当企画のコンセプトにつきましては、コチラにてご確認ください。今週も“勝ち逃げ馬券師”新良武志氏に、注目の乗り替わりをピックアップしてもらいます。
※データは2015年以降の結果をもとに集計。今年については前週までが対象
編集部(以下、編) 先週は日曜日の福島9Rで5番人気2着のバリオラージュ(北村友一騎手から丸山元気騎手への乗り替わり)を指名。お見事でした。
新良(以下、新) でも、上位人気を飛ばしちゃったレースもありましたからね。あんまり満足していません。今週は自分でも納得のいく結果を出したいなと。
編 期待しております。今週の一発目はなんでしょう? やはり注目度の高さからいけばジャパンカップですが……。
新 もちろん、ジャパンカップからいきますよ。私は川田将雅騎手からJ.モレイラ騎手に乗り替わる③サトノダイヤモンドに注目しています。前走と今回の舞台(京都芝2400m、東京芝2400m)は施行レース数が少なかったり、両者の騎乗数がそもそも少なかったりするので、騎手ごとのコース成績からはプッシュはできません。とはいえ、モレイラ騎手は東京芝2400mのレースに今年2回騎乗して、1番人気がないにもかかわらず2戦1勝、3着1回。この実績は無視することはできないでしょう。
編 さすがと言うしかありませんね。
新 過去10年のジャパンカップを振り返ると、馬券圏内に入った30頭のうち、継続騎乗は16頭、乗り替わりは14頭とほぼ互角なんですが、好走率、回収率は圧倒的に後者のほうが上。しかも、14頭のうち10頭が外国人騎手への乗り替わりなんです。間違いなく、「勝負をかけてきた乗り替わり」とみていいでしょう。
編 うーん、説得力があります。やっぱり、ここ一番で外国人騎手が起用されると、期待しちゃいますよね。
新 単なるひとりの外国人騎手ではありませんしね。モレイラ騎手が最近負けているのは2・3歳戦ばかりで、10月以降の古馬重賞ではすべてのレースで馬券圏内に入っています。ピンポイントで来日してくる外国人騎手よりも、短期免許でふだんから乗っているのでコースへの理解度もはるかに高いはずです。
編 そのアドバンテージは大きいですね。
新 メンバーは揃いましたが、モレイラマジックがサトノダイヤモンドを完全復活へと導くかもしれませんね。
編 期待しましょう。ほかに狙ってみたい乗り替わりはありますか?
新 ジャパンカップデーのラストを締めくくる京阪杯。幸英明騎手から福永祐一騎手に乗り替わる⑦グレイトチャーターが面白いと思います。
編 推奨根拠を教えてください。
新 ここ2戦は幸騎手とのコンビで立て続けに馬券に絡んでいて、このコンビの相性はバッチリなんですが、残念ながら落馬による大ケガでコンビ継続が叶わなくなりました。バトンを引き継ぐ福永騎手は、この馬の2歳デビュー時に騎乗した経験があり、3戦2連対。落馬の苦しみをよく知る騎手ですから、先輩の無念を晴らすべく、気合いを入れて臨んでくると思います。福永騎手の京都芝1200mのコース勝率は、2015~2017年が22.6%、2018年が25.0%と適性面も文句ありません。
編 これはかなり期待できそうですね。個人的にも買いたくなってきた(笑)。今週もありがとうございました!
★その他の注目乗り替わり★
土曜京都11R ①クラージュゲリエ (M.デムーロ→J.モレイラ)
日曜京都8R ダノンフォワード (戸崎圭太→福永祐一)
【プロフィール】
新良武志(しんら・たけし)
20歳を過ぎたころに競馬を覚え、40代半ばまでは負け組人生を送っていたが、データベースソフト『TARGET』と『ウマニティ』のU指数に出会い、データ馬券に開眼。騎手と種牡馬をメインにした斬新なデータ活用術と馬券購入テクニックを武器に、コンスタントに好配当馬券を的中させる“勝ち逃げ馬券師”へと変貌を遂げる。15年秋に雑誌『競馬最強の法則』でデビューし、翌16年春には単行本『毎週コツコツ勝ち逃げリーマン最強馬券術』(ベストセラーズ)を上梓。現在もデータ馬券研究の日々を送る。10月12日(金)に新創刊された『競馬の天才!』(メディアボーイ)で連載をスタート!
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