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着 順 |
枠 番 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 負担 重量 |
騎手 | 調教師 | 馬体重 | B | タイム | 着差 | オッズ | 人気 | 上がり 3F |
通過順 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 4 | 7 | 牝5 | 54.0 | 和田竜二 | 栗 五十嵐忠 | 484(+4) | B | 1.58.3 | 14.6 | 10 | 34.9 | ③③③③ | ||
2 | 6 | 12 | 牝4 | 55.0 | 坂井瑠星 | 栗 吉田直弘 | 426(+2) | 1.58.6 | 1 3/4 | 8.5 | 4 | 35.0 | ⑤⑤⑤⑤ | ||
3 | 2 | 3 | 牝5 | 54.0 | 川田将雅 | 栗 斉藤崇史 | 484(-4) | 1.58.6 | クビ | 6.2 | 1 | 34.7 | ⑭⑭⑪⑧ | ||
4 | 8 | 16 | 牝5 | 55.5 | 幸英明 | 栗 中内田充 | 498(+6) | 1.58.7 | 1/2 | 39.3 | 13 | 35.5 | ②②②② | ||
5 | 2 | 4 | 牝4 | 51.0 | 藤岡康太 | 栗 矢作芳人 | 430(-6) | 1.58.7 | ハナ | 6.8 | 3 | 34.6 | ⑮⑮⑭⑫ | ||
6 | 1 | 2 | 牝5 | 53.0 | 荻野極 | 美 手塚貴久 | 440(+8) | 1.59.3 | 3 1/2 | 53.7 | 15 | 35.6 | ⑥⑥⑤⑥ | ||
7 | 5 | 9 | 牝5 | 55.0 | 岩田望来 | 栗 須貝尚介 | 476(+2) | 1.59.4 | クビ | 9.1 | 5 | 35.4 | ⑪⑪⑪⑫ | ||
8 | 7 | 13 | 牝5 | 52.0 | 藤懸貴志 | 栗 高野友和 | 474(+4) | 1.59.5 | 3/4 | 41.6 | 14 | 36.3 | ①①①① | ||
9 | 3 | 6 | 牝4 | 51.0 | 西村淳也 | 栗 友道康夫 | 470(-4) | 1.59.6 | 1/2 | 9.3 | 6 | 35.4 | ⑯⑯⑯⑫ | ||
10 | 1 | 1 | 牝4 | 52.0 | 秋山真一 | 美 尾関知人 | 446(-6) | 1.59.6 | クビ | 6.7 | 2 | 35.3 | ⑫⑫⑭⑫ | ||
11 | 5 | 10 | 牝4 | 53.0 | 亀田温心 | 栗 河内洋 | 470(+4) | 1.59.7 | クビ | 13.9 | 9 | 35.9 | ⑥⑥⑦⑩ | ||
12 | 6 | 11 | 牝5 | 55.0 | 北村友一 | 栗 安田翔伍 | 450(-2) | 1.59.8 | 3/4 | 12.0 | 8 | 35.8 | ⑬⑬⑪⑩ | ||
13 | 7 | 14 | 牝5 | 53.0 | 川須栄彦 | 栗 矢作芳人 | 442(-2) | 2.00.0 | 1 | 37.0 | 12 | 36.6 | ③③③③ | ||
14 | 4 | 8 | 牝5 | 52.0 | 小沢大仁 | 栗 西村真幸 | 460(+4) | B | 2.00.0 | クビ | 79.3 | 16 | 36.1 | ⑥⑧⑧⑫ | |
15 | 3 | 5 | 牝4 | 51.0 | 高倉稜 | 栗 杉山晴紀 | 480(-6) | 2.00.0 | アタマ | 9.7 | 7 | 36.1 | ⑨⑨⑩⑧ | ||
16 | 8 | 15 | 牝5 | 53.0 | 松山弘平 | 美 池上昌和 | 452(0) | 2.00.0 | ハナ | 32.4 | 11 | 36.3 | ⑨⑨⑧⑥ |
