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●第５回ヴィクトリアマイル（ＧⅠ）出走馬の追い切り診断
・アイアムカミノマゴ ５月１２日 栗東坂 ５３秒１－３９秒４－２７秒２－１４秒４ 一杯追
６日にＣウッドで短めながら４Ｆ４９秒６－３６秒８の速いタイム。前走勝ちの好調子をキープと思いきや、今週の坂路は残り１Ｆで失速してしまい、最後は押してもたたいても動かずのラスト１Ｆ１４秒４。途中で１２秒台のラップを刻んだといってもこれはバテすぎ、本調子といえる内容ではない。
・アルコセニョーラ ５月１２日 美浦Ｗ ⑥８４秒９－６８秒９－５４秒５－４０秒４－１３秒１ Ｇ強め
前走からレース間隔が中２週と短く、中間時計は軽め１本。これは気にしなくていいが、最終追い切りが外めを通ったにせよ、別掲の遅いタイム。動きにもとくにアピールするものはなかったし、前２戦で体重が減っていたことを考えると、もう変わり身は望めない。多分に強行スケジュールがこたえている気がする。
・ウェディングフジコ ５月１２日 美浦Ｐ ６９秒３－５２秒９－３８秒３－１２秒３ 馬なり
美浦のポリトラックで２馬身先行の相手を５Ｆから追いかけ、直線では半馬身先着した。しかし、３歳１勝の格下馬だし、時計もまったく平凡。前走３着時の状態キープが精いっぱい。グンと相手強化のここで上積みがないようでは。
・コロンバスサークル ５月１２日 美浦坂 ５１秒４－３６秒８－２４秒５－１２秒５ 馬なり
蛯名が手綱をとり、追ったところなしでこの時計ならもちろん合格点。ただし、前走時にもコースこそ違えポリトラックで５Ｆ６３秒５－３６秒３がでており、時計の速さばかりに目を奪われてはいられない。一変には？マークがつく。
・シンセイカグヤ ５月１２日 美浦Ｗ ６６秒５－５１秒０－３７秒３－１２秒１ 馬なり
３連勝後も馬体をゆるめず、中間は坂路、ポリトラック併用で４本の時計をだしている。それだけ順調だからだが、今週も２馬身先行の相手を楽々と捕らえ、ラスト１Fを１２秒１の速さでまとめた。いかにも上がり馬らしいきびきびとした動き、まさしく上昇一途だ。
・ニシノブルームーン ５月１２日 美浦坂 ５０秒４－３６秒８－２４秒５－１２秒５ 強め
坂路で前２頭を追い掛ける形をとったが、マイペースを守って並ぶところなし、結局は単走。それでこれだけの時計がでるのだから、調子のよさは疑う余地がない。４８０キロ（前走）の体をひと回り大きく見せていたあたりにもそれがはっきり。ＧＯサインがでるとすぐさま反応し、ググッと伸びた。前走勝ちの勢いはとまっていない。
・ヒカルアマランサス ５月１２日 栗東Ｐ ⑥８０秒１－６４秒１－４９秒８－３６秒９－１１秒６ 強め
２ヶ月半ぶりの前走はいささか急仕上げだったとか。しかし、今回は４月２５日から時計５本と、入念な乗り込みが目立つ。その成果だろう、今週は上がり中心にしてもラスト１Ｆ１１秒６と、上々の切れ。前走で減っていた体もふっくらと回復したし、気合乗りまで一変した。
・ブエナビスタ ５月１２日 栗東Ｗ ⑦９８秒５－６６秒９－５２秒２－３８秒３－１２秒０ 強め
長めの７Ｆから１６秒０、１５秒６、１４秒７と少しずつペースをあげていき、直線は大きく先行していた馬の内にもぐり込み、併入に持ち込んだ。追われてややズブさが見られたものの、これは古馬になってずるさがでてきたからだろう。動きは以前から鋭いというよりしっかりという感じだったが、今週もまったく同じ。この７日にも７Ｆからやれているし、８日も軽めながら６Ｆから。もはや、海外遠征の疲れはすっかりとれている。このレベルの馬は通常の調教がやれていればそれでいい。
・ブラボーデイジー ５月１２日 栗東坂 ５５秒２－３９秒７－２６秒２－１２秒７ 仕掛け
今年に入って今回がすでに５戦め、使い込まれているので今週はテンを控えて上がり中心、直線も軽く仕掛けただけだった。それだけに時計は目立たないが、きついローテーションの割りに動きに硬さがなく、柔らか、気合乗りもいい。仕上げはこれで十分。
・プロヴィナージュ ５月１２日 美浦坂 ４８秒９－３６秒１－２４秒１－１２秒３ 一杯追
