2018年12月19日(水) 15:00
くりーく
くりーくの中間調教チェック 2018有馬記念
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こんにちは、公認プロ予想家のくりーくです。このコラムでは、今週行われる重賞競走の中間の調教内容を中心に分析してご紹介します。私の予想の基幹部分でもある調教分析術を是非あなたの予想にお役立て下さい。
前走からの中間の調整内容(評価はAA~F)を中心に、各馬コメントをしていきたいと思います。
12月23日(日) 中山11R 第63回 有馬記念(3歳以上G1、芝2500m)
【フルゲート16頭】
<ファン投票上位馬>
レイデオロ(B)(中7週)
この馬は馬体重の増減がないかマイナス体重の時はこれまで負けナシ。逆に負けているレースは海外か馬体重が増えている時と、馬体の増減で結果が分かれていて、一つのデータとして使えるかもしれない傾向あり。実際、パドックではいつもうるさい面を見せているので馬体が減ってしまうほうが普通で、イレ込んでいても馬体が増えていたらもともとがかなり太かったと考えても良いのだろう。前走時もパドックでうるさい面を見せていたが、レースは流れて折り合いをつけるのには絶好の展開。普通のレースができれば能力の高い馬なので強い勝ち方ができるが、悪いほうに出てしまう可能性もある。それでも安定した成績を残せているのは、コンビを組んでいるルメール騎手の手腕によるところが大きい。この中間に関しては、2週前にこれまで一度も追い切りで走ったことのないPコースで追い切ったというところが気になるくらいで、1週前追い切りの南Wでの内容は手応えも良く悪くない感じだった。あとは最終追い切りでテンションが高くなり過ぎないような内容なら問題なさそう。
オジュウチョウサン(B)(中6週)
何だかんだで11連勝中とある意味凄い馬。この中間は有馬記念一本に絞っての調整で2週前、1週前追い切りの動きを見ると、追われてしっかり伸びていて出来は良さそう。障害をたくさん勝っている馬にしては、重心が低い走りで調教だけなら文句なし。
サトノダイヤモンド(D)(中3週)
ジャパンCからの中3週での参戦。1週前時点での動きは、走りに勢いがなく若い時には持ったまま一気に突き放すくらいの走りだった馬で、状態面というよりは年齢的な衰えのような感じ。
キセキ(C)(中3週)
この秋は使われるごとに馬が良くなっている感じと前走時にコメントしたが、さすがに今回は秋4戦目で、しかも前走かなり速い時計で走ったこともあり、前走時ほどの勢いがない。この秋は状態が良いので馬に走る気はあるが、体がそれについて行けていない感じで、気持ちと体のバランスが取れていないように思う。
ミッキーロケット(C)(中7週)
この馬に関しては、休み明けの天皇賞(秋)を好走後、出走を予定していたジャパンCを前に筋肉痛で回避していることから状態面が一番気になるところ。乗り出してからの日数では間に合う計算だが、1週前追い切りの動きを見ると最後のもうひと伸びが足りない感じ。相手が調教駆けする馬で、先週のレースでも勝っていたりと勢いはあったとは思うが......。最終追い切りでどこまで変わってくるかといったところだが、思っていたほどは悪くない感じ。
シュヴァルグラン(AA)(中3週)
昨年と同じローテーションで、前走のジャパンC4着からの臨戦。それでも昨年勝った時よりも時計は縮めているので、この馬も良く走っているほうだと思う。この中間は、いつも通り1週前はCWを併せ馬の内に併せての追い切り。ただ、違ったのは追い出されてからの反応がこれまでに見たことのないような伸びで、相手を突き放していた点。併せた相手もこれまでとは違ったとはいえ、もともと調教では走らない馬で、かつて調教では見せたことがないような伸び脚を披露している。叩き3戦目でガラッと変わっているのかもしれない。
マカヒキ(C)(中7週)
前走時は馬体が大きく減っていた割には緩い感じに見えて、反動が出て調子が戻るのに時間がかかっていたのかもしれない。ジャパンCは回避したが、調教はジャパンCの日から時計を出し始めていて乗り込み量は豊富。調子も戻りつつある感じで、1週前追い切りの動きはまだ終いに首が高くなっていて物足りないが、坂路で速い時計が出るようになってきていることは良い傾向にある。