ラップタイム | 12.3 - 10.9 - 12.5 - 12.0 - 11.7 - 12.0 - 11.8 - 11.6 - 11.7 - 11.8 |
---|---|
前半 | 12.3 - 23.2 - 35.7 - 47.7 - 59.4 |
後半 | 58.9 - 46.9 - 35.1 - 23.5 - 11.8 |
■払戻金
単勝 | 7 | 1,460円 | 10番人気 |
---|---|---|---|
複勝 | 7 | 400円 | 10番人気 |
12 | 280円 | 4番人気 | |
3 | 220円 | 1番人気 | |
枠連 | 4-6 | 4,000円 | 19番人気 |
馬連 | 7-12 | 5,760円 | 31番人気 |
ワイド | 7-12 | 1,650円 | 26番人気 |
---|---|---|---|
3-7 | 1,910円 | 33番人気 | |
3-12 | 1,070円 | 2番人気 | |
馬単 | 7-12 | 12,770円 | 68番人気 |
3連複 | 3-7-12 | 17,190円 | 80番人気 |
3連単 | 7-12-3 | 116,680円 | 512番人気 |
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土曜日の阪神芝のレース結果、近年のマーメイドSの結果をもとに、馬場や血統のバイアスを考察していきます。予想の際にお役立てください。
この1週間はカラッと晴れた日が少なく、火曜日から木曜日にかけては15ミリの雨量を記録。それでも、金曜日以降は雲の多い空模様ながら何とか持ちこたえて、土曜日の芝コースは終日良馬場(JRA発表)でレースが行われた。
土曜日施行の芝平地競走6鞍における勝ち馬の最終4角通過順位は2、2、5、2、4、3番手。これだけを見ると前主導のように思えるが、4角先頭馬の馬券絡みは1頭のみ。上がり3ハロン最速馬(タイを含む)は【3.2.0.3】と及第点の成績を収めている。進路取り次第で待機勢も間に合う馬場とみていいだろう。
枠順については内・外ほぼ互角の様相。ただし、外寄りの6~8枠から複勝圏に入った馬は、いずれも最終4角を5番手以内で通過していた。道中外、直線も外めというロスの多い立ち回りを強いられた外枠勢は劣勢を余儀なくされている。その点は頭に入れておいたほうがいい。
日曜日開催中の予報は晴れベース。馬場の乾燥が進み、速い上がりの要求度が高くなれば、外枠の差し馬の優位性が増す可能性はある。とはいえ、一気に状況が様変わりするとは考えづらい。少なくとも、道中で外めを追走、なおかつ最終4角過ぎから外を回す待機勢が1~3着を独占するようなコンディションにはならないように思える。
それゆえマーメイドSに関しては、土曜日に行われた芝内回り戦2鞍の結果が示す通り、内めを上手に立ち回る先行型や、道中で内~中を回りつつ脚をためる差し馬が優位という捉え方がベター。枠順については、やはり真ん中より内(1~4枠あたり)に対する意識を強めたほうが、好結果につながりやすいのではないか。
血統的には過去5年のマーメイドSを振り返ると、父にサンデーサイレンス系種牡馬を配する馬が優勢。なかでも、母の父または祖母の父に米国系種牡馬を持つ馬が攻勢を強めており、連対馬10頭中7頭が該当する。条件を満たす馬はプラスに評価したい。
今年の出走メンバーで、血統面と先述した馬場傾向(1~4枠)の要点をともに満たしているのは、①スルーセブンシーズ、③ソフトフルート、④ステイブルアスク、⑦ウインマイティー。従って当欄では、これら4頭を注目株として推奨する。
日曜日に行われるマーメイドステークスの出走馬の追い切りについて、1頭ずつ考察していきます。予想の際にお役立てください。
※評価は上からA~D、F(判定不能)の5段階
①スルーセブンシーズ【A】
美浦南W単走。輸送を考慮して控えめの内容。とはいえ、抑え切れないぐらいの手ごたえ。前肢を有効に使った雄大なフットワークは見映えがいい。もとより攻め駆けするタイプだが、それを差し引いても、パワフルな動きは目を引くものがある。高く評価したい。
②ゴルトベルク【C】
