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上半期の総決算であるグランプリレース・宝塚記念。前走ローテに関しては、2008年以降、5勝を含む9連対の天皇賞(春)が最有力ステップ。ただし、天皇賞(春)の1~2着馬は【1.1.2.13】という低調な成績に終わっている。3200m→2200mと距離が大きく短縮されることに加え、京都外回り→阪神内回りとコース形態も様変わりするため、天皇賞(春)と宝塚記念を続けて好走するのは至難の業なのだ。むしろ同組では、3着以下に敗れた実力馬の巻き返しのほうに期待が持てる。舞台となる阪神2200mは最初のコーナーまでの距離が約520mと長く、枠順による有利不利は小さめ。それよりも急坂を2回上ることによるスタミナ消費や、内回り適性の有無などが重要となるコースである。(各種データ、原稿は本年のレース発走前のものとなります)※2024年は京都・芝2200mで行われます
【人気】
荒れるイメージの強い宝塚記念だが、過去20年の優勝馬の6割を3番人気以内で占めているように、基本的には人気サイドの信頼度が高いレースである。一方、4~5番人気は不振で、過去20年における優勝馬は2008年のエイシンデピュティ1頭のみ。2着連対も3頭に過ぎない。ここを狙うくらいならば、ターゲットをさらに人気薄へと寄せたほうがベターだ。具体的には、6~9番人気のゾーンがオススメ。勝ち馬6頭を含む11頭の連対馬を送り出し、単勝回収率も申し分のない数値をマークしている。
◆人気別成績(過去20年)
人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 6-5-2-7 | 30.0% | 55.0% | 65.0% | 68.0% | 84.0% |
2番人気 | 4-2-4-10 | 20.0% | 30.0% | 50.0% | 91.5% | 80.5% |
3番人気 | 3-2-3-12 | 15.0% | 25.0% | 40.0% | 105.5% | 98.5% |
4番人気 | 0-0-3-17 | 0.0% | 0.0% | 15.0% | 0.0% | 44.0% |
5番人気 | 1-3-0-16 | 5.0% | 20.0% | 20.0% | 56.5% | 73.5% |
6~9番人気 | 5-4-4-67 | 6.3% | 11.3% | 16.3% | 129.8% | 76.4% |
10番人気以下 | 1-4-4-109 | 0.8% | 4.2% | 7.6% | 32.6% | 62.5% |
◆単勝オッズ別成績(過去20年)
単勝オッズ | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1.9倍以下 | 3-1-1-3 | 37.5% | 50.0% | 62.5% | 52.5% | 68.8% |
2.0~2.9倍 | 2-3-1-1 | 28.6% | 71.4% | 85.7% | 80.0% | 114.3% |
3.0~4.9倍 | 4-3-2-10 | 21.1% | 36.8% | 47.4% | 78.9% | 76.8% |
5.0~7.9倍 | 3-0-6-13 | 13.6% | 13.6% | 40.9% | 87.3% | 75.0% |
8.0~14.9倍 | 5-6-4-35 | 10.0% | 22.0% | 30.0% | 122.4% | 103.8% |
15.0~19.9倍 | 0-1-0-14 | 0.0% | 6.7% | 6.7% | 0.0% | 26.7% |
20.0~49.9倍 | 3-3-3-56 | 4.6% | 9.2% | 13.8% | 156.0% | 82.9% |
50.0倍以上 | 0-3-3-106 | 0.0% | 2.7% | 5.4% | 0.0% | 50.4% |
◆配当(過去10年)
馬券種 | 最高配当 | 最低配当 | 平均配当 |
---|---|---|---|
単勝 | 2,510円 | 130円 | 809円 |
複勝 | 1,630円 | 110円 | 429円 |
枠連 | 3,030円 | 620円 | 1,491円 |
馬連 | 12,900円 | 970円 | 5,034円 |
ワイド | 12,070円 | 200円 | 2,863円 |
馬単 | 19,630円 | 2,210円 | 8,545円 |
3連複 | 157,770円 | 2,200円 | 38,790円 |
3連単 | 528,510円 | 13,340円 | 161,980円 |
【脚質】
先行勢が圧倒的に優勢で、その事実は逃げ馬の複勝率と複勝回収率の高さからも見てとれる。少頭数で行われることも多いとはいえ、4角を5番手以内で通過した馬が2008年以降の3着以内馬の半数以上を占めており、イメージ以上に前有利。ただし、上がり3ハロン最速馬が【9.7.0.0】のパーフェクト連対中である点を覚えておかねばならない。問題は最速上がり馬の特定方法であるが、このレースは例年それほど速い上がりにはならないので、その特徴をいかに踏まえるかがカギ。前走で速い上がりをマークかつ上がり順位上位の馬は信用に値せず、むしろ前走上がり順位3~6位あたりでキレ負けした馬が好走を重ねているのだ。この傾向はぜひとも押さえておきたい。
◆脚質別成績(過去20年)
脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