モズカッチャン(B)(中5週)
前走のエリザベス女王杯はステップレースを使えなかったことも影響したか、パドックではお腹のあたりに余裕のある馬体に映った。そして、そのあたりが最後の伸び脚に響いた可能性も。他にも、好走時は1週前に坂路で好時計が出ていることが多く、前走時の1週前追い切りはかなり物足りない時計だった、などの不安点があった。その点、今回は1週前に坂路で良い時計が出ていて、好走時の内容と言って良さそう。前走からの変わり身が期待できそう。
クリンチャー(B)(中10週)
凱旋門賞以来のレースとなり、普通に考えれば疲れはあると思うがタフな馬でこの中間も2週前、1週前とCWを長めから追われて順調そう。それでも目に見えない疲れがあるとは思うのだが......。見た目の印象は悪くない。
ブラストワンピース(C)(中8週)
前走の菊花賞では◎にした馬で状態は良かった。勝負どころからのコース取り次第では、もっと上の着順に来ていてもおかしくなかったと思うが。この中間は、馬場状態の違いはあるにせよ時計の出る馬としてはやや物足りない時計で、1週前追い切りの動きを見ても前走時のような迫力がない。残り1週でどこまで変わってくるかといったところ。
<以下、賞金上位馬>
スマートレイアー(D)(中5週)
東京大賞典に出走するという話もあったが、最終的に戸崎騎手で有馬記念に出走。1週前追い切りの動きを見ると、走りやすそうな馬場だったが走りに力強さがなく......。この馬の良い時だったら、もっと楽に速い時計が出ていたハズ。
サウンズオブアース(E)(中3週)
前走時もそうだったが、良い時はもっとビッシリと追われてかなり速い時計を出していた馬。それが、1週前追い切りの動きを見ても、中3週ということもあってか動きに勢いが感じられず。引退レースとなるので最終追い切りはビッシリ追ってくるとは思うが、変わり身はなさそう。
パフォーマプロミス(B)(中6週)
アルゼンチン共和国杯を勝っての参戦で、ローテ-ションに余裕があり乗り込み量も豊富。最終追い切りは軽めでも、スッと伸びるようなら前走のようなレースが期待できそう
リッジマン(B)(中2週)
前走が休み明けだったこともあり、中2週での参戦も1週前追い切りの動きからは疲れは感じられない。叩き2戦目での上積みがありそうで、蛯名騎手なので内枠に入ったりしたら少し怖いかもしれない。
サクラアンプルール(A)(中7週)
昨年と同じく天皇賞(秋)からの参戦だが、今年のほうが強めの追い切りが1本多く、1週前追い切りでは直線ビッシリと追って手応えに余裕がありながら突き放す内容と、かなり良かった。昨年は不利もあったし、もともと中山は得意なので状態の良さで一発も。
ミッキースワロー(D)(中3週)
前走時は調教の動きも良かったので初の左回りでも好走したほうだと思う。もともと頭の高くなる走りだが、1週前追い切りの動きからは前走時のような力強さが感じられなかったので、最終追い切りでどこまで変わってくるか。
<以下、除外対象馬>
ハッピーグリン(D)(中3週)
中3週でもう一度北海道から輸送してのレースとなるとかなり厳しい条件となる。除外対象でも使う予定で調整されていると思うが、JRA馬よりはハンデがある。
プラチナムバレット(E)(中4週)
この秋は大敗続き。この中間も乗り込まれているが併せ馬では遅れが目立ち、1週前追い切りの動きを見ても力強さはなく、終いで首が上がり気味で物足りない動き。
ベイビーステップ(F)(中2週)
美浦の坂路では好時計の出る馬だが、まだ1000万下クラスの格下馬。ただ坂路で時計が出たからといってレースで走る訳ではなく、相手も強すぎる。
◇今回は有馬記念編でした。
この前ダービーが終わったかと思ったらもう有馬記念がきてしまった――そのくらい時間が経つのが早く感じます。
