きさらぎ賞の追い切りが3日、東西トレセンで行われた。栗東では、ホープフルS3着ヨーホーレイクが坂路で併入。4ハロン55秒5-13秒2と時計は控えめながら、素軽い脚さばきで状態の良さをうかがわせた。ランドオブリバティが美浦Wコースで5ハロン69秒5-12秒6と気合十分の動きで、最高の調教評価『S』となった。
静かに闘志を内に秘めながら、GI3着馬ヨーホーレイクが栗東坂路を駆け上がった。重賞初制覇へ、準備は万端。最終リハを見届けた友道調教師がうなずいた。
「坂路でしっかりとした脚取りで、問題なかったです。先週も含め、ここまでしっかりとやれていますからね」
僚馬セブンハピネス(新馬)を1馬身ほど追いかける形でスタートし、道中は折り合いもスムーズ。ラスト1ハロン手前で並びかけると、馬なりで馬体を併せたままゴールを駆け抜けた。4ハロン55秒5-13秒2と時計は目立ったものではないが、1月28日にはCWコースで一杯に追われて6ハロン83秒2としっかりと負荷をかけられており、この日は“味付け”程度の調整で十分だった。
デビュー2連勝で迎えた前走のGI・ホープフルSは、3着と初めて土がついた。ただ、発馬でごちゃつき、不慣れな中団から末脚を伸ばす形になりながら勝ち馬と0秒3差。改めて地力の高さを証明した。それからたった1カ月半ながら「乗っている人間みんなが『バランスが良くなった』と話しているし、良くなっているんでしょう」と成長を感じさせる。
全兄カミノタサハラは2013年弥生賞の勝ち馬で、その他のきょうだいも重賞で活躍をみせる良血馬。デビュー前から期待は高かったが、指揮官は「体が大きいけど、歩かせると柔らかみがあってマカヒキみたいな感じがあった」と16年の日本ダービーを制した厩舎の先輩を引き合いに出し、素質を評価する。もちろん、目指すはさらなる高みだ。
「脚元がしっかりしていない血統というのもあったし、ここまで回数をあまり使わずにきました。今後もなるべく少なくいきたいので、ここで何とか賞金加算をできれば」とトレーナーは力を込めた。GI3着馬という実績はあるものの、現状は収得賞金900万円の2勝馬。初めての重賞タイトルをつかみ、クラシックへの参戦を確実なものとする。(山口大輝)
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