【中山大障害】10番人気バシケーンV!2010年12月26日(日) 05:02
第133回中山大障害(25日、中山10R、J・GI、障害3歳上オープン、定量、4100メートル=直線芝、1着本賞金7500万円=出走12頭)暮れの中山の名物レースは、蓑島靖典騎乗のバシケーンが、直線でタマモグレアーとの叩き合いを制し、10番人気の低評価を覆して人馬ともJ・GI初勝利を飾った。1番人気トーワベガは10着、2番人気メルシーエイタイムは5着と人気馬は総崩れの結果となった。
デビュー10年目でのJ・GI制覇。きわどいハナ差の決着だったが、蓑島騎手は勝利を確信し、右手で2度ガッツポーズ。バシケーンの持ち味をフルに発揮した。
「折り合いだけ気をつけて、後ろからでいいと思っていました。結構気楽に乗れ、うまくはまってくれたね。向こう正面で手応えがあったし、これはいけると思いましたよ」
中団のやや後ろで折り合いがつき、飛越もうまくこなして脚をためた。これが奏功し、直線に入って内で粘るタマモグレアーをハナ差退けた。「ズッとコンビを組んでいた。この馬で勝てたのが本当に嬉しい」と蓑島は19回目のコンビで大金星を挙げたことを誇らしげに話した。
高橋義博調教師は47回目の挑戦でJRA重賞初勝利。しかも、それは障害最高峰のレースだった。「写真判定を見ても、勝っているかどうか確定するまで分かりませんでした」と優勝が決まる瞬間までの時間が長く感じたに違いない。同師のトレードマークはロングヘアー。重賞を勝ったら切ると公言していた通り「断髪式をやります。オーナーなど来ていただきたいですね」と実行に移す。5歳の暮れにビックタイトルを手に入れたバシケーン。今後の障害界を引っ張っていく存在になるはずだ。(高尾幸司) |
[もっと見る]