ところでこの有馬記念、年間で3000レース以上行われるJRAのレースの中で、この有馬記念だけが唯一違う点があります。そう、明日12/20(木)にテレビでも放映されることから皆さんもご存知の通り、枠順(馬番)が公開抽選で決定されるということです。天皇賞(秋)のこのコラムでも書きましたがJRAのHP(Q33)には『各競走における馬番(枠順)は、公開抽選で行われる一部GI競走をのぞき、全てコンピュータにより自動的に決定されます』と書かれています。枠順の決定(地方競馬、海外競馬、その他の公営競技の枠順がどのように決定されているかは分かりません)に関しては誤解されている方がかなりいて、変な情報に惑わされないようにするためにもそのあたりのことは知っておいたほうが良いと思います。まあ、普通に考えても3場開催の場合、土日で72レースも行われるところをすべて抽選していたらいくら時間があっても足りないでしょうからコンピュータに任せるのも分かりますし、馬券の売り上げにもかなり貢献していると思います。JRAも景気が悪くて馬券の売り上げが悪かったら(ましてや、今年は25日前(一般的な給料日前)の開催で、売り上げ的にも厳しくなりそう)、枠順を公開抽選で行うようなことはしないと思いますが、このような形で枠順を抽選するということは1年を通しての馬券の売り上げが好調だったということの裏返しでもあると思います。日本の競馬は馬券が売れて成り立っているので、これだけ競馬が盛り上がるのは馬券を買ってくれている1人1人の競馬ファンがあってのもの。ブームにならなくて良いので、競馬の楽しさを知っている人たちが来年も同じように楽しめる環境であり、世の中であることを願って、今年の有馬記念を楽しみたいと思っています。
それでは次回ホープフルS編(予定)でお会いしましょう。
※有馬記念出走各馬の最終追い切り評価については、最終予想内でコメントする予定です。
※最終結論はレース当日のくりーくプロページでチェックしてください。
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有馬記念2018
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WIN5の4つ目まで当たり、「2週連続いただき!」と思っていた5つ目の朝日杯FSのグランアレグリアは、残念ながら敗れてしまいましたが、桜花賞に向けて別に能力的には問題なく順調であればやれる馬だと思っています。中山10Rで10万馬券的中していたこともあって、M.デムーロのギリギリセーフな斜行ラフプレーにも、そう腹立たしく思わず、さらりと流せました。競馬雑誌で見ていた、田口プロの参戦もあり、JRDBからの参戦も楽しかったし、ドンドン競馬関連の著名人には期間限定でもウマニティに参加してもらって、競馬自体を盛り上げていってくれるといいですね。会員を分割して複数の予想パターンを提供して、毎週的中!と言い放つ予想会社にも是非参加してもらいたいものですがね(笑)
有馬記念というと「年末だなあ」という風物詩的なレースですが、その後にホープフルSや東京大賞典も控えているので、クリスマスのビッグイベントという捉え方が今の時代にはあっているのかもしれません。前日に結婚式でのスピーチを頼まれており、御祝儀に有馬記念の馬券も入れてあげる予定です。ここで当てて、式への参加者から競馬やってみようかな、という人もたくさん現れてくれますように――今年はそんな思いも込めつつの有馬記念、ドカンと当てたいと思っています。
それでは、恒例の全頭診断へ
1番人気想定 レイデオロ:前走の天皇賞(秋)は1週前追い切りでガタついて止めたりがあり、状態不安で評価を下げたが、完勝。母母母のウインドインハーヘアはディープインパクトの母でもあり、そこに母父シンボリクリスエスのパワーや父キングカメハメハの高い総合力などが加わる血統構成で、昔と違い一流馬があまり出てこない有馬記念なら人気でも楽勝か。
2番人気想定 キセキ:天皇賞(秋)で今回本命視されているレイデオロの3着。JCでは規格外のアーモンドアイにこそ敗れたものの、この馬自身も高速馬場とはいえ、すごい時計で走っており実力は本物。4歳の暮れは一番充実する時期でもある。