美浦坂路併走(映像なし)。馬場を考慮すれば刻んだラップは悪くない。動きを確認できないため、判断に悩ましいが、前回よりもデキが劣るということはなさそう。好走時の中間内容と比較して若干物足りなさを感じたぶん、当欄の判定はCにとどめておくが、当日の気配次第では見直しの余地があるかもしれない。
③ソフトフルート【B】
栗東CW併走。コーナーから促して早めに踏み込み、直線でもしっかり追って併走相手のトリプルエースを突き放した。エンジンがかかるまでに時間を要するのは相変わらずだが、この馬とすれば遊ぶ面を見せず、集中して走れている。警戒を怠れない1頭だ。
④ステイブルアスク【B】
栗東坂路単走。中盤を過ぎたあたりで手前を替えた際、若干バランスを崩すも、その後の加速はスムーズ。集中を切らさず真っすぐに駆け登った。やや後肢が甘く映るものの、大きく割り引くほどではない。稽古同様に実戦でもテンションを維持できれば、面白い存在になりそうだ。
⑤トウシンモンブラン【B】
栗東CW単走。ほぼ馬任せに近い内容で首の動きが硬く映るも、手前の変換はいつになくスムーズ。その点、長欠明け好走の反動は気にしなくてもよさそう。厳しく見ればラストをもう少しビシッと締めて欲しい気もするが、雰囲気は決して悪くない。まずまずの仕上がりだろう。
⑥ヴェルトハイム【A】
栗東坂路単走。序盤は抑えたこともあり、姿勢がやや高く、体も左に若干流れる。だが、手綱が徐々に緩むと体を上手に使って伸びやかに登坂。ゴール前の脚どりも軽快だった。ガッツリ追えば弾けそうな余韻を残しているのも好印象。一撃あっても不思議はない。
⑦ウインマイティー【A】
栗東P単走。四肢のさばきは力強く集中力も十分。しっかり馬場を掴んで走れているし、前後のバランスもいい。ひと頃のヤメ癖も見られず、良い意味での前向きさが出てきた印象。実戦を使いつつ、着実に状態は上向いている。
⑧キムケンドリーム【C】
栗東坂路併走。中盤あたりから徐々に脚勢が弱まり、しまいにかけては肩と尻にステッキが入るも、伸びを欠いて体勢不利でのフィニッシュ。体重がありそうな鞍上も負担だったのかもしれないが、頼りない動きであるのは事実。積極的には手が出ない。
⑨ルビーカサブランカ【B】
栗東CW併走。デビュー前の2歳馬を追走し、最後は歩調を合わせて同入という内容。地味ではあるが、2週前と1週前に好内容の追い切りを消化しており、これで十分という陣営の判断なのだろう。気配自体は悪くなく、動ける態勢と判断したい。
⑩アイコンテーラー【B】
栗東CW併走。ステッキを入れて追ってくる相手に迫られるも、脚いろを強めて抜かせることなく先着。前肢周りが少し硬いせいか鋭さこそ感じないが、しぶとく脚を使い、ゴール後も緩めず負荷をかけていた点は評価できる。この馬なりに順調だろう。
⑪クラヴェル【B】
栗東CW併走。少しテンションが高く、僚馬2頭を先導するような形で直線へ。手前替えにモタつくも、その間に一旦前へ出た外の相手をゴール直前で差し返す脚力はさすが。やや力みがちな点は気になるが、このひと追いで気配はかなり上向きそう。ぞんざいには扱えない。
⑫マリアエレーナ【A】
栗東CW単走。前肢の動きが若干硬く映るも、この馬とすれば柔らかく使えている部類。首を上手に使って、とても集中した走り。脚さばきの安定性が高く、フォームのブレも少ない。外傷を負って再調整を余儀なくされたが、かなりの線まで仕上げてきた印象を持つ。
⑬ハギノリュクス【B】
栗東坂路単走。この馬としては首を上手に使えているし、フットワークに硬さもない。四肢の回転鋭く活気も十分。もう少し手前の切り替えに融通性が出てくれば文句なしだが、馬体減りを気にせず攻めることができているのは何より。展開や馬場がハマれば出番があっていい。
⑭ラヴユーライヴ【B】
栗東坂路単走。頭の位置が高く首の動きも硬め。それでも脚元の動きは力強く、制御も利いている。もう少し重心が沈めば言うことはないが、道中の活気は程よく、ラストまで脚いろが鈍ることもなかった。抜群とはいかないまでも、それなりに状態は持ち直してきている。
⑮ホウオウエミーズ【B】
