阪神土曜メーン・GIIサンケイスポーツ杯
阪神牝馬Sで
アパパネ、
マルセリーナの
桜花賞馬2頭が初めて対決する。ともに昨秋は勝てずに終えたが、牝馬限定のGIIならチャンス十分。GIホースの意地を見せて、次走の
ヴィクトリアマイル(5月13日、東京、GI、芝1600メートル)へ弾みをつけたい。
一昨年、史上3頭目の牝馬3冠を達成した
アパパネにとって、昨秋は厳しい戦いを強いられた。始動戦の
府中牝馬Sは14着と、デビュー14戦目で初の2桁着順に敗退。
エリザベス女王杯3着後の
香港マイルでも、出国前の飛行機のエンジントラブルに巻き込まれる不運もあり、13着と大敗した。
阪神JF、
桜花賞、
オークス、
秋華賞、
ヴィクトリアマイルとGIを5勝している女王は引退の可能性も出たが、結局、陣営は現役続行を決定し、香港遠征後は放牧でリセット。主戦の蛯名騎手は落馬負傷で騎乗できないが、3月22日に栗東に移動し、今年初戦のサンケイスポーツ杯
阪神牝馬Sに向けて順調に調整されている。
28日には代打の岩田康騎手を背に坂路で4ハロン52秒3。「反応は良かったが、少し重い感じがした」と鞍上は話したが、
国枝栄調教師は「ここが目標だったし、かなりのけいこ量をこなしている」とレースまでには仕上がりそうなムードだ。【1・1・0・3】と鬼門の休み明け、初の芝1400メートルでも底力は侮れない。
一方の
マルセリーナは昨年、
桜花賞でGI初制覇を遂げた後は未勝利ながら、昨年最後の2走は
マイルCS6着、阪神C4着と牡馬一線級を相手に力を示した。今回は休み明けでも馬体はスッキリ。28日の栗東での1週前追い切りでは、CWでラスト1ハロン11秒8(6ハロン85秒9)と切れた。松田博調教師も「終いは切れたし、体つきもいい」と、極上の瞬発力が期待できそうな状態だ。
実績で
アパパネ、若い分、上昇度で
マルセリーナ。桜の女王2頭の初対決から目を離せない。