3番人気想定 ブラストワンピース:ダービーでも菊花賞でも本命を打った高素質馬だが、皮肉なことにその2戦のみ負けているという馬。潜在能力は高いが、有馬記念は器用さも求められる中山2500mということで……。また“逆”になるのかもしれないが、消して妙味か。
4番人気想定 オジュウチョウサン:障害で9連勝、平地で500万下と1000万下を連勝してきて、ファン投票でも人気を集めての参戦。障害戦馬券好きの私としては、頑張って欲しい気持ちはもちろんあるが、実力以上に人気のある馬というのは消して妙味の典型例。中山だと立ち回り重視で通用してもおかしくないのだが……。
5番人気想定 モズカッチャン:昨年のエリザベス女王杯勝ち馬で、今年は3着。衰えはそうみられずやれても良いが、まだ人気になりそうであまり妙味はないか。
6番人気想定 シュヴァルグラン:JCではスタミナ生かしてどうにかアーモンドアイの牙城を崩してくれないかなあと期待したが、高速決着で完敗は致し方なし。昨年3着、一昨年6着とあまり中山は得意ではないが、今回は相手がかなり楽になっており、来年以降も海外含めて現役続行宣言あり。妙味たっぷり。
7番人気想定 ミッキーロケット:春のグランプリの宝塚記念は7番人気ながら本命を打ち、WIN5も当てさせてもらった恩義のある馬。昨年の日経新春杯を勝っていることなどから、頭は無くてもヒモには入れたい馬という位置付け。
8番人気想定 サトノダイヤモンド:一昨年のこのレースでキタサンブラックを鋭く差し切り、どれだけ強くなるんだろうと感じさせた馬だったのだが、海外遠征後にすっかりしぼんでしまい(ノド鳴りが不振の原因と思っているが)、これが引退レースとなるよう。ただ昔と違い、引退レースもあまりにもしょぼいレースだと種付け料や繁殖牝馬にも影響するので、こんな人気なら是非ヒモには入れたい馬。
9番人気想定 ミッキースワロー:昨秋のセントライト記念で現在もG1路線でそれなりに上位に来ているアルアインを鋭く差し切った割に、その後はいまひとつ。ただ、中山なら別馬のように走る馬で、スタミナもあり、今回のレースでの最大の惑星はこの馬か。
10番人気以下想定
パフォーマプロミス:1月の日経新春杯と11月のアルゼンチン共和国杯を勝ち、5月の目黒記念でも3着とこのくらいの距離の上位馬で、6歳暮れの割にキャリア浅くヒモにはいいのかもしれないが……。前走を勝ってしまっただけに、もうちょっと人気にもなってしまいそうで。
マカヒキ:本質的にはダービー馬とはいえマイラー寄りで中山2500m向きではない。ただ人気次第で、ヒモ穴くらいにはいい(ダービー馬には失礼かもしれないが)。本当にこのくらいの人気なら買えるのだが、果たして・・・・・・。
クリンチャー:菊花賞前に凱旋門賞は向くのではとコラムで書いていた馬だが、海外遠征を前にやる気がしぼんでしまった。凱旋門賞も負けるだろうなあ、と思って見ていたが、やはりその通りの結果に。まずは、その気持ち面が課題の状況。
サクラアンプルール:中距離だと激走のある馬だが、この距離ではあまり期待できないのでは。
リッジマン:ステイヤーズS勝ちで、印象以上に高齢馬に感じてしまうのだが、実際にはまだ5歳の暮れ。ヒモに入れてもいいのかもしれない。
ハッピーグリン:ホッカイドウ競馬からの参戦で、夏の函館での巴賞3着、札幌での1000万下をしっかり勝ちきったりと楽しみな部分はあるが、今秋3回目の移動はさすがにお釣りがないのでは。
スマートレイアー:8歳暮れまで走る丈夫で頑張り屋さんの牝馬で、逃げたり差したり距離も幅広く活躍してきたのだが、今年は結果出ておらず。買える要素は見当たらない。
プラチナムバレット:昨年5月の京都新聞杯勝ち以降は不振続きで、ここで急に頑張れるとは思えない。
サウンズオブアース:引退間近では。長らく頑張ってきたし、調教ではまだやれそうなところを見せている馬だが、実戦ではさっぱりとなってしまった。
ベイビーステップ:1000万下で掲示板に載れないような馬で、いくらなんでも厳しいのでは。
<まとめ>
有力:レイデオロ
ヒモに:キセキ、シュヴァルグラン、ミッキーロケット、サトノダイヤモンド
穴で:ミッキースワロー
人気で消し:オジュウチョウサン、ブラストワンピース
