第60回
日経賞(24日、中山11R、GII、4歳以上オープン、国際、指定、別定、芝2500メートル、1着本賞金6000万円=出走14頭)
江田照男騎手騎乗の12番人気
ネコパンチ(牡6歳、美浦・
星野忍厩舎)が“大逃げ”を展開。直線に入っても他馬を寄せ付けず、そのまま逃げ切った。勝ちタイムは2分37秒4(重)。3馬身半差の2着は2番人気
ウインバリアシオン。断然人気の
ルーラーシップは3着だった。
馬名の愛らしさからファンも多い“猫パンチ”が、あっと驚く戦法で重賞ウイナーの仲間入りを果たした。
「思い切って行ってくれとの指示どおり」(江田照騎手)、スタート後すぐに他馬を突き放す
ネコパンチ。1周目のスタンド前で10馬身…1~2コーナーで15馬身…。
向こう正面に入っても軽快に逃げた。その差は30馬身以上に広がる。3~4コーナーに入っても
ネコパンチの脚は衰えず、スタンドが大きくどよめいた。
10馬身ほどのリードを取って迎えた直線。後方から
ルーラーシップ、
ウインバリアシオンが追い出されるが、荒れ馬場で本来の末脚を発揮できない。それを尻目に悠々と逃げる
ネコパンチ。
「ラッキーな馬場だった。いい流れでいけたし、この馬のバテない長所を出せた」と江田騎手。真っ先にゴールに飛び込んだ瞬間、スタンドから拍手が送られた。
ネコパンチは父ニューイングランド、母パシェンテ、母の父ダンシングブレーヴという血統。通算成績は47戦5勝。重賞は初制覇。
江田照男騎手は98年
テンジンショウグン以来2度目、
星野忍調教師は初の同レース制覇。