第47回
小倉記念(31日、小倉11R、GIII、3歳上オープン、国際特指、ハンデ、芝2000メートル、1着本賞金4300万円、サマー2000シリーズ第3戦=出走18頭)
浜中俊騎乗、4番人気の
イタリアンレッドが中団から一気に伸びて、1分57秒3(良)のコースレコードで駆け抜けた。
七夕賞に続く重賞連勝を果たし、サマー2000シリーズ制覇へ大きく前進した。2着は15番人気の
キタサンアミーゴ、3着に8番人気の
リクエストソングが入り、3連単は87万370円の高配当となった。1番人気の
ナリタクリスタルは見せ場なく6着に敗れた。
大好きな小倉で、豪脚がさく裂した。夏の小倉で4戦4勝の実績を残していた
イタリアンレッドが、コースレコードで完勝。
七夕賞に続く重賞連勝を決め、“夏女”の本領を発揮した。
「長くコンビを組んでいる馬なので、重賞を勝ててうれしいです。今回は久々の騎乗でしたが、状態も良かったので自信を持っていけました。本当に強い勝ち方でした」
開幕週に集まった多くのファンの声援に応えながら、
浜中俊騎手は心地よい汗をぬぐった。
道中は先行集団のすぐ後ろを確保した。ハイラップのなか、楽な手応えで4コーナーを通過。直線は馬場の真ん中へ進路をとり、次々と先行勢をかわしていく。残り100メートルあたりで先頭に立つと、熾烈な2着争いを尻目にゴールへ飛び込んだ。
「小倉の重賞で一番、思い入れがあるレースを勝てたので、自然とガッツポーズが出ました」
ゴールと同時に右の拳を握りしめた浜中は小倉出身。昨夏に
小倉2歳Sを制しているが、ご当地騎手にとって、重みの違う重賞制覇となった。
「時計も速かったし、昨年より確実に強くなっている。終わってみればハンデキャッパーの見立てが正しかったんだね」
石坂正調教師は成長を再確認。レース前に唯一、あげたポイントがハンデの克服だった。前走から3キロ増の55キロで4番人気に甘んじたが、前走以上の完勝劇。サマー2000シリーズ制覇へも大きく前進した。
「これだけ走ってくれれば十分なので、放牧に出す。前回は52キロで勝てた面があったけど、今回の勝利は大きい。GIへいけるイメージができた」とトレーナー。
札幌記念の結果次第では
新潟記念に出走して
チャンピオンを目指す作戦もあるが、あくまで秋のGI奪取へ全力をかたむける。
大目標は
エリザベス女王杯(11月13日、京都、GI、芝2200メートル)。夏に飛躍を遂げた
イタリアンレッドが、次は主役として秋を盛り上げる(瀬戸聡)