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くりーくの中間調教チェック 2018毎日王冠&京都大賞典編
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こんにちは、公認プロ予想家のくりーくです。このコラムでは、今週行われる重賞競走の中間の調教内容を中心に分析してご紹介します。私の予想の基幹部分でもある調教分析術を是非あなたの予想にお役立て下さい。
前走からの中間の調整内容(評価はA~F)を中心に、各馬コメントをしていきたいと思います。
10月7日(日) 東京11R 第69回毎日王冠(G2、3歳以上、芝1800m)
サウンズオブアース(C)
前走時は中間の調教内容が良かったものの、最終追い切りの動きが物足りず評価を下げてしまったが4着に好走。結果的に1週前、最終追い切りと併せ馬で先着していたので状態は悪くはなかったのだと思う。この中間は2週前に併せ馬で遅れていて1週前も時計がかかる馬場とはいえこの馬としては物足りない時計で、前走と比べると状態面での不安は残る。
ケイアイノーテック(E)
新馬戦こそ勝っているが本質的に使われて良くなる馬。休み明けでも調教で時計の出る馬だが、この中間はこの馬としてはかなり物足りない時計で、この調教内容だと最終追い切りで時計が出ても割引は必要。
アエロリット(C)
関東圏でのレースや滞在競馬では好走する馬で、今回は東京でのレースなので調整はしやすい。ただ、基本的に馬なりの追い切りが中心の馬。1週前に強く追われた新馬戦、フェアリーS、ヴィクトリアマイルの3戦は太め残りの心配があった時で、今回も1週前の追い切りで強めに追ってきている点が気掛かり。陣営としてはやや余裕のある馬体だということを意識しているのではないかと思う。
キセキ(E)
菊花賞以来凡走が続いているが、好走していた時にはCWで3F37秒台や1F11秒台の時計を出していて、近走は平均的な時計ばかり。この中間も目を引くような良い時計は出ておらず、変わり身が見込める気配はない。
ステファノス(C)
この中間は乗り込み量も多く、内容的にも時計的にも特に悪い感じはない。近走は道悪では勝ち馬から離されているが、馬場が良い時はそれほど大きくは負けていないので、乗り方ひとつで差は詰まる可能性がありそう。
ステルヴィオ(B)
皐月賞、ダービーと、道悪にスローペースと特殊なレースになった上に、この馬には距離も長かったのではないかと思う。今回はレースが流れそうな点が魅力。状態面に関してもこの中間は乗り込み量も多く速い時計が出ていて、良い状態で出走できるのではないかと思う。
スズカデヴィアス(E)
前走時もそうだったが、この中間も調教で時計の出る馬としてはかなり物足りない時計。栗東に戻っても調教面で変わってきている感じがなく、今回も状態面での不安は残る。
カツジ(A)
休み明けだが、この中間はかなりしっかり乗り込まれて時計も優秀。もともと時計の出る馬で、CWを中心にこれまでと同じように速い時計が出ていて、2週前追い切りでは併せて先着と仕上がりも良さそう。
サトノアーサー(A)
この中間は3週前、2週前、1週前とCWを長めから追われ好時計と、仕上りは良さそう。ここ2戦は今回と同じコースでのレースを経験して好走しており、相手が強くなっても好走が期待できそう。
サンマルティン(D)
もともとトレセンで乗り込んで出走する馬ではないが、この相手でこの調教内容だと厳しいだろう。
ダイワキャグニー(C)
昨年も出走していて、逃げたソウルスターリンングに絡んでいって4着。この中間は乗り込んではいるものの併せ馬での追い切りが少なく、時計もかかり気味で物足りない調教内容。
レアリスタ(D)
休み明けの前走時は併せ馬でも2週連続先着していて、状態面は良さそうだったがレースでは凡走。この中間は前走時との比較で物足りない内容、時計で、変わり身は感じられない。
アクションスター(F)
休み明けで乗り込んではいるものの調教での時計も物足りず、変わり身は見られない。距離短縮も特にこの馬に向いている感じはなく厳しい。
10月8日(祝月) 京都11R 第53回京都大賞典(G2、3歳以上、芝・外2400m)
