放牧を挟んでリフレッシュした(8)
ユニバーサルバンクがグングン調子を上げている。最終追いはCWコースで僚馬
マルセリーナに1馬身遅れたがラスト1ハロンは11秒7。「11秒台やからな。この馬にしては走っているし、成長を感じるわ」と松田博調教師は目尻を下げる。賞金加算に手間取って押せ押せのローテーションとなったダービー10着時のデキとは雲泥の違いで重賞初Vが見えてきた。
皐月賞2着、ダービー7着と春のGIを不本意な成績で終えた(14)
サダムパテックにとって、今回のトライアルはただの叩き台ではない。「3週連続でハードに追ってきたし、仕上がりは申し分ない。GIを獲らせたいし、獲れる馬。勝って
菊花賞に向かいたい」と西園調教師は必勝を誓う。2冠馬
オルフェーヴルにリベンジを果たすためにも、秋初戦から本気モードで勝ちに行く。
(7)
ショウナンバーズはテンションが上がりすぎるのを考慮して、前日調整を角馬場のみにとどめた。調教スタンドの4階で見守った国枝調教師は「前走よりデキはいいよ。暑い中の仕上げは難しいし、夏に使っている馬に強みがあるはず」と言うと「行く(逃げる)馬はいるのか」と逆質問。
ロイヤルクレストが逃げ宣言をしている旨を伝えると「ウチのは位置取りより流れ。速めの流れを作ってくれるならいいよな」と持ち味のスタミナを生かして
菊花賞の出走権獲得を目指す。
ダービー3着とメンバーでは最先着の実績がある(1)
ベルシャザールはひと夏越して心身ともに成長。「筋肉にボリューム感が出たし、精神的にも安定してきた」と松田国調教師の理想に近づいてきた。最終追いに騎乗した安藤勝騎手も「初戦から力を出せる」と秋初戦から好パフォーマンスを見せられそうだ。
震災の影響など春は様々な不運が重なった(2)
トーセンラーだが、秋初戦に向けては順調そのもの。「ハードな調教にも耐えられるようになったし、成長を感じる。初戦から楽しみ」と田代調教助手も納得の状態だ。しまいの爆発力はメンバー最上位。ここを勝って飛躍の秋にしたいところだ。
(5)
ラヴェルソナタは坂路2本目に4ハロン55秒3、1ハロン14秒3。美浦勢では一番意欲的な最終調整を消化した。騎乗した葛西調教助手は「きょうは整える程度。体質が強くなったし、増えた馬体も成長分。距離は延びても気にならないし、初めての右回りも調教では問題ない。権利(3着以内)を獲って
菊花賞に行きたいね」と好感触だ。
ラジオNIKKEI賞4着以来となる(12)ターゲットマシンはキャンターで坂路2本の調整。「前走時は蹄を痛がるところがあって順調とは言えなかったが、今回は何も気になるところはない。体はいくらか成長している。3着以内に入って
菊花賞に行きたい」と宗像調教師は前走以上の状態を強調した。
坂路でキャンター2本を消化した(17)
ロイヤルクレストは、滞在競馬だった前走より気持ちにスイッチが入った印象。「競馬場に輸送すれば、さらにピリッとしてくると思う」と鈴木伸調教師も納得の表情を浮かべる。外枠に入ったが、「絶対にハナは譲らないよ。距離は大丈夫だし、根性もある馬。速い流れに持ち込んでしぶとさを生かしたい」。2戦2勝の中山で果敢に逃げて波乱を演出するつもりだ。