいいレースができるね」
小牧太騎手が汗をぬぐう。素質の高さを認めていた相棒でのVだけに、笑顔が弾けた。
前半3ハロン32秒2のハイペースのなか、中団やや後方を追走。4コーナーで外に持ち出すと、グイグイと伸びる。一気に先行勢を飲み込んでゴール。鞍上は左手を突き上げた。
北九州記念4勝目で単独1位となった橋口調教師は「『勝負どころで外に出していって』と指示した。めったに注文はつけないけど、重賞を勝てると思っていた馬だからね」と満足げ。自身が管理した
ハーツクライの子供での重賞初Vに、喜びもひとしおだった。
小牧騎手は昨年9月の
シリウスS(
ナイスミーチュー)以来となるJRA重賞V。「けが(昨秋に落馬骨折)をしてから、リズムが悪かった。レオンで勝てたのがよかったね。若いときから重賞を勝ってもおかしくなかった。もっと出世してもいい」と、さらなる期待を寄せた。
次走は
セントウルS(9月8日、阪神、GII、芝1200メートル)の予定。結果次第で
スプリンターズS(9月29日、中山、GI、芝1200メートル)を見すえる。大きな弾みをつけて、飛躍の秋へと向かう。 (渡部陽之助)
★18日小倉11R「
北九州記念」の結果はこちら
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ツルマルレオン 父
ハーツクライ、母カストリア、母の父キングマンボ。鹿毛の牡5歳。栗東・
橋口弘次郎厩舎所属。北海道日高町・浜本牧場の生産馬で、馬主は鶴田鈴子氏。戦績22戦6勝。獲得賞金は1億3426万円。重賞初勝利。
北九州記念は
橋口弘次郎調教師が1994年
イブキファイブワン、2004年
ダイタクバートラム、08年
スリープレスナイトに次いで4勝目。
小牧太騎手は04年
ダイタクバートラムに次いで2勝目。