坂路で１秒先行する相手を意欲的に追いかけ、最後の２００メートルをいっぱいに追って併入した。超抜のこの時計をみると、オーバーワークが心配になってしまうが、陣営からは「予定通り」とのコメント。つまり、これだけやる必要があったからやったのだし、やれるほど元気とだということ。実際、パワーあふれる動きで、前走の２着からこっち、さらに上昇し、力もつけている。
・ブロードストリート ５月１２日 栗東Ｗ ６７秒５－５１秒９－３７秒６－１１秒５ 一杯追
Ｃウッドの追い比べではクビほど遅れたが、これは相手が走りすぎただけ。この馬自身のフットワークに乱れはなく、むしろ、伸びていた。これはウッドでのラスト１Ｆの速さをみるまでもないこと。４ヶ月の休み明けの前２戦をへて、着実に体調アップ、ピークの状態を迎えた。
・ベストロケーション ５月１２日 美浦坂 ５３秒６－３８秒６－２４秒９－１１秒９ 強め
前走後、短期放牧にでていたが、放牧先でも乗り込んでいたそうで、追えばいくらでも時計短縮が可能な脚勢で、２Ｆ２４秒９、１Ｆ１１秒９の速さ。こと体調に関してはケチのつけようがない。
・ミクロコスモス ５月１２日 栗東Ｗ ７０秒２－５３秒７－３８秒３－１１秒６ 馬なり
角居厩舎はあまり速い時計は出さない。この馬の前走の最終追い切りもＣウッドで５Ｆ６６秒７－３９秒７馬なりだった。今回はさらに遅い７０秒２だが、その代わり上がり３Ｆ
は３８秒３と１秒以上も速いから心配無用。それに今回はゴール板をすぎても気を抜かせずに走らせていたのでなおさらだ。内から前２頭を抜き去るときの、ラスト１１秒６の一気の脚がとくに印象的で、前走勝ちは素質馬のいよいよの本格化か。３走前からの一戦ごとの体重減は、細化ではなく研ぎ澄まされてきたものだ。
・ムードインディゴ ５月１２日 栗東坂 ５４秒０－３９秒２－２５秒６－１２秒５ 強め
坂路をまっすぐに駆け上がり、ラスト１Ｆ１２秒５の速さで、まだまだ余力を残していた。この追い切りを見るかぎり、体調が悪いとは思えないのだが、前走時もそう感じさせて結果は９馬身も離された１４着惨敗、とにかく、アテにならない。調子は絶対悪くないとだけいっておく。
・ヤマニンエマイユ ５月１２日 栗東Ｗ ６９秒３－ ５２秒５－３８秒８－１２秒５ 馬なり
前２戦の成績が成績だし、今週の追い切りもどこといって変わったところなし。強いて取り上げれば先週の坂路で５２秒２－３７秒７－１２秒６の速い時計が出たことぐらいだが、それでもこの相手では。
・ラドラーダ ５月１２日 美浦芝 ６３秒４－４９秒６－３７秒１－１１秒５ 馬なり
芝コースでの追い切り時計だから、とくに速いとは思わない。しかし、重い不良馬場で、まったくの馬なりとなると話は別だ。少しでも追えば先着は間違いなしの脚勢だったし、前走前と比べるとムダ肉がとれ体にハリが戻ってきてもいる。当初からひとたたきしてここ目標は想像に難くないし、そうした陣営の思惑通り、パーフェクトに仕上がった。
・レッドディザイア ５月１２日 栗東坂 ５４秒２－３９秒２－２５秒５－１２秒６ Ｇ強め
４月２９日に栗東に戻ってから、５月５日、９日に坂路５５秒台の軽めを２本。それだけに今週はもう少し攻めるかと思ったが、別掲の上がり中心に終始した。動きは残り２００メートルあたりで一瞬外に逃げかげんに見えたものの、以後は最後まで一直線、鋭かった。これで一応、準備万端整ったとみてよかろう。ただし、強い追い切りが一度もない、馬体がすっきりしすぎていることなど、勘ぐれば、の点もないではない。
・ワンカラット ５月１２日 栗東Ｗ ⑥８４秒０－６８秒７－５３秒０－３８秒０－１１秒５ 馬なり
Ｃウッドで３歳１勝馬との併せ馬、大きく先行する相手を目標に、１５秒３、１５秒７のゆったりとしたペースで進み、３ハロン標をすぎてからスピードアップ、直線外から並ん
でクビほど先着した。全体時計は平凡でも、これは意識的に前半をセーブしたせい。ラスト１Ｆ１１秒５の切れは前走時にはなかったもの。ようやく完全復調した。
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