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いよいよ上半期の総決算・帝王賞。かつてはマキバスナイパー(2001年)、ネームヴァリュー(2003年)、アジュディミツオ―(2006年)ボンネビルレコード(2007年)、フリオーソ(2008年)がこのレースを制すなど、地方勢、特に船橋所属馬の活躍が目立っていた。しかし、近年はJRAのダート番組が充実。早期からダート路線に転向する馬が目立つようになったことや、地方の中距離レースが減ったこと等から、地方馬の活躍が激減。2011年度以降は地方馬の連対ゼロとなっている。
このようにJRA勢の独壇場が続く帝王賞だが、一昨年の帝王賞で4歳馬のオメガパフュームとチュウワウィザードがワン、ツーを決め、さらに昨年も4歳馬のクリソベリルが優勝したように、案外と新興勢力である4歳馬の活躍が目立っている。特に海外のレースを除く、近2走で一度はダートグレードレースを優勝の2連勝以上馬に限れば、過去10年で【2・1・0・0】と連対率100%。1着の該当馬は、2013年のホッコータルマエ、2020年のクリソベリル。2着の該当馬は、チュウワウィザードだ。近年は王者不在でダートの中距離路線が低迷しているせいか、この傾向が顕著だ。本命視するのもありだろう。
それでも前年のJBCクラシックと東京大賞典の連対馬が、このレースの上位の大半を占め、特に前年のJBCクラシックと東京大賞典ともに連対した馬は、データー上有力となている。2010年に前年のJBCクラシック1着、東京大賞典2着のヴァーミリアンこそ9着に敗れたが、同馬は休養明けだった。
しかし、前年のJBCクラシック、東京大賞典でともに連対かつ、同年の2月以降に出走していた馬に限れば、過去10年で【2・1・0・0】と連対率100%を誇る。1着の該当馬は、2011年のスマートファルコン、2014年のワンダーアキュート。2着の該当馬は、2020年のオメガパフュームだ。遡れば2009年のヴァーミリアンも優勝しているだけに、このタイプも有力視したい。
他では、前々走でダートレースに出走し、0.8秒差以上の圧勝を収めていた馬も有力。過去10年で【1・2・0・0】とこちらも連対率100%である。1着の該当馬は、2011年のスマートファルコン。2着の該当馬は、2017年のクリソライト、2019年のチューワウィザードである。ただし、これらは前走で同年5月のダイオライト記念か、平安Sに出走しており、休養明けでないことが共通項である。
他では、日本馬代表として、同年のドバイワールドカップに挑戦した馬たち。2017年にドバイワールドカップ・5着のアウォーディーが1番人気を裏切ったことから、ドバイワールドカップの上位馬には素直に飛びつけないファンもいるだろう。しかし、世界のトップクラスが相手のドバイワールドカップで5着以内だった馬は、2015年のホッコ―タルマエが1着、遡れば2006年のカネヒキリが2着と、このレースで結果を残せている。アウォーディーも人気には応えられなかったが3着だった。
逆に穴パワーン馬は、4番人気以下で連対した2015年クリソライト(4番人気・2着)、2017年クリソライト(5番人気・2着)の直近の成績を見れば一目瞭然。同年の川崎記念の連対馬かダイオライト記念の優勝馬で、前走でかしわ記念に出走して2着以下に敗れているという共通があった。2010年フリオーソ(5番人気・1着)も前記に該当している。2019年のダイオライト記念の優勝馬チューワウィザードのように、前走で適性距離を使われてそこでも優勝していると人気に支持されるが、不適距離のかしわ記念で敗れて、適性距離に戻る馬は一考する価値がある。
まとめるとこうなる!
●本命候補
・海外のレースを除く、近2走で一度はダートグレードレースを優勝の2連勝以上の4歳馬。
・前年のJBCクラシックと東京大賞典で連対かつ、同年の2月以降に出走していた馬。
・前々走でダートグレードレースに出走し、0.8秒差以上の圧勝を収めた、同年の5月以降出走馬。
・同年のドバイワールドカップで5着以内の馬。
●穴馬候補
・前走のかしわ記念で2着以下に敗れた、同年の川崎記念の連対馬かダイオライト記念の優勝馬。
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