第45回福島記念(21日、福島11R、GIII、3歳上オープン国際、ハンデ、芝2000メートル、1着本賞金4100万円=出走16頭)吉田隼人騎乗の8番人気サニーサンデーが、2番手追走から直線で抜け出すと、後続の追撃を振り切って重賞初制覇を飾った。1分58秒6(良)は03年メイショウドメニカに並ぶレースレコード。クビ差2着が吉田豊騎乗のトウショウシロッコで、兄弟で重賞ワン・ツー。1番人気レッツゴーキリシマは7着。 朝から1番人気が何度も入れ替わるハンデ戦らしい混戦を制したのは8番人気の伏兵サニーサンデー。レッツゴーキリシマが前半5ハロン57秒5で通過する速い流れを2番手から追走し、直線は早めに抜け出して後続を完封。51キロの軽ハンデに恵まれたとはいえ、内容的には横綱相撲の完勝だ。 「1、2コーナーまでは行きたがりましたが、そこからはスムーズでした。4コーナーの手応えが良かったので必死に追いましたが、よくしのいでくれましたね」。7月のラジオNIKKEI賞ではクビ差2着で涙を呑んだ吉田隼人が、同じみちのくの大一番でリベンジを果たし、満面の笑みでパートナーを讃えた。 94年セントライト記念のウインドフィールズ以来となる15年ぶり2度目の重賞制覇となった谷原義明調教師は「折り合いがつけば距離はこなせる。中山コースは合うから、有馬記念(12月27日、中山、GI、芝2500メートル)も視野に入れたい」とビッグプランを打ち出した。(片桐靖弘)