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すべてのホースマンにとっての目標とも言われる「競馬の祭典」、それが日本ダービーである。前走のステップ別では皐月賞組が2008年以降、10勝を含む20連対と圧倒的に優勢。ただし、皐月賞で6番人気以下かつ6着以下だった馬の馬券圏内はゼロ。ゆえに、5着以内もしくは5番人気以内のどちらかをクリアしていない皐月賞組は、大きな減点対象となる。ほか、騎手の乗り替わりも大幅な割引材料。勝ち馬に限定すると1985年のシリウスシンボリが最後で、優勝するためには継続騎乗が必須条件と言っても過言ではない。舞台となる東京2400mは、最後の直線が長いうえに坂もあるタフな形態で、実力馬が能力を発揮しやすいコースである。(各種データ、原稿は本年のレース発走前のものとなります)
【人気】
過去20年の1番人気の勝率、連対率、複勝率は極めて優秀。単勝&複勝回収率も100%超と期待値も申し分ない。1~3番人気トータルの複勝率も50%を超えており、上位人気の信頼度が非常に高いレースである。ふたケタ人気で制した馬は2019年のロジャーバローズ(12番人気)しかおらず、同馬はグレード制が導入された1984年以降の最低人気勝ち馬。これを含めても4番人気以下の優勝馬は6頭だけと、人気サイドが勝つ確率はかなり高い。しかし、平均配当を見ると、3連複と3連単の数値が高いように、ヒモ荒れ傾向の強い一戦。軸は手堅く、相手は大胆に狙うというのが、ダービーの正しい攻め方と言える。
◆人気別成績(過去20年)
人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 11-1-3-5 | 55.0% | 60.0% | 75.0% | 139.0% | 103.0% |
2番人気 | 2-3-1-14 | 10.0% | 25.0% | 30.0% | 65.0% | 61.5% |
3番人気 | 4-6-2-8 | 20.0% | 50.0% | 60.0% | 143.0% | 132.5% |
4番人気 | 0-2-1-17 | 0.0% | 10.0% | 15.0% | 0.0% | 48.0% |
5番人気 | 1-5-0-14 | 5.0% | 30.0% | 30.0% | 62.5% | 121.0% |
6~9番人気 | 1-0-9-70 | 1.3% | 1.3% | 12.5% | 39.9% | 59.8% |
10番人気以下 | 1-3-4-170 | 0.6% | 2.2% | 4.5% | 52.3% | 61.2% |
◆単勝オッズ別成績(過去20年)
単勝オッズ | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1.9倍以下 | 3-0-0-2 | 60.0% | 60.0% | 60.0% | 88.0% | 70.0% |
2.0~2.9倍 | 5-1-1-4 | 45.5% | 54.5% | 63.6% | 118.2% | 85.5% |
3.0~4.9倍 | 4-3-3-8 | 22.2% | 38.9% | 55.6% | 80.0% | 86.7% |
5.0~7.9倍 | 3-6-2-11 | 13.6% | 40.9% | 50.0% | 84.5% | 107.7% |
8.0~14.9倍 | 3-3-3-28 | 8.1% | 16.2% | 24.3% | 85.1% | 90.0% |
15.0~19.9倍 | 0-4-3-12 | 0.0% | 21.1% | 36.8% | 0.0% | 136.8% |
20.0~49.9倍 | 1-2-3-69 | 1.3% | 4.0% | 8.0% | 42.5% | 47.1% |
50.0倍以上 | 1-1-5-164 | 0.6% | 1.2% | 4.1% | 54.4% | 60.4% |
◆配当(過去10年)
馬券種 | 最高配当 | 最低配当 | 平均配当 |
---|---|---|---|
単勝 | 9,310円 | 140円 | 1,382円 |
複勝 | 3,640円 | 110円 | 447円 |
枠連 | 7,150円 | 240円 | 1,998円 |
馬連 | 11,200円 | 270円 | 3,460円 |
ワイド | 34,420円 | 170円 | 3,651円 |
馬単 | 47,090円 | 350円 | 8,764円 |
3連複 | 521,600円 | 850円 | 62,486円 |
3連単 | 2,856,300円 | 4,600円 | 343,866円 |
【脚質】
勝率、連対率、複勝率、単勝回収率は先行がトップで、複勝回収率は逃げが優勢。その一方で、後方からの追い込み勢の健闘も目立ち、脚質およびポジションについては過度に意識する必要はないものと思われる。だが、瞬発力の有無に関しては徹底的に追求すべき。2008年以降の上がり3ハロン順位1~2位馬の成績は【8.3.4.13】。4位以下で勝ちきったのは4頭だけ。そのうちの2頭、2017年のレイデオロは前走の皐月賞で上がり2位。2018年のワグネリアンは、前走の皐月賞で3番目に値する上がり3Fタイムを記録していた。速い上がりを使えることが大きな武器となるレースであることは間違いない。連軸を選ぶ際には、キレのある末脚を持つタイプを優先すべきだろう。