逃げ | 2-2-3-14 | 9.5% | 19.0% | 33.3% | 70.5% | 129.5% |
先行 | 9-9-6-58 | 11.0% | 22.0% | 29.3% | 75.6% | 76.0% |
差し | 7-3-9-80 | 7.1% | 10.1% | 19.2% | 120.7% | 83.8% |
追込 | 2-6-2-86 | 2.1% | 8.3% | 10.4% | 10.7% | 40.0% |
【枠順】
枠順別データでは、これといった傾向が見受けられない。以前は外枠である7~8枠がやや不利という印象もあったが、2013年から2017年にかけて8枠が5連勝したこともあるように、決して軽んじることのできない枠番と化してしまった。ゆえに、基本的には枠順不問。あとは出走メンバーの組み合わせと展開次第と考え、過度に枠順を意識する必要はない。強いて狙いどころを挙げるならば「内回りコース=外枠不利」が、過剰に意識されやすい多頭数のケース。外枠だけを理由に人気を落とすような実力馬がいれば、逆に「買い」ということになる。いずれにしても、枠順の内外による有利不利は少ないと考えたほうがいい。それよりも、舞台適性の有無を重視すべきだ。
◆枠順別成績(過去20年)
枠順 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 1-3-5-20 | 3.4% | 13.8% | 31.0% | 46.9% | 157.2% |
2枠 | 1-2-3-26 | 3.1% | 9.4% | 18.8% | 40.9% | 47.5% |
3枠 | 3-3-2-26 | 8.8% | 17.6% | 23.5% | 35.9% | 90.9% |
4枠 | 0-4-2-30 | 0.0% | 11.1% | 16.7% | 0.0% | 32.8% |
5枠 | 1-5-2-30 | 2.6% | 15.8% | 21.1% | 4.7% | 62.4% |
6枠 | 5-0-1-34 | 12.5% | 12.5% | 15.0% | 153.0% | 67.8% |
7枠 | 0-2-2-39 | 0.0% | 4.7% | 9.3% | 0.0% | 34.4% |
8枠 | 9-1-3-33 | 19.6% | 21.7% | 28.3% | 227.6% | 90.9% |
【血統】
2008年以降の好走馬の父と母の父を検証する限り、大きな偏りは見受けられない。従って、ここでは比較的好走頻度の高いディープインパクト産駒と父ステイゴールド系の傾向分析に特化する。まずは、ディープインパクト。1勝を含む3連対の成績は平凡そのものだが、注目すべきは牝馬の強さだ。トータル【1.1.5.7】という抜群の安定感を見せつけ、2013~2017年は5年連続で馬券に絡んだ。3着以内馬7頭のうち4頭は8番人気以下の伏兵で、破壊力も十分すぎるほど。該当馬すべてを押さえておいても損はない。続いてはステイゴールド。直仔が計5勝を挙げており、勝率だけを捉えると優秀だが、勝ち星以外はすべて4着以下という、ピンかパーの極端な結果。安定度という点では見劣りすると言わざるを得ない。加えて、後継種牡馬の産駒の成績も芳しくなく、「グランプリ血統」と喧伝されがちな割に、ステイゴールド系全体での妙味は薄くなってきている。ゆえに、人気のステイゴールド系から入るのであれば、1着固定の勝負に絞ったほうがいいだろう。
◆同コース種牡馬別成績(京都競馬場/芝/2200m/過去5年)集計期間:2019/02/11~2024/02/11
位 | 種牡馬 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 | 複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ディープインパクト | 8-4-8-29 | 16.3% | 24.5% | 40.8% | 67.8% | 78.0% |
2 | キズナ | 4-4-1-9 | 22.2% | 44.4% | 50.0% | 112.2% | 132.2% |
3 | ハーツクライ | 4-2-5-28 | 10.3% | 15.4% | 28.2% | 52.8% | 42.1% |
4 | オルフェーヴル | 4-2-0-16 | 18.2% | 27.3% | 27.3% | 170.0% | 49.5% |
5 | ルーラーシップ | 3-3-1-15 | 13.6% | 27.3% | 31.8% | 65.5% | 122.3% |
6 | ゴールドシップ | 3-1-1-13 | 16.7% | 22.2% | 27.8% | 494.4% | 174.4% |
7 | ハービンジャー | 2-5-2-26 | 5.7% | 20.0% | 25.7% | 15.7% | 58.0% |
8 | エピファネイア | 2-1-2-11 | 12.5% | 18.8% | 31.3% | 34.4% | 121.9% |
9 | キングカメハメハ | 2-1-0-16 | 10.5% | 15.8% | 15.8% | 206.8% | 60.0% |
10 | ドリームジャーニー | 2-0-1-6 | 22.2% | 22.2% | 33.3% | 283.3% | 65.6% |
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