シュヴァルグラン(A)
昨年と同様にこのレースから始動。もともとそれほど調教で時計の出る馬ではないが、この中間は乗り込み量も豊富で併せ馬では2週前、1週前と先着を果たした。遅れていない点は良い材料。
サトノダイヤモンド(B)
今年に入ってからこの馬としてはかなり物足りない結果が続いているが、前走の宝塚記念時の追い切りではほぼこれまでの調教内容に戻っていた。あとはキッカケさえ掴めればというところで、だいぶ戻ってきているのではないかと思う。この中間も2週前、1週前と併せ馬で一杯に追われて先着していて、内容的には気になるところはない。最終追い切りを馬なりで楽に先着できるくらいの内容になってくれば、良い頃の走りがまた見られそう。
スマートレイアー(B)
昨年は武豊騎手の好騎乗もあり1着。この中間も1週前に一杯に追われて先着していて、調教駆けタイプという点を差し引いても状態面は良さそう。あとは、昨年以上の好騎乗がないと能力的に勝ち負けまでは厳しいであろう相手関係が課題。
アルバート(C)
ここ3戦は関西圏での競馬で、調教では良い時計が出ていたものの結果はついてこなかった。今回も関西圏での競馬で、調教では先着しているものの、ここを叩いて関東圏の長距離戦で狙ったほうが良さそう。
ウインテンダネス(D)
2連勝中も休み明けの実績がなく、関西馬でありながら京都、阪神、小倉では3着にもきたことがない。9連対中7連対が左回りで、右回りは福島での2勝のみと条件的にも厳しそう。状態面に関しても、好走時は直前馬なりの時が多く、使われてある程度馬ができている時のほうが走るのかもしれない。
パフォーマプロミス(B)
前走時は追い切りの動きは悪くなかったが、結果的に伸びきれず9着。この中間も2週前、1週前と併せ馬で好時計が出ており、乗り込み量も多めと、休みを挟んだが引き続き仕上がりは良さそう。
レッドジェノヴァ(B)
長距離戦で実績を残してきている上がり馬。調教面に関しては、特に速い時計が出るタイプではなく目立つところはないのだが、この中間も約1ヶ月間しっかりと乗り込まれていてる。順調に調整されているといった感じ。
モンドインテロ(D)
この中間は牧場で乗り込まれていた模様で、時計は1週前の南Wでの併せ馬1本のみとなっている。京都芝2400mでの好走実績はあるが、下級条件2戦と重賞3着で、その時にはもっと乗り込んでいた。さすがにもう少し乗り込みたい感じで、しかも相手が強くなる今回は厳しそう。
ケントオー(D)
マイルで好走していた馬だが、ここ1年は中距離路線を使われ成績はイマイチ。今回は芝2400mと初めての距離だが、調教内容に関して特にガラリ一変といった感じがないことからも変わり身はなさそう。
ブレスジャーニー(C)
1週前追い切りはCWを長めから好時計が出ていて悪くない内容。もともとそれほど乗り込んで出走する馬ではないが、やれば速い時計が出るタイプでもあり、もう1本長めから時計を出すくらいの余裕は欲しい。
プラチナムバレット(D)
競走中止後の一戦で、1週前の時計はあまり出ていない。併せ馬での遅れも気になる。
【地方馬1頭】
サンエイゴールド(D)
盛岡の芝では実績を残している馬だが、JRAでは実績がなく今回は前走からの間隔も詰まる。その上、京都への長距離輸送もあり、これまで以上に厳しい状況でのレースとなるので、プラス材料はほとんど見当たらない。
◇今回は毎日王冠&京都大賞典編でした。
先週は台風の影響で、日曜日の阪神開催が最終的に火曜日に開催されるということで関係者の方々は慌ただしく大変な週だったと思います。特に、当初は翌日にスライドして行われる予定だった代替開催の再中止が発表された月曜は、競走馬を競馬場に輸送できないとの理由での中止で、いろいろと考えさせられるところがありました。普段当たり前のように競馬場で馬が走っていること、それはトレセンから馬を無事に送り届けてくれている方々がいるからこそできることなんだなあと、改めて実感を覚えた次第です。
