最新競馬コラム

【LONGINES香港国際競走2017】J.モレイラ騎手インタビュー「自信があるからネオリアリズムをチョイス!」

 1,340

【LONGINES香港国際競走2017】J.モレイラ騎手インタビュー「自信があるからネオリアリズムをチョイス!」 | コラム | ウマニティ

香港国際競走の花、香港カップは日本馬が2連勝中。春のクイーンエリザベス2世カップを制したネオリアリズムが春と同じコンビ、香港の雷神ことJ.モレイラ騎手を配して日本馬3連勝を期します。地元のお手馬を袖にしてまでネオリアリズム騎乗を決めたモレイラ騎手の胸中に迫ります。(取材・文/甘粕代三)


香港カップネオリアリズム
──最も注目を集めている香港カップネオリアリズムに騎乗と発表された時にはびっくりしたよ。

モレイラ どうして?

──お手馬の香港馬、タイムワープはトライアルで2着してるじゃない。

モレイラ タイムワープは力のある馬だ。でも、最も可能性のある馬をチョイスするのはジョッキーの責任。当然のことだよ。

──ということは、ジョアンのチョイスの中ではネオリアリズムが最も勝利に近いということ?

モレイラ その通りだ。モースト・コンフィデント! 最も自信があるからこそ自分でチョイスしたんだ!

──それは何とも頼もしい。でも香港有力厩舎に有力オーナーでもあるタイムワープを袖にしたことは今後に影響しないの?

モレイラ 香港では多くの騎乗馬から最も可能性のある馬をチョイスするのはよくあること。今後に悪影響はないよ。

──さてネオリアリズムのクイーンエリザベス2世カップだけど、見事な騎乗。馬よりもジョアンの勝利という人も多くいるよ。

モレイラ それはネオリアリズムに失礼だよ。馬の力があってこその勝利だ。スタートは理想的とは言えなかったけど、スローペースの中、向こう正面からスパートして思い通りの競馬ができた。忘れられないレースだよ。そして指示通りに競馬をしてくれたネオリアリズムの力も忘れられない。

──同一年に春のクイーンエリザベス2世カップと香港カップを勝ったのは2014年デザインズオンローム、2005年ヴェンジェンスオブレイン、そして99年のフランス馬ジムアンドトニックの3頭だけ。偉業に挑戦することになる。

モレイラ その力は十分にある。

──デザインズオンロームの香港カップはジョアンの騎乗だった。ネオリアリズムと比べてどう?

モレイラ それはレースを見て分かってほしいな。

──さて、相手はどの馬が気になっている?

モレイラ まずはワーザーかな。トライアルもきっちりと勝って復調している。この馬には騎乗したことはないけれど年度代表馬に輝いたシーズンに近づいているじゃない?

──ワーザーに勝てる自信は?

モレイラ 自信があるからこそチョイスしたって言ったじゃないか(笑)!


香港ヴァーズトーセンバジル
──今年も4レースすべてに騎乗。香港カップ以外のことも聞かせてほしい。香港ヴァーズではもう1頭の日本馬トーセンバジルに騎乗する。

モレイラ 香港ヴァーズに出走する中では少なくとも4本の指には入る馬だよ。

──ネオリアリズムと同じで、最も可能性のある馬を選んだ、ということ?

モレイラ そう思ってもらって構わないよ。

── A.オブライエン厩舎のハイランドリールはじめヨーロッパ勢が7頭と大攻勢をかけてきたね。

モレイラ ヨーロッパ勢の力はもちろん認めるけど日本の長距離馬は世界に通用する。それに香港の芝への適性は日本馬の方が上じゃないかな。

──あのハイランドリールをゴール寸前差し切った去年の香港ヴァーズの再現はあり得る?

モレイラ それを目標に騎乗することを約束するよ!


