JRAで16年ぶりに誕生した女性ジョッキー、藤田菜七子(18)=美・根本=が8日、調教を再開した。先週、公営・川崎に続いて中央でもデビューを果たし、「調教より本番の方が楽しかった」と頼もしいセリフ。今週の騎乗馬は未定だが、別府真衣騎手(28)と対決する15日の交流競走「はりまや盃」(高知、ダート1400メートル)へ向け、コース攻略を誓った。
菜七子は全休日だった7日、美浦トレセンの寮でゆっくりと休養したという。しかし、一夜明ければまた大忙し。午前7時から調教にまたがり、午後は厩舎回りなどトレセンを精力的に駆け回った。
5日の中山2Rで、JRA所属の女性騎手の初陣としては最高着順の2着に食い込み、6日は同2、12Rで9、11着。「2日間が終わってホッとしました。調教より本番の方が楽しかったです。周りからの反応もすごかったですね」。自らも大興奮した先週末の騎乗を笑顔で振り返る。
今週末の騎乗馬は決まっていないが、15日に高知競馬場で行われる「はりまや盃」で、所属する根本厩舎のハナリュウセイ(セン5)に騎乗することが決まっている。
「高知競馬場のコースはまだよく分かっていないので、いろいろと勉強をして臨みたいと思います」。コース攻略へ努力を惜しまない。
同レースでは地元の別府真衣騎手との対決に注目が集まる。同騎手は昨年、71勝で高知リーディング6位。今年も8日現在、20勝を挙げて5位につけている高知競馬のトップジョッキーだ。エーシンザピーク(美・南田、牡6)かコスモイフリート(高知・工藤真、牡9)に騎乗する予定で、菜七子にとって目標とする騎手の一人。
「女性であれだけ活躍されているのはすごいことだと思います。高知に乗りに行って、いろんな技術を盗めればいいと思っています」
“菜七子スマイル”を浮かべながらも、あくまで貪欲だ。 (藤沢三毅)
(情報元:SANSPO.COM)