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『競馬』という名の推理小説 ~第151話天皇賞・秋(解決編)~

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『競馬』という名の推理小説 ~第151話天皇賞・秋(解決編)~ | コラム | ウマニティ

12.5-11.0-10.8-10.8-11.4-11.8-12.0-11.9-12.1-11.8 =1.56.1
(34.3-46.0-35.8) ▼1△2▼3 平坦戦

1.56.1って…。

シルポートが飛ばすことは予想されたことだったがまさかここまでハイペースで引っ張るとは…。
今年のラップを分かりやすく図にしてみました。
速い馬場だったので08年にダイワスカーレットが刻んだペースぐらいは行けるとは思いましたが08年を問題にしないぐらいの前半~中盤の速さということが分かるでしょう。
上がりは流石に掛かったがそれでも35秒台でまとめていて走破時計はレコードを1.1秒も縮めるものとなりました。

ラップ的にはラスト2F目に△2という減速しているのが特徴で先行した馬達は1F速く脚が止まって差し馬達がこの辺りで入れ替わったということを示しています。
つまりシルポートにより引き離した大逃げでしたが先行馬も道中でかなりの脚を使わされていたということで厳しい展開でした。
アーネストリーはスタートで出遅れてテンで脚を使ったのも災いし14着と惨敗、仕方ない結果でしょう。
ルメールJに乗り替わって内枠を引いたことで先行策を取ったエイシンフラッシュですがこの激流に飲み込まれ6着に敗退。
それでもこの着順であれば一応の地力は示せたと思います。
今回は運がなかったということ。

勝つ権利は差し馬の中からということになりましたが外から突き抜けたのは7番人気のトーセンジョーダン
未完の大器がこの大舞台で本領発揮ということになりました。
今年の秋天で重要だと思われたのは「底力」と「地脚(スピード耐性)」
この激流でも末脚が削られない強みがここで活きた結果だと思います。
トーセンジョーダンの母エヴリウィスパーは09年の秋天に勝利したカンパニーの母ブリリアントベリーの全妹。
カンパニーの父はミラクルアドマイヤ(父父トニービン)でトーセンジョーダンの父はジャングルポケット(父父トニービン)
ほぼ同じ様な血統構成です。
しかし、図を見れば分かる通り同じ秋天を勝利したといっても展開は間逆と言っていいかと思います。
こういうのは競馬の面白いところでしょうね。
個人的には有馬記念で重い印を打つ予定でしたがタイミングを間違えましたか…(昨年の有馬も◎です)

2着のダークシャドウは前走の毎日王冠がスローだっただけに後方に置かれる不安がありましたがスタート良くいいポジションを取れました。
馬の能力もさることながらこの対応力も好走に繋がったのだと思います。
1000万クラス→ハイレベル大阪杯という臨戦で連続好走した経験があるのでクラスがもうワンランク上がっても問題なかったということでした。
元々地脚は長けた馬なのでハイペースは歓迎というタイプでしょう。
次走はやはり長距離GⅠになるのでしょうがどうでしょう?
ダンスインザダーク産駒ですがスタミナ豊富というタイプには感じないですけど…。

3着のペルーサはやはり末に賭けた戦法の方が向いているのでしょう。
今回の展開も向いていたと思います。
圧勝した青葉賞は大きな加速が生じない平坦戦でした。
長くいい脚が使えるのが武器なので今回の様にハイペース平坦戦になればJCでもと思えますが賞金的に出走できるのでしょうか?

4着のブエナビスタは直線で内に入って行き場を無くすロスがあったのでその辺りが痛かった。
岩田Jを責める声もあるでしょうけど元々岩田Jは「それ」で府中のGⅠを勝ってきた騎手だと思っています。
ちょっと足りない馬は「それ」で勝つかもしれないということです。
今日は運がなかった。それだけのことだと思います。
ただ…昨年のJC降着以降運が向いていないのも確かだが…
ブエナはまだ終わっていなかった。ファンとすればそれが分かっただけでもOKではないでしょうか。

今回大レコード決着となった訳ですが次走は馬の消耗度という点も注意が必要でしょう。
競争中止となったメイショウベルーガは非常に残念でしたが生命は無事だったようです。
子供に夢を託すことが出来るだけでもOKとしましょう。

(補足)
「▼4▼2△6」や「平坦戦」などの表記はラップギアを使用しています。
数値などは岡村信将プロより提供して頂いています。
表記の意味などの詳細は岡村信将プロのマイページをご覧下さい。

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