香港マイル】シーズンズブルーム
──次に地元勢の牙城、香港マイル。トライアルはシーズンズブルームで見事に勝利。重賞未勝利ながらあのビューティーオンリーと分け合う1番人気。ジョアン人気だと思ってレースを見ていたが。

モレイラ 実績は劣っていたことは認めざるを得ないけれど、それは明けて5歳(注:南半球馬は8月1日に加齢)になったばかりだから。でも今年春の4歳クラシック三冠では勝てなかったけれど実力は見せていた。だから決して僕だけが1番人気の理由じゃないよ。

──ジョアンが初めて騎乗した昨季閉幕間際、6月の条件戦勝ち。その後オフシーズンの休み明けから1着、2着ときて重賞初勝利がトライアルだからとんとん拍子の大出世だね。レースもジョアンの言う通り実力を見せつけたものだった。

モレイラ 道中の位置取りは決して理想的でなかったけれど、リラックスして走らせられた。残り200mで追い出したんだけど、最高の末脚を繰り出してくれた。

──出走馬中最速の2ハロン(香港は2ハロン=400m計時)22秒55を記録している。あのビューティーオンリーを上回ってるね。

モレイラ 前走2着の後にステップレースをスキップしたことで馬が成長した結果だと思う。本番では香港を代表して海外からの遠征強豪馬にも十分太刀打ちできる実力は備わっている。

──ということは香港マイル王戴冠に自信あり?

モレイラ ここだけの話だけど、今年の4頭の中ではこの馬がベストだ!


香港スプリント】ザウィザードオブオズ
──最後にこちらも地元勢の牙城、香港スプリントのことを聞かせてほしい。ザウィザードオブオズに騎乗するね。強い香港馬が2頭いるけど。

モレイラ ミスタースタニング、ラッキーバブルズのことだろ。2頭が抜けていることは確かに認める。

──ラッキーバブルズには今回、あのボウマンが起用されたしね。

モレイラ でも、こちらも開幕から3戦目が本番と予定通り。3強の一頭であることは忘れないでほしいな。

──秘策あり?

モレイラ 3強の一角であることをレースで示すよ。楽しみにしていてくれ。日本で今年も馬券発売されるんだろ。4レースとも全力で臨むからどうか期待して貰いたい。


★3/26ドバイターフで3連単162,710円を見事的中させた”日本と香港を股にかけて活躍する”海外プロ甘粕代三プロが、海外馬券販売レースの香港国際競走(HKIR)4レースの予想提供をいたします。当日の予想にご期待ください。


甘粕代三(あまかす・だいぞう)プロフィール
1960年、東京生まれ。高校時代から競馬にのめりこむ。
早稲田大学第一文学部卒。在学中に中国政府官費留学生。卒業後、東京新聞記者、テレビ朝日記者、同ディレクター、同台北開設支局長などを務める。
中国留学中に香港競馬を初観戦、94年ミッドナイトベット香港カップ制覇に立ち会ったことから香港の競馬にものめりこみ、2010年、売文業に転じた後は軸足を日本から香港に。
香港の競馬新聞『新報馬簿』『新報馬経』に執筆、テレビの競馬番組にも出演。現在、新報馬業(『新報馬簿』『新報馬経』)駐日代表、北京市馬術運動協会高級顧問を務める。

 ナイス!(2
  • (退会ユーザー)
  • (退会ユーザー)

このコラムへのコメント

コメントはありません。

関連競馬コラム

新着競馬コラム

人気競馬コラム

会員登録(無料)でできること

レース情報

今週の注目レース

4月28日()
天皇賞(春) G1
4月27日()
青葉賞 G2
ユニコーンS G3

⇒今週の番組表へ

先週のレース結果

4月21日()
マイラーズC G2
フローラS G2
4月20日()
福島牝馬S G3

⇒先週の番組表へ

総賞金ランキング
JRA競走馬総賞金ランキング
4歳以上
1 ドウデュース 牡5
102,726万円
2 スターズオンアース 牝5
84,098万円
3 リバティアイランド 牝4
74,444万円
4 ディープボンド 牡7
67,569万円
5 ジャスティンパレス 牡5
65,388万円
6 シャフリヤール 牡6
59,685万円
7 タスティエーラ 牡4
57,005万円
8 セリフォス 牡5
49,313万円
9 ジャックドール 牡6
49,004万円
10 ソールオリエンス 牡4
48,668万円
» もっと見る

3歳
1 ジャスティンミラノ 牡3
27,482万円
2 ステレンボッシュ 牝3
21,547万円
3 ジャンタルマンタル 牡3
18,666万円
4 アスコリピチェーノ 牝3
16,854万円
5 コスモキュランダ 牡3
15,392万円
6 シンエンペラー 牡3
11,128万円
7 コラソンビート 牝3
9,942万円
8 エトヴプレ 牝3
9,644万円
9 スウィープフィート 牝3
9,386万円
10 レガレイラ 牝3
8,278万円
» もっと見る