今週から関東の舞台は新緑鮮やかな東京へ移る。開幕週のメインはオークスTR「第58回サンケイスポーツ賞フローラS」。君子蘭賞を3馬身差で快勝したキミノナハマリアは一戦ごとの地力強化が著しい。重賞初制覇を飾ってGI切符をもぎ取る。
昨夏に函館で新馬戦を快勝した好素材が着実に成長を遂げている。キミノナハマリアはデビューからすべて5着以内と安定した走りを続けながらパワーアップ。前走の君子蘭賞は好位からメンバー最速タイの上がり3ハロン34秒5で伸びて、2着を3馬身ぶっちぎった。
「(1月の1勝クラス2着後に出た放牧で)反応がとても良くなった。いい勝ち方をしてくれたし、この内容なら重賞にいけると感じた」と、千田調教師は振り返った。セールスポイントの末脚に磨きがかかっている。
1週前追い切りは栗東CWコースで僚馬ヤマニンバシリーサを相手に馬なりで併入。6ハロン85秒3、ラスト1ハロン11秒4をマークした。フットワークは軽快でさらに調子を上げているのは間違いなく、「順調だよ」とトレーナーの表情は明るい。
左回りの東京には初めて参戦する。それでも指揮官は「広い馬場は向くと思うし、左回りもこなしてくれるでしょう。時計勝負でも頑張ってくれているが、馬場は渋ったほうがいいぐらい」とプラスに作用すると分析。「輸送も大丈夫だし、一戦ごとに課題がなくなってきている。結果を出したいね」と確かな手応えをつかんで送り出す。
重賞初タイトルを手に入れて、ケタ違いの豪脚で1冠目を奪取した桜花賞馬リバティアイランドへ果たし状を叩きつけたい。(夕刊フジ)