美浦南W併走。整える程度の内容のため、派手さはないものの、落ち着いて運べているし、手前替えも至ってスムーズ。併走相手が前に出ようとした際、馬自ら脚いろを強めて競る姿勢を見せているのもいい。良い意味での平行線だろう。
⑯リアアメリア【B】
栗東P単走。1週前追い切りで感じられた、硬さや手脚の重さが薄れつつあるのは好印象。気負う面を見せることなく走れているのもいい。体調は悪くなさそうなので、あとは実戦で最後まで集中力を維持できるか否か。そのあたりが焦点となる。
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◆アイコンテーラー・河内師「右回りになるが、3着にきたこともあるからね。少し時計がかかるほうがいいかも」
◆ヴェルトハイム・友道師「後ろから行くので前走のような展開では厳しい。ハンデは軽いし、チャンスはありそう」
◆キムケンドリーム・下川助手「動きが軽いので芝は苦にしないと思う。時計が速くなりすぎると苦しいかな」
◆クラヴェル・安田翔師「しっかり休養して心身ともにリフレッシュ。いい状態でレースに向かえます」
◆ゴルトベルク・手塚師「状態は前回より全然いい。距離も問題ない。開幕週なので雨は降らないでほしい」
◆ステイブルアスク・渋田助手「重い馬場もこなすが、跳びが大きくばねの利いた走りなので良馬場のほうがいい」
◆スルーセブンシーズ・尾関師「前走の馬体増は成長ぶん。パワーがあるので馬場は渋っても大丈夫」
◆ソフトフルート・斉藤崇師「前走で課題のゲートをしっかり出たことは、今回につながると思います」
◆トウシンモンブラン・杉山晴師「底を見せておらず、雨の重馬場も経験済み。51キロだし、楽しみのほうが大きい」
◆ハギノリュクス・高野師「ダートを使っているだけに道悪のほうがとも思うけど、良馬場でもやれると思います」
◆ホウオウエミーズ・池上師「前走後はここが目標。今週の稽古も動けたし、馬場は渋ったほうがいい」
◆マリアエレーナ・高島助手「舞台は悪くない。折り合いを欠く馬ではないし、距離も含めて融通の利くタイプ」
◆ラヴユーライヴ・渋田助手「状態が上がっている。スタートを決めて流れに乗れれば」
◆リアアメリア・福永助手「ゲートをクリアしてほしいです。復調のきっかけをつかめるレースができれば」
◆ルビーカサブランカ・須貝師「いい状態を維持できている。コーナーが4つの2000メートルという舞台もいい」
2012年以降の3着以内馬30頭の馬齢を確認すると、4歳から7歳の間で収まっている。その一方、7歳の最高着順は3着まで。4歳の2着連対圏入りは、前走条件クラス出走馬に限られる。そのあたりには配慮が必要だろう。
(減点対象馬)
⑩アイコンテーラー ⑫マリアエレーナ
2012年以降の1~2着馬20頭の前走をクラス(レース格)で分けると、G3、オープン特別、3勝クラス(旧1600万下)、2勝クラス(旧1000万下)の4通り。G1・G2組は【0.0.4.12】と2着連対圏に届かない状況が続いている。
(減点対象馬)
⑪クラヴェル ⑫マリアエレーナ ⑯リアアメリア
牡馬混合戦を経由してきた馬の前走着順については不問だが、牝馬限定重賞の場合は6着、牝馬限定・3勝クラスなら4着以内、牝馬限定・2勝クラスであれば1着がひとつの目安。2012年以降、これ以外のステップで臨んだ牝馬限定競走組は2着連対圏に達してない。
(減点対象馬)
②ゴルトベルク ④ステイブルアスク ⑬ハギノリュクス ⑭ラヴユーライヴ ⑯リアアメリア
2012年以降の1~2着馬すべてに、前年か同年、かつ中山芝か阪神芝、かつ3歳以上か4歳以上のレースにおいて4着以内の善戦・好走経験があった。ゴール前の直線に急坂がある右回りコースを主戦場のひとつとしてこなかった馬や、3歳以下の馬齢限定戦に良績が偏っている馬は疑ってかかりたい。
(減点対象馬)
④ステイブルアスク ⑤トウシンモンブラン ⑦ウインマイティー ⑧キムケンドリーム ⑫マリアエレーナ ⑬ハギノリュクス ⑯リアアメリア
