最新競馬コラム

『競馬』という名の推理小説 ~第163話朝日杯FS(謎解き編)~

 662

第163話 「朝日杯FS

06年 34.9-24.0-35.5 =1.34.4 △1▼11△11 瞬発戦
07年 34.7-23.6-35.2 =1.33.5 ▼1▼6△3 瞬発戦
08年 34.3-24.5-36.3 =1.35.1 △1▼9△3 瞬発戦
09年 34.2-24.2-35.6 =1.34.0 ±0▼6▼1 瞬発戦
10年 34.7-23.9-35.3 =1.33.9 ▼3▼1△4 平坦戦

今回は自分的にはちょっと大作でっせ。

スピード、完成度(早熟)、機動力、内枠
以前の朝日杯FSではこれらのファクターが重要でした。
故にクラシック有力と思われた馬はGⅠであるこのレースはパスするケースが多かったのですが近年はその傾向が変わってきました。
きっかけはJCDです。
以前JCDはJCと同一週に開催されていましたが08年に阪神開催に移行したのですが開催週をJCの翌週に変更したのです。
これによって大きく状況が変化したのが今週開催される朝日杯FS
JCDが翌週になったため阪神JF朝日杯FSも1週後ろにずれることになったのが要因です。
特に朝日杯FSは2週目から3週目の移動で馬場が痛んでくる頃での開催になりました。
これによって単純に走破時計が遅くなりました。
時計が違ってくれば勝てる馬の資質も若干変わってくるというのは競馬の本質。
上記に書いたファクターは無意味になるとまでは言いませんが比重は若干下がります。
脚質にもそれは現れていて07年以前は(追い込みで勝ったドリームジャーニーを除くと)多くは先行した馬で上位を独占した状況でしたが、08年以降は逆に差し馬が独占という状況に変わりました。

ではどう変わったのか?
上記に書いたファクターの重要度が若干落ちて替わりに「瞬発力」の重要度が上がりました。
08年以降の連対馬のその後の成績を見れば分かりますがNHKマイルC、安田記念マイルCS、JCなど瞬発力がある程度なければ当然勝てない様なレースで勝ち負け出来ています。
07年以前の連対馬とはかなり違う傾向です。

(余談:先週の阪神JFでこれらのことを書かなかったのは阪神JFでも同様に時計は遅くはなっていますが阪神外回りコースなので問われるファクターはそれほど大きくは変わらないと思ったからです。ちなみに06年に阪神JFで2着となったアストンマーチャンはもし現行時期の開催だったら2着は厳しかったのではないかと思っています)

ということで参考にすべき過去のレースは08年以降といえます。
では08年以降の連対馬の出走時のラップギアとそれまでのラップの増減を見てみましょう。


セイウンワンダー  【瞬3平0消0】▼ 6▼6△14 ▼10▼1▼1 ▼12▼6△14
フィフスペトル   【瞬2平0消1】△ 1▼5△ 7 △ 6△4△3 ▼ 7▼4△ 7
ローズキングダム  【瞬2平0消0】▼ 6▼3± 0 ▼ 7▼2△6
エイシンアポロン  【瞬1平2消0】▼ 6±0△ 5 ▼ 3▼3△4 ▼ 3▼4△11
グランプリボス   【瞬1平1消0】▼ 2▼4△ 4 ▼ 7▼7△6
リアルインパクト  【瞬2平0消0】▼17▼4△ 4 ▼ 7▼7△6

やはり重要なのは瞬発戦実績といえます。
但し、▼10以上の大きな加速で実績があった馬はセイウンワンダーリアルインパクトぐらいなので大きな加速よりは(▼が連続で続く)長くいい脚が使えるタイプの方がベターだと思います。
「それって東京向きの馬なんじゃないの?」と思われるかもしれません。
そうなんです、実際に近年は東京向きの馬が上位に来ています。
上記の連対馬でも中山向きだと思えるのはフィフスペトルぐらいですから。
実際、セイウンワンダー以外の5頭は全て前走東京重賞(東京スポーツ杯2歳Sか京王杯2歳S)で連対していました(セイウンワンダーは前走新潟2歳S1着)

もう1点、いくら東京向きといっても走る舞台は中山芝1600mです。
東京の様に追い込み(>上がりだけのレース)は勝ち切るには厳しいでしょう。
ある程度速い流れに対応できるスピードは結構重要かもしれません。
そういう意味からすれば前走東京の重賞経験馬というのはプラス材料となります。
(重賞の方が500万や未勝利戦よりもペースが速い場合が多い)
逆にいえば未勝利戦でも500万でも流れの速いレースであれば今回昇級戦でも戦える態勢にはあります。

本命はレオアクティブ
スピード、瞬発力共に優秀で前走京王杯2歳Sの勝ち馬。
唯一の不安材料が気性難。
1200m戦でも先行できるほどスピードは十分だが前走などは気性の悪さから敢えて後方からの競馬にしたほど。
朝日杯FSでも最後方の位置からとなれば厳しいと思われますがそこは今回2度目の騎乗となる横山典Jに期待。
芙蓉Sの敗戦で距離が不安視されているがスローで折り合いが付かなかっただけのこと、GⅠのペースならマイルでも問題ないと思われます。
何の迷いもない本命だが7~8枠辺りの外枠に入った場合はどうしよう?
入らないことを祈るだけ。


「本命ドリパスの3連単1点予想(水曜時点)」
レオアクティブダローネガローレルブレット

(補足)
「▼4▼2△6」や「平坦戦」などの表記はラップギアを使用しています。
数値などは岡村信将プロより提供して頂いています。
表記の意味などの詳細は岡村信将プロのマイページをご覧下さい。

このコラムへのコメント

コメントはありません。

関連競馬コラム

新着競馬コラム

人気競馬コラム

会員登録(無料)でできること

レース情報

今週の注目レース

4月21日()
マイラーズC G2
フローラS G2
4月20日()
福島牝馬S G3

⇒今週の番組表へ

先週のレース結果

4月14日()
皐月賞 G1
アンタレスS G3
4月13日()
中山GJ G1
アーリントン G3

⇒先週の番組表へ

総賞金ランキング
JRA競走馬総賞金ランキング
4歳以上
1 ドウデュース 牡5
102,726万円
2 スターズオンアース 牝5
84,098万円
3 リバティアイランド 牝4
74,444万円
4 ディープボンド 牡7
67,569万円
5 ジャスティンパレス 牡5
65,388万円
6 シャフリヤール 牡6
59,685万円
7 タスティエーラ 牡4
57,005万円
8 ジャックドール 牡6
49,004万円
9 ソールオリエンス 牡4
48,668万円
10 ナムラクレア 牝5
47,685万円
» もっと見る

3歳
1 ジャスティンミラノ 牡3
27,482万円
2 ステレンボッシュ 牝3
21,547万円
3 ジャンタルマンタル 牡3
18,666万円
4 アスコリピチェーノ 牝3
16,854万円
5 コスモキュランダ 牡3
15,392万円
6 シンエンペラー 牡3
11,128万円
7 コラソンビート 牝3
9,942万円
8 エトヴプレ 牝3
9,644万円
9 スウィープフィート 牝3
9,386万円
10 レガレイラ 牝3
8,278万円
» もっと見る