第147回天皇賞・春(28日、京都11R、GI、4歳上オープン国際(指)、定量、芝・外3200メートル、1着本賞金1億3200万円=出走18頭)待ちに待った初タイトルだ。春の古馬最強決定戦は
蛯名正義騎乗の2番人気
フェノーメノが、2着
トーセンラーに1馬身1/4差をつけて快勝。GI4度目の挑戦で、初制覇を成し遂げた。タイム3分14秒2(良)。この後は
宝塚記念(6月23日、阪神、GI、芝2200メートル)へ向かう。単勝1・3倍の断然人気
ゴールドシップは、3コーナーからのまくりにいつもの勢いがなく5着に敗れた。
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コンビを組んで丸1年。ようやく思いが結実した。
フェノーメノ&
蛯名正義騎手が、直線入り口で先頭に立つ積極策で、待望のGIタイトルを手にした。
「悔しい思いを2回していたからね。勝てる力がありながら、なかなか勝たせてあげられなくて。やっとGIに手が届いた。ホッとしたよ」
昨年のダービーではハナ差2着に涙を流した。天皇賞・秋(2着)もつかみかけた勝利がすり抜けた。それだけに蛯名騎手には期するものがあった。パドックの気配は抜群。「あれだけ(調教で)攻めても体が増えていた(プラス2キロ)。適度に気合も乗ってすごく良かった」と自信を持って臨んだ。
初の京都、初の3200メートル。一番のポイントだった1周目3コーナーの下り坂を中団で折り合って
クリア。2周目の向こう正面で徐々にポジションを上げ、勝負どころでは後ろの
ゴールドシップを待ったが、先に来たのは
トーセンラー。「若干早いと思った」。それでも力を信じて動いた。直線に入ってもトーセンに差を詰めることを許さず、1馬身1/4差をつけて完勝。鞍上の左手が上がった。
「春の古馬戦線の最初の大きなレース。海外に逃げる形をとるよりは…」。香港のクイーンエリザベス2世Cの選択肢もあったが、主戦の「距離は大丈夫」という進言もあり、戸田調教師は決断した。