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3歳ダートチャンピオン決定戦のジャパンダートダービー。このレースは南関東馬にとっては羽田盃、東京ダービーから続く、3歳クラシックの最終関門。東京ダービーと同距離コースの大井2000mが舞台となることや中央の実績馬の中には8月のレパードSを目標としている馬も少なくないため、意外と南関東馬が活躍している。
実際に過去10年で南関東馬が優勝したのは、2017年のヒガシウィルウィンのみだが、2014年にはハッピースプリントが2着。遡れば、2010年にマグニフィカが優勝しており、2007年には中央の強豪を抑えて、南関東のフリオーソ、アンパサンドがワン、ツーを決めたこともあった。前記の馬たちの共通項は、マグニフィカ以外は、前走の東京ダービーで2着以内ということ。
また、マグ二フィカは東京ダービーの3着馬だったが、東京ダービーの優勝馬マカニビスティーが主催元のルールに違反して出走が叶わず、さらに東京ダービーの2着馬ガナールは枠順決定後に疾病で発走除外となったもの。東京ダービーの1、2着馬が不出走だった。他にこのレースで3着と好走した2015年のラッキープリンスや2019年のミューチャリーも、前走の東京ダービーで2着以内だったことから、南関東馬の取捨選択は東京ダービー2着以内が対象だが。それらが不出走だった場合には、3着馬も視野に入ってくる。
逆に中央馬で有力なのは、当たり前と言われそうだが、ダートでは無敗の馬。その中でも中央のダ1800mのオープンか、ダートグレード勝ちの実績があることを条件に加えると、過去10年で【2・1・0・0】と連対率100%だ。1着の該当馬は、2012年のハタノヴァンクールと昨年のクリソべリル。2着の該当馬は、2015年のハッピースプリントだ。
他ではデビューからダートの連対率が100%の馬も有力。しかし、地方馬よりもキャリアが浅い中央馬は、そのタイプが何頭も出走していることが多い。しかし、「ダートの連対率100%で、一度は中央のダ1800mのオープン勝ちの実績のある馬」という条件を加えると、対象馬はかなり絞れる。
前記の該当馬の過去10年のこのレースでの成績は【4・0・0・2】。優勝馬は2011年のグレープブランデー、2012年のハタノヴァンクール、2013年のクリソライト、2018年のルヴァンスレーヴ。遡れば2008年の優勝馬サクセスブロッケン、2006年の優勝馬フレンドシップもそのタイプだ。
4着以下に敗れた馬は、2016年のストロングバローズ(7着)と2017年のドンフォルティス(6着)の2頭だが、勝ち馬の4頭が前走も今走も1番人気に支持されていたのに対し、ストロングバローズとドンフォルティスは前走、今走ともに1番人気ではなかった。前走も今走も1番人気に支持されるような馬であれば、本命候補となるだろう。
さらに兵庫チャンピオンシップで3~4コーナー先頭だった馬も有力。その成績は過去10年で、【1・2・0・2】。1着の該当馬は、2020年のダノンファラオ、2着の該当馬は、2015年のクロスクリーガー、2016年のケイティブレイブ。2014年に兵庫チャンピオンシップで逃げて3着だったエスメラルディーナも、次走の関東オークスを制している。遡れば2010年のバーディバーディ、2009年のゴールデンチケットも兵庫チャンピオンシップを逃げ切り勝ちし、このレースでも3着に好走している。
4着以下だったのは、2011年のエーシンブラン(9着)と、2017年のノーブルサターン(5着)だが、前記2頭は良馬場のこのレースで、5F通過62秒0以下の速いタイムで逃げた馬。過去10年でここまで5F通過タイムが速くなったことが3度あるが、そのうち2度が前記の馬が逃げたレースである。
唯一、5F通過61秒8で逃げて2着に粘ったのが、2016年の2着馬ケイティブレイブだが、同馬は後に帝王賞やJBCクラシックを制するほどの実力馬であり、それでもこのレースで勝ち馬キョウエイギアに4馬身もちぎられている。つまり、あまりに同型揃いでペースが上がると見ている場合には狙いにくいが、そこまで速くないと推測しているのであれば、狙いが立つことになる。あわよくば6番人気で優勝した、昨年のダノンファラオのような馬にぶち当たるかもしれないので、少々リスクを背負ってみるのも悪くない。
まとめるとこうなる!
●本命候補
・ダートでは無敗の馬。
(中央のダ1800mのオープンか、ダートグレード勝ちの実績があることが条件)
・ダートの連対率100%で、一度は中央のダ1800mのオープン勝ちの実績のある馬。
(前走、今走ともに1番人気に支持されていることが条件)
・兵庫チャンピオンシップで3~4コーナー先頭だった馬。
(ジャパンダートダービーが5F通過62秒1以上の遅いペースが理想)
●穴馬候補
・東京ダービーの連対馬。
(東京ダービーの連対馬が出走していない場合は、3着馬が視野に入る)
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