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牝馬限定のハンデ重賞という字面のイメージ通り、一筋縄ではいかないレースで、U指数にとっても鬼門となっている。昨年は1~3位が揃って4着以下に敗れ、16位で10番人気のシャムロックヒルが勝利と、なかなか厳しい結果になってしまった。とはいえ、直近5年で二桁順位ながら馬券に絡んだのはこの一例のみ。それ以外は一桁順位が3着以内を占めているので、2018年2着のワンブレスアウェイ(3位、9番人気)のような、人気の盲点になっている実力馬をうまく拾い上げたいところだ(昨年は注目馬4頭のうち1着が抜けるも、2着クラヴェル、3着シャドウディーヴァが的中)。
まず注目したいのは、トップ評価を受けている昨年2着馬の⑪クラヴェル(97.2)。休み明けでハンデ55キロと条件は楽ではないが、エリザベス女王杯3着をはじめとする重賞実績、オール3着以内の阪神芝実績はひときわ光る。この相手関係であれば、2年連続の好走があってもなんらおかしくない。
これに次ぐのが、2走前に愛知杯で2着に入った実績を持つ2位⑫マリアエレーナ(96.3)。以下、コンビ成績2戦2勝の川田騎手に鞍上が替わる3位タイ③ソフトフルート(96.1)、示された指数のわりに人気のない6位⑭ラヴユーライヴまで押さえておく。
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昨年は最軽量ハンデとなる50kgで出走したキズナ産駒の10番人気シャムロックヒルが勝ち、3年前に勝利したサラス(父オルフェーヴル)との姉妹制覇を達成。また、2着にはエピファネイア産駒の5番人気クラヴェルが入り、産駒初出走となった種牡馬2頭によるワンツー決着となっていた。
血統傾向としてはトニービンやSeattle Slewといった持続力に優れた血脈を評価しやすく、いずれにしても牝馬らしい一瞬の切れ味は問われないため、パワーやスタミナに長けた少し泥臭いタイプが狙い目となる。3勝・2着3回と好相性を示すディープインパクト産駒においても連対した半数が7番人気以下となり、昨年も1番人気ソフトフルートが8着、4番人気サンクテュエールが11着と凡走していたことを鑑みると、やはり世間の思い描くディープインパクト像を感じさせないタイプのほうが好走しやすいのだろう。
クラヴェルは、父エピファネイア×母ディアデラマドレ(母の父キングカメハメハ)。母は14年マーメイドSなど、牝馬限定の中距離重賞を3勝。本馬は昨年の2着馬となるが、内前有利に働いた展開を踏まえれば、大外から追い込んで勝ち馬とクビ差という内容は評価に値するものだった。事実、その後も重賞戦線で好走が続き、G1のエリザベス女王杯でも3着と健闘している。レース史上3例目となる母娘制覇の偉業達成なるか注目したい。
アイコンテーラーは、父ドゥラメンテ×母ボイルトウショウ(母の父ケイムホーム)。父はアドマイヤグルーヴ、エアグルーヴと遡る牝系の末裔となるが、それら2頭は97・04年とマーメイドSを初めて母娘制覇した馬たちでもある。レース傾向からもトニービンの血脈を持つことを評価しやすく、それがエアグルーヴ経由とあれば尚のことだろう。前走は牡馬を相手に重賞でも1番人気に推されていた馬。牝馬限定戦であれば見直す手もありそうだ。
ゴルトベルクは、父キングカメハメハ×母グルヴェイグ(母の父ディープインパクト)。母の父にサンデーサイレンス系を配されたキングカメハメハ産駒という点では、14年ディアデラマドレ、17年マキシマムドパリ、2頭の勝ち馬と共通。本馬は母が12年マーメイドSの勝ち馬で、エアグルーヴとは母娘、アドマイヤグルーヴとは姉妹制覇を果たした実績の持ち主でもある。ハンデ戦ということもあり、日本競馬を代表する名牝系の資質を一考したい。
編集部(以下、編) 今週も日曜日は2重賞構成です。阪神でマーメイドS、東京でユニコーンSが行われます。
新良(以下、新) ともに多頭数で乗り替わりも多いんですよね。どちらをメインターゲットに選ぶか、非常に迷いました。
編 マーメイドSは毎年大荒れで、めちゃくちゃ難しいという印象があります。やはりここは手堅くユニコーンSで?