◆脚質別成績(過去20年)
脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
逃げ | 0-3-1-18 | 0.0% | 13.6% | 18.2% | 0.0% | 168.6% |
先行 | 8-6-6-52 | 11.1% | 19.4% | 27.8% | 187.4% | 148.6% |
差し | 10-8-11-141 | 5.9% | 10.6% | 17.1% | 38.5% | 49.9% |
追込 | 2-3-2-87 | 2.1% | 5.3% | 7.4% | 6.9% | 22.4% |
【枠順】
データ面で最も強調したいのが枠順である。過去20年、複勝回収率を除いた全項目で1枠がトップ。2枠と3枠の勝率が2位というように、他を圧倒。1998年以降の勝ち馬23頭中16頭を1~3枠で占めており、内枠断然有利の傾向にあることは論をまたない。人気馬はもちろん人気薄の激走例も多く、2008年以降だけでも6番人気以下で3着以内に入った馬の11頭中7頭が1~3枠。うち3頭は2桁人気という活躍ぶりを見せている。対照的に外枠である7~8枠の馬券絡みは6頭で、うち3頭は1番人気となっているほか、2012年3着のトーセンホマレボシ(7番人気)のような好走例もあるが、相当厳しい戦いになることは間違いない。
◆枠順別成績(過去20年)
枠順 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 7-2-1-30 | 17.5% | 22.5% | 25.0% | 371.5% | 90.3% |
2枠 | 3-2-3-32 | 7.5% | 12.5% | 20.0% | 42.8% | 90.0% |
3枠 | 3-2-2-33 | 7.5% | 12.5% | 17.5% | 13.8% | 60.0% |
4枠 | 0-5-4-30 | 0.0% | 12.8% | 23.1% | 0.0% | 165.1% |
5枠 | 1-2-1-36 | 2.5% | 7.5% | 10.0% | 21.3% | 33.5% |
6枠 | 2-5-1-32 | 5.0% | 17.5% | 20.0% | 19.8% | 51.8% |
7枠 | 2-1-5-52 | 3.3% | 5.0% | 13.3% | 7.5% | 33.5% |
8枠 | 2-1-3-53 | 3.4% | 5.1% | 10.2% | 25.1% | 59.8% |
【血統】
サンデーサイレンスの血脈が強く、2008年以降の連対馬26頭中、実に24頭が父もしくは母父にサンデーサイレンス系種牡馬を持つ馬。なかでもディープインパクト産駒は6勝を含む9連対、3着3回の好成績。出走してくるようであれば、必ずマークしておくべきだ。一方、父も母父も非サンデーサイレンス系で連対を果たしたのは、2010年1着のエイシンフラッシュ(父キングスベスト)と2017年1着のレイデオロ(父キングカメハメハ)の父にキングマンボ系種牡馬を持つ2頭だけ。両馬を含めて父キングマンボ系は3勝を含む4連対と活躍が目立つ。まとめると、サンデーサイレンスまたはキングマンボの血脈を持たない馬は、勝ち負け争いに加われないという結論になる。
◆同コース種牡馬別成績(東京競馬場/芝/2400m/過去5年)集計期間:2016/05/23~2021/05/23
位 | 種牡馬 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 | 複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ディープインパクト | 38-27-26-159 | 15.2% | 26.0% | 36.4% | 133.9% | 86.0% |
2 | ステイゴールド | 17-18-9-134 | 9.6% | 19.7% | 24.7% | 53.0% | 50.8% |
3 | ルーラーシップ | 16-9-5-56 | 18.6% | 29.1% | 34.9% | 94.5% | 68.4% |
4 | ハーツクライ | 14-11-12-100 | 10.2% | 18.2% | 27.0% | 112.0% | 58.2% |
5 | ハービンジャー | 8-7-5-68 | 9.1% | 17.0% | 22.7% | 45.9% | 50.8% |
6 | オルフェーヴル | 6-5-8-33 | 11.5% | 21.2% | 36.5% | 34.8% | 108.1% |
7 | ロードカナロア | 5-0-1-7 | 38.5% | 38.5% | 46.2% | 233.8% | 79.2% |
8 | キングカメハメハ | 4-7-3-49 | 6.3% | 17.5% | 22.2% | 37.6% | 114.9% |
9 | ジャングルポケット | 4-4-4-29 | 9.8% | 19.5% | 29.3% | 56.6% | 75.1% |
10 | タニノギムレット | 4-3-6-14 | 14.8% | 25.9% | 48.1% | 123.0% | 154.4% |
人気、脚質、枠順、血統のデータ傾向をお伝えしました!
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