今週は3歳マイル女王を決める
桜花賞に注目が集まっているが、土曜に阪神で行われる
ニュージーランドTにも、牡馬のマイル王を狙う好メンバーが集った。昨年の
朝日杯FS優勝
グランプリボス(栗・矢作、牡)、2着
リアルインパクト(美・堀、牡)が、前哨戦で早くも激突。
NHKマイルC(5月8日、東京、GI、芝1600メートル)に向けて、どちらにとっても譲れない一戦となる。
春の3歳マイル王決定戦、
NHKマイルCへの路線は、このトライアルから有力馬が激突する。その中でも、
朝日杯FSの1、2着馬、
グランプリボスと
リアルインパクトの再戦が注目の的だ。
迎え撃つ立場の2歳王者
グランプリボスは、
スプリングS4着から中1週での参戦。「
NHKマイルCに向けて、中5週で行くか、もう1戦するかの選択でしたが、今週も動きはよかったですからね。力を出せる状態にあります」。やや強行軍に思えるローテーションだが、渋田調教助手はその不安を否定。前走は芝1800メートルと距離が長かっただけに、「得意のマイルならば、きっちり決めてほしい」と渋田助手の言葉にも力が入る。
一方、ここが今年初戦となる
リアルインパクトの陣営も好感触だ。放牧先の宮城県・山元トレセン在厩中に東日本大震災に見舞われたが、別の牧場を経由して無事に帰厩した。
「調整は少し遅れ気味でしたが、いい雰囲気で帰ってきました。落ち着きがあるし、体もふっくら見せています。格好はつけてほしいですね」
休み明けの一戦でも、橋本調教助手の表情は明るい。被災した影響も感じられず、帰厩後の調整は順調そのもの。追い切りに騎乗した新コンビの内田博騎手も「反応が良くて乗りやすい馬。重い感じもありません。どのくらいやれるか楽しみです」と期待を寄せる。
朝日杯FSの上位2頭が、
NHKマイルCの前に再戦するのは初めてのこと。本番さながらの激しいバトルで、
桜花賞を含めた3歳マイル路線が今週、大きく盛り上がりそうだ。