新 もちろん、その判断もアリなんですが、今回はあえて難解なマーメイドSをチョイスしました。
編 おお、攻めますね。人気割れ必至の一戦で、どれが来ても当たればそこそこの配当が見込めますし、超大穴ゲットも夢ではありません。
新 私の推奨馬が来たら、連勝馬券はその時点で万馬券確実だと思います。
編 ホントですか! 結論が気になります。
新 一発狙ってみたいのは、菱田裕二騎手から酒井学騎手に乗り替わる⑬ハギノリュクスです。
編 芝で勝ち星がないうえに、ここ3戦は連続して二桁着順。これはまた、思いきりましたね(笑)。
新 思いきりました(笑)。でも、まったくの無理筋ではないと思っています。
編 そうなんですね。推奨根拠をお聞かせください。
新 まず、乗り替わりうんぬんの前に、このマーメイドSの傾向を簡単におさらいしておきます。とにかく荒れるレースなわけですが、その状況をつくっているのが実績に劣る軽ハンデ馬たちです。
編 過去の結果を振り返ると、50キロ台前半の人気薄の激走が目立ちますね。
新 直近10年で格上挑戦してきた3勝クラスの馬が7勝。しかも、ここ4年連続して勝利しています。ご指摘の通り、みんなハンデは50キロ台前半です。
編 斤量差がダイレクトに結果に反映されているわけですね。
新 はい。実績や能力では劣っている馬でも、軽いハンデを与えられれば、互角以上にやれることを、これまでの歴史が示しています。すべてのハンデ戦が同じではありません。マーメイドSはかなり特殊なレースなんです。
編 ハギノリュクスは格上挑戦ではないものの、オープン実績に乏しく、ハンデは52キロに設定されました。これが決め手のひとつになると。
新 その通りです。加えて、脚質も大きなプラス要素になるとみています。京都競馬場の改修工事の影響で、昨年は馬場の良好な開幕週に組まれ、逃げたシャムロックヒルが勝ちました。今年も開幕週施行ですので、前々決着になる可能性はおおいにあるでしょう。
編 ハギノリュクスは逃げ馬というわけではありませんが、前に行けそうですかね?
新 前走は久しぶりに芝のレースに出走しましたが、重賞で逃げ常連のロザムールを追う3番手につけ、芝でも先行できることを示しました。厳しいペースに巻き込まれましたので、完全なる実力負けではない可能性もあります。今年のマーメイドSはなにがなんでもハナという馬がいません。スタート次第ではこの馬が逃げる展開があってもおかしくないでしょう。
編 なるほど、確かにチャンスはありそうですね。そうなると、重要な鍵を握るのは、鞍上の酒井騎手になると思います。
新 酒井騎手は阪神芝2000mの隠れ巧者で、信頼度が高いんですよ。人気馬への騎乗が少ないために目立ちませんが、質の高いパフォーマンスを発揮しています。一昨年のこのレースも勝っていますしね。
編 コース巧者ぶりを示す数字やデータはありますか?
新 わかりやすいのは、平均人気と平均着順の差ですね。2019年以降で見ると、阪神芝2000mにおける酒井騎手の平均人気は8.4、平均着順は6.7で、その差はマイナス1.7となっています。これは、今回のメンバー中1位の数字。じつはどんな馬でも好走させる技術を持っているんです。
編 地味にすごい。まさにそんな感じですね。
新 超人気薄確実ですが、必ず馬券に加えておいたほうがいいと思います。このレースはなにが来てもまったくおかしくありませんので、私はアタマに据えた馬券も買う予定です。大荒れ決着の立役者になってくれることに期待しましょう!
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