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【山崎エリカのダートグレード攻略】~かきつばた記念2022~

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【山崎エリカのダートグレード攻略】~かきつばた記念2022~ | コラム | ウマニティ

 今年のかきつばた記念は、2022年4月オープンの新・名古屋競馬場で行われる。新・名古屋競馬場はかつての弥富トレーニングセンターで旧・名古屋競馬場と同じコース形状だったが、1周距離が1100mから1180mに延長された。その影響で1400mの距離設定がなく、今後のかきつばた記念は1500mで行われる。

 最後の直線の長さはおよそ240m。さらに旧競馬場とは違い、3角はカーブが緩く、4角はそれよりも急なスパイラルカーブになっている。過去10年のかきつばた記念の3角先頭馬の成績は、【6・0・1・3】。2020年と2021年のこのレースををラプタスが逃げ切ったように、逃げ馬(3角先頭馬)の活躍が目立っていたが、かつてよりも差し馬が活躍するようになってきているので、この傾向を鵜呑みにはできない。

 また、かきつばた記念は第1回の1999年から2016年までは別定戦で施行されていたが、2017年よりハンデキャップ戦に生まれ変わった。ハンデ戦になるまでは、2009年のスマートファルコン、2011年のミリオンディスク、2010年のスーニ、2012年のセイクリムズンなど、前年のJBCスプリントの連対馬が出走することが多く、それらがここでも連対を積み重ねたが、近年はハンデを背負わされることを嫌って、それらが出走する機会が減っている。

 一方、2017年度からJRAの出走枠がひと枠増えて5頭出走できることになり、JRAの新興勢力が出走しやすくなった。その影響で近年は特に、近2走以内にJRAのオープン勝ちの実績がある馬が活躍している。それらの過去10年のこのレースでの成績は【4・2・1・0】。1着の該当馬は、2015年のコーリンベリー、2016年のノボバカラ、2019年のゴールドクイーン、2021年のラプタス。2着の該当馬は、2016年のブルドッグボス、2019年のヤマニンアンプリメ。3着の該当馬は、2017年のショコラブランである。

 しかし、超トップクラスは不在でも、過去1年以内にダートグレードで2勝以上していた馬の過去10年のこのレースでの成績は【1・1・2・0】である。1着の該当馬は、2012年のセイクリムズン。2着の該当馬は、2014年のノーザンリバー。3着の該当馬は、2015年のメイショウコロンボ、2016年のレーザーバレットである。

 他に同距離の同年の黒船賞の優勝馬も有力で、過去10年のこのレースでの成績は【3・0・0・1】。1着の該当馬は、2012年のセイクリムズン、2020年のラプタス、2021年のテイエムサウスダン。唯一の4着以下馬は、2017年のエイシンヴァラーだが、同馬は園田の所属馬。それでも7番人気で4着と人気以上の走りを見せている。今後はより黒船賞の優勝馬が出走してくると推測されるだけに注意したい。

 また、これまでは根岸Sの上位馬はかしわ記念に向かうことが多かったが、このレースの距離が長くなったことや、差し馬でも活躍できるようになったことから、今後はこのレースに出走することが多くなると予想される。過去10年で根岸Sの3着以内馬がここに出走してきたことは、2014年のノーザンリバー1頭のみで、同馬はこのレースで2着だったが、今後は注意したい。根岸Sはかなり速い流れになることが多く、上位馬の大半はマイルがベストの馬か差し馬だからだ。

 さらにトライアルレースである東海桜花賞の優勝馬も活躍。前走の東海桜花賞を0.9秒差以上で勝利した馬に限れば、過去10年で【1・0・2・0】である。1着の該当馬は2017年のトウケイタイガー、3着の該当馬は2013年のサイモンロードと2020年のドリームドルチェである。ハンデ戦になった2017年早々、ハンデ52kgのトウケイタイガーが逃げ切ったように、中央馬と比べて軽ハンデで出走できる前記該当馬は警戒したい。

 最後に穴パターン馬を紹介しよう。2014年に6番人気で優勝したタガノジンガロのように、前走で中距離戦に出走していた馬だ。同馬はデビューから1700m以上の中距離戦を使われていたが、初めての1400m戦(準オープン)で3着に好走したことがきっかけで、ここに矛先を向けた馬だった。また、2017年に4番人気で2着と好走したタムロミラクルも、前走のアンタレスS(1800m)で8着からの巻き返しだった。

 ただし、前記2頭は中距離のダートグレードで4着以内の実績があった馬。短距離路線は中距離路線よりもレベルが低いために浮上したようなもの。ダートグレードでも上位レベルの実績がないと、過大評価は禁物だろう。また、距離が1500mになったこと、差し馬でも活躍できるコース形状になったことで、今後はより中距離路線馬が出走してくるようになるだろう。


 まとめるとこうなる!

 ●本命候補
 ・近2走以内にJRAのオープン勝ちの実績がある馬。
 ・過去1年以内にダートグレードで2勝以上した馬。
 ・同年の黒船賞を優勝したJRA所属馬。
 ・同年に根岸Sで3着以内の馬。
 ・前走の東海桜花賞に出走し、0.9秒差以上で勝利した馬。

 ●穴馬候補
 ・前走で中距離戦に出走していた馬。
  (中距離のダートグレードで4着以内の実績があることが条件)

このコラムへのコメント

TERAMAGAZINE|2022年5月3日 19:10 ナイス! (0)

>今年のかきつばた記念は、2022年4月オープンの新・名古屋競馬場で行われます。新・名古屋競馬場はかつての弥富トレーニングセンターで旧・名古屋競馬場と同じコース形状でしたが1周距離が1100mから1180mに延長されました。その影響で1400mの距離設定がなく1500mで行われることになりました。

>最後の直線の長さはおよそ240m。さらに旧競馬場とは違い3角はカーブが緩く4角はそれよりも急なスパイラルカーブになっています。
かきつばた記念はといえば2020年と2022年の覇者ラプタスのように逃げ馬の活躍が目立っていましたが、コース形状やタフな馬場でかつてよりも差し馬が活躍するようになっています。

>さらに今回は逃げ馬のラプタスとピンシャンが出走。
3番枠を利してラプタスが逃げる可能性が高いもののピンシャンは上手く折り合えるタイプではないので、5走前の天保山特別時のように1角までに先頭を取る可能性があります。
同馬がハナを切った場合にはハイペースになる可能性が高いのでそれも踏まえて予想を組み立てました。


 ■予想
◎ (2)タガノビューティー

https://nar.umanity.jp/professional/coliseum_view.php?user_id=3100000007&race_id=2022050324030111


購入額 払戻額 収支 回収率
5,000円 0円 ー5,000円 0%

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