話は前後しますが、そんな競走馬の輸送に携わっている方に先日たまたまお話を伺う機会があったので、今回はそこで聞いてきた話を少々。その方とは、栗東トレセンの近くにある乗馬苑で毎年行われている『馬に親しむ日』というイベントでお会いしました。馬運者ドライバーによる案内役を馬運車展示コーナーで務められていたその方は、関東と関西では馬運車の会社が違って形態も全く違うこと、どこの競馬場に行くためにはどこの道を通って行くのかといったことに始まり、競走馬輸送に関わるかなり踏み込んだ内容まで教えてくださいました。その1つ、馬ごとの輸送条件については、各厩舎に馬運車運営会社の営業マンが各馬を輸送する時の条件などを収集に伺い、それがデータとして保管されていて、この厩舎のこの馬はこういった条件で輸送するようになどの細かい情報が蓄積されているとのこと。ただ馬を乗せて競馬場に運んでいるのではなく、1頭1頭が最良の状態で競馬場に到着できるように、レースで結果を出せるようにと、こちらが思う以上に気を遣って輸送していることが伝わってきた瞬間でした。あとは、今の競走馬は基本的に何度か競馬を使えば馬がレースだと分かり、馬も輸送に慣れてくるといったことなんかもお聞きしつつ、非常に有意義な時間を過ごさせて頂きました。
他にも予想の際に役立ちそうな情報もいくつか聞くこともでき、輸送に関して今まではブラックボックスだった部分だけにクリアになってなんだかスッキリした気分になりました。何から何まで丁寧に教えていただき、本当にありがとうございました。この場をお借りして御礼申し上げます。
そして、今度高速道路や競馬場の近くで馬運車を見かけたら少し違った目線で、無事に競馬場、トレセンに送り届けてくださいと手を振りたいと思っています。皆さんもぜひ、競馬界を陰で支えてくれているこうした人たちの活躍にも目を向けていただき、馬には変わらずの大声の声援を、馬運車には心のエールを送っていただけたらと思います。
今週末も3日間開催が控えている中、次の台風が週末に日本に接近しそうな感じもあります。自然が相手なのでどうしようもないのは分かっていても、いろいろな苦労を知った後だけに何とかならないものかと考えてしまいます。とにかく馬も、それに関わる人も、みな安全に順調にレースを迎えられるよう、そして開催の無事を祈るばかりです。
それでは次回、菊花賞編(予定)でお会いしましょう。
※毎日王冠、京都大賞典出走各馬の最終追い切り評価については、最終予想内でコメントする予定です。
※最終結論はレース当日のくりーくプロページでチェックしてください。
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~重賞予想~かんたん予想ロボット『ROBOTIP』(七夕賞 G3)
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くりーくの中間調教チェック 2018七夕賞編
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こんにちは、公認プロ予想家のくりーくです。このコラムでは、今週行われる重賞競走の中間の調教内容を中心に分析してご紹介します。私の予想の基幹部分でもある調教分析術を是非あなたの予想にお役立て下さい。
前走からの中間の調整内容(評価はA~F)を中心に、各馬コメントをしていきたいと思います。
7月8日(日) 七夕賞(G3 芝2000m ハンデ) 【登録頭数:12頭】
キンショーユキヒメ 54kg(B)
もともと調教駆けする馬で1週前追い切りでもいつもと同じくらいの好時計が出ていて、悪い印象はない。牝馬にしては大きな馬で使い減りするタイプでもなく、状態面でのマイナスはなさそう。
マイネルミラノ 57kg(A)
休み明けの前走を使われ、この中間は1週前にCWを長めから追い切られてこれまでの好走時に出ていた時計よりもさらに良い時計が出ていて、上積みがありそう。
マイネルフロスト 57kg(D)
好走時には最終追い切りで良い動きを見せる馬。この中間は、長期休養明けを使われたがそれほど目立つ時計は出ていない。1週前段階では、大きな変り身は感じられないといったところか。
マイネルサージュ 55kg(B)
