第61回
東京新聞杯(6日、東京11R、GIII、4歳上オープン国際、別定、芝1600メートル、1着本賞金4000万円=出走16頭)
三浦皇成騎乗の5番人気
スマイルジャックが好位追走から力強く伸びて、09年
関屋記念以来の重賞3勝目をマーク。
コーセイは「自分の初GIは、この馬だと思っている」と大舞台に夢を膨らませた。タイム1分32秒5(良)。1番人気
ダノンヨーヨーは出遅れが響き7着、2番人気
ゴールスキーは最内枠で包まれたことがこたえて3着に敗れた。
サンスポコムFaceBookへ ここならば、戦ってきた相手が違う。そう言わんばかりの力強い走りだった。
三浦皇成騎手の必死の右ムチに応え、6歳馬
スマイルジャックがハナ差V。09年のGIII
関屋記念以来、3つ目の重賞タイトルを手に入れ、再びマイル路線の主役候補へと大きく浮上した。
「馬が最後、踏ん張ってくれました。ことしが勝負だと思っていたので、いいスタートが切れて本当によかったです」
これでデビューから4年連続の重賞勝ちとなった
コーセイが、胸をなで下ろした。外の(15)番枠から冷静にスタートを決めると、スッと4番手へ。「先週から(東京で)乗っていて、外差しでは届かないと思っていた。いい位置が取れたのが一番です」。馬場状態を頭に入れた積極的な競馬で、パートナーの実力をフルに引き出した。
冬場のGIIIとはいえ、価値のある1勝だ。昨秋の
マイルCSで2、3着だった
ダノンヨーヨー、
ゴールスキー、昨年の
安田記念馬
ショウワモダンといった実力馬が出走。その強敵相手に正攻法で押し切る内容に、「(GIの)トライアルみたいなメンバーで勝てたのは大きいね」と小桧山調教師も手応えを口にしている。
それは
コーセイにとっても同じことだ。昨年の
安田記念で3着になるなど、GIを意識させてくれる
スマイルに対する思い入れは強い。「今まで乗ってきた馬のなかで、断トツに乗りにくい馬。いろいろとかみ合わないと、きょうみたいな脚は使えない」と評するが、だからこそ乗りがいもある。あとは大舞台で、その力を出し切るだけだ。
「自分の初GIはこの馬だと思っている。それがかなえばいいですね」と夢をふくらませる
コーセイ。もちろん、春の最大の目標は
安田記念(6月5日、東京、GI、芝1600メートル)。人馬ともに厚かったGIの壁の撃破に、期待を抱かせる2011年のスタートだ。(越智健一)