『競馬』という名の推理小説 ~第34話安田記念(解決編)~
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12.0-10.7-10.9-11.3-11.4-11.3-11.7-12.4=1.31.7
(33.6-22.7-35.4) ▼1△4△7 平坦戦
大方の予想はマイネルファルケの逃げでスロー~平均ペースでした。
・・・が、エーシンフォワードが大外枠を引いたことで想定が狂った感じ。
ロケットスタートでエーシンフォワードが押して押してハナに立つ。
ハナを取り切ったところでペースを落としたいところだが直ぐ後ろからマイネルファルケ、キャプテントゥーレ、リーチザクラウンなどが追走していたのでそうはいかない様子。
テンの3Fはそのおかげで33.6秒と想定外のハイペース。
(大外枠の馬が逃げると基本的にペースは速くなりがちという要因もあるか)
中盤の3~4コーナーで一旦ペースを落としにかかるがここでマイネルファルケが押し上げる。
「休憩させてくれや」と岩田Jの声が聞こえてきそう。
これによって中盤の2Fも緩むことなくなんと22.7秒。
いくら高速馬場と言えどもこれは速い。
直線に入って▼1の加速が生じるも後は徐々にラップが落ちていく我慢比べの展開。
(前が止まらない)開幕の軽い馬場とは異なる高速馬場のでこの流れでは先行馬には厳しい。
残り200mで前と後ろがガラっと入れ替わる展開に。
後方の馬が一気に押し寄せ、中団から脚を伸ばしたショウワモダンが抜け、その外からスーパーホーネット、最内からスマイルジャックが追い詰めるが突き抜けるところまでは行かず2着、3着止まり。
ショウワモダンが3連勝で一気にGⅠ馬の仲間入り、父エアジハードに続く親子制覇となりました。
今年の安田記念のポイントは「スピード」と「持続力(平坦力)」。
まず「持続力」ですが、平坦実績の高かった馬が
スマイルジャック、ファリダット、スーパーホーネット、マルカシェンク、ライブコンサート、マイネルファルケ、ショウワモダン、エーシンフォワード
の8頭。
次に「スピード」ですが上記に書いた通り軽い馬場でのスピードではないのでどちらかといえば重要なのがマイルより長い距離での持ち時計。
(言い方がおかしいかもしれませんが「力の要るスピード」ということでマイルまでのスピードでは足りない気がします)
1800mの持ち時計が1位スーパーホーネット、2位ショウワモダン、3位ライブコンサート、マルカシェンク
2000mの持ち時計が1位スマイルジャック、2位キャプテントゥーレ、3位トライアンフマーチ
ということでこの2点から自然と導き出される答えが
スマイルジャック、スーパーホーネット、マルカシェンク、ライブコンサート、ショウワモダン
の5頭になります。
結果上位3頭にこれらの馬が入選(その他2頭は最下位2頭ですが・・・)
片方しか該当しなかった馬がその次の着順を埋めたということになります。
レースが終わってから気付いても仕方ないんですけどねぇ。
勝ったショウワモダンはここに来て想像以上にパワーUPしたのでしょうか。
プリンスリーギフト系の後継種牡馬として活躍できるよう秋のGⅠ戦線も頑張って欲しいと思います。
スーパーホーネットの2着は残念でしたが、力はまだ衰えていなかったということの方が大きかったと思われます。
馬の適性的には安田<マイルCSなのは明白なので秋に期待しましょう。
スマイルジャックはマイル路線を選択していますが個人的には中長距離戦にも出走してもいい気がします。
余力があれば宝塚はどうですか?
そして最も注目すべきは4着のトライアンフマーチ。
この速い流れを3番手追走で4着に粘ったのはかなり強い内容だと思います。
4歳馬でもありますし、この馬は今後楽しみです。
マイル路線のエース候補でしょう。
(補足)
「▼4▼2△6」や「平坦戦」などの表記はラップギアを使用しています。
数値などは岡村信将プロより提供して頂いています。
表記の意味などの詳細は岡村信将プロのマイページをご覧下さい。 |
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『競馬』という名の推理小説 ~第16話ダービー卿CT(解決編)~
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12.4-11.8-12.1-12.0-12.0-11.4-11.1-11.5=1.34.3
(36.3-24.0-34.0) ▼6▼3△4 瞬発戦
テン~中盤は過去10年で最遅。
上がりは過去10年で最速。
いわゆる「スローの上がり勝負」というレース。
行った行ったで前有利。
以上。
・・・では流石にあかんだろ。
このレース、ポイントになったのは以下の3つだったと思われます。
①今週からBコースになったこと
②マイネルファルケの騎手がテン乗りの石橋脩J
③後藤Jvsサニーサンデー
今週からBコースに替わったことで「内枠有利」でした。
土日の芝レースで外枠の馬が連対したのは日曜の3歳未勝利戦のみ。
その未勝利戦が行われたのは2200mコース。
そもそも2200mコースというのは外回りでRが緩やかなためマクリが決まりやすいコースです。
つまりロングスパート(=末脚の持続力)が重要。
内枠の場合、前に付けないと内で閉じ込められる可能性があるので動きたい時に動けないケースがあって有利とは言えなくなってきます。
それに加えてスタートから1コーナーまでの距離があるため外枠からでも先行しやすい。
などの理由から他のコースに比べれば外枠でもさほど不利にはならないため日曜の未勝利戦は例外。
となると今週は6~8枠の馬はかなり厳しかったと判断出来ます。
マイネルファルケは瞬発力がそんなに長けている馬ではないのでスローからの瞬発力勝負よりは平均ペースで流れる持続的なレースの方がベターと判断しています。
しかし、今回は石橋脩Jがテン乗りだったこともあり簡単にハナを取れたためペースを緩めてしまった。
マイネルファルケは
・瞬発戦 3-4-2-7 勝率18.8% 連対率43.8% 単回収値73円
・平坦戦 2-3-0-3 勝率25.0% 連対率62.5% 単回収値100円
と瞬発戦にも対応は可能ですがより良績を残しているのはマイルCS2着もそうだったように平坦戦です。
サニーサンデーは福島記念と中山金杯のレース内容からすればスローよりは前半から速く流れた方が持ち味が出る馬と判断しています。
そこでショウワモダンに騎乗する後藤Jのレース後のコメントはこうでした。
「サニーサンデーに先に行かれると厄介なので」
サニーサンデーが引っ張る流れはショウワモダンには不利と判断しスタートしてすぐに内に進路を取りサニーサンデーを封じ込めることに成功。
もともと行く気があったかどうかは不明ですがこれによりサニーサンデーは4番手でのレースとなりました。
これらの要因が重なって今回のレース展開に繋がったのだと思われます。
展開で決まったレースなので今回人気で負けたファリダット、トライアンフマーチ、フィフスペトルも次走以降舞台が変われば巻き返しも当然考えられます。
逆に京王杯SC辺りで人気落ちてくれないものか(・・・それはないか)
(補足)
「▼4▼2△6」や「平坦戦」などの表記はラップギアを使用しています。
数値などは岡村信将プロより提供して頂いています。
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