前走から少し間隔が空いたが入念な乗り込み。3戦3連対と得意の福島ということもあり、マイネル軍団の中にあってとりわけこの馬は、ここに早くから狙いを定めていた感じ。
ワンブレスアウェイ 53kg(C)
近走は1週前、日曜、最終追い切りと馬場状態の違いはあるにせよ比較的良い時計が出ていて、レースでも重賞で好走するなど全体的に充実が窺える。この中間もいつも通りの内容で、調子落ちなく良い状態をキープできている感じ。
サーブルオール 55kg(A)
前走は2ヶ月間隔が空いていた影響か3走前、2走前と比べてもお腹に少し余裕があり、気性的にも2走前のような気合い乗りはなく少しおとなしく見せていた。それでもレースでは上位3頭に迫る内容で力のあるところをアピール。もともと長期休養明け以外はトレセンでの乗り込み量は少なく、この中間は間隔も詰っているので直前の日曜日に4Fから時計を出す程度だが、好タイムが出ていて上積みはありそう。
レイホーロマンス 51kg(B)
今年は牝馬限定重賞を使われて大崩れのない成績。ここ2戦は勝負どころで思い通りに追い上げて行くことができず着順は悪くなっているが、着差はそれほどなくこの馬なりに確実に終いの脚は使えている。状態に関してもこの中間は1週前にCWを長めから一杯に追われて好時計マークと、小柄な牝馬だが状態面の不安はなさそう。今回は乗り替わりとなるが、ハンデは51kgでスムーズな競馬ができれば直線勝負がハマる可能性も。
バーディーイーグル 53kg(E)
休み明けのメイS、そして前走のエプソムCと使われての出走となるが、この中間も調教面での変り身は見られず。今年で3年連続の参戦となるこのレースだが、前2年と比べて今年は違うというところが感じられない現状では、上位争いは厳しそう。
シルクドリーマー 53kg(D)
半年ぶりのレースで乗り込み量は豊富も、年齢的にも成績的にもいきなり勝ち負けとまでは・・・・・・。
メドウラーク 54kg(F)
約3年勝ち鞍がなく、当時と比べて調教内容が良くなっているかとそうでもなく……。レースでの成績も急に良くなることはなさそう。
プラチナムバレット 57kg(C)
長期の休み明けを3戦使われているが、この中間はCWでの時計がここ3戦よりもかなり良くなっている。一見、変わり身がありそうにも見えるが重賞を勝つような馬は強く追えば簡単にこれぐらいの時計は出てしまうのが今の栗東の馬場。さらにこの中間は騎乗しているのが体重の軽い岩崎騎手ということもあり、単純に良くなっているとは判断しない方が賢明か。特に、前走でもレース中にハ行しているように脚に爆弾を抱えているような馬で時計を出しすぎるのもちょっと怖いところがある。能力があるのは分かるが、なかなか強くは推せない面もあり。
パワーポケット 50kg(F)
ダートを使っていた馬が、障害を使って芝を使い、連闘でダート戦を使って中1週で格上の芝重賞に挑戦と普通ではなかなかあり得ないローテーション。使ってきても相手が強い。
◇今回は七夕賞編でした。
宝塚記念が終わり今年も半分が過ぎたことになり、いよいよ本格的な夏競馬に突入しました。今年はG1レースにこだわらずステップレースを中心に幅を広げて書いてきた当コラムは、この夏も休まず営業の予定。まずは手始めに、夏競馬と言えばサマーシリーズということで、札幌記念を中心としたサマー2000シリーズから始めてみようと思っています。春シーズンは、調教VTRの見かたをこれまで以上にこだわった点が奏功し、皐月賞(サンリヴァル)、安田記念(モズアスコット)、宝塚記念(ミッキーロケット)などなど<最終追い切り評価A>で拾い上げることができたので、この勢いをそのままに調教予想に磨きをかけていきたいと思います。なかなか暑い日が続きますが、馬がバテる前に人がバテないようにしっかり水分補給をして夏競馬を楽しんでいきましょう!!
それでは次回は、サマー2000シリーズ函館記念編(予定)でお会いしましょう。
※七夕賞出走各馬の最終追い切り評価については、最終予想内でコメントする予定です。
※最終結論はレース当日のくりーくプロページでチェックしてください。
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