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海の日の前後に恒例となった、岩手競馬の夏の風物詩マーキュリーカップ。このレースは、実績馬が秋の大一番に備えて休養することが多いため、上半期で結果を出せなかった馬が、賞金加算を狙って出走してくることが多いです。また、JRAのオープン馬が新規参戦してくるケースもけっこうあります。
とにかく様々な路線からの参戦が目立つレースですが、意外と前走・帝王賞上位馬の取りこぼしが見られます。2010年にこのレースを制したカネヒキリのように、帝王賞の連対馬ならば、当然、高い信頼度がありますが、そのような実績馬がこのレースに出走してくることは、滅多にありません。
2014年にこのレースで単勝オッズ1.0倍台の大本命に支持されたソリタリーキングのように、帝王賞の3~4着馬がこのレースで上位人気に支持されて、4着という中途半端な着順で終わることがしばしば。2012年に帝王賞の4着馬シビルウォーがこのレースで1番人気に支持されて勝利したこともありますが、帝王賞の上位馬は人気ほど信頼できないことは覚えておいたほうがいいでしょう。
では、最有力はどのようなタイプかというと、前走で平安Sに出走していた馬です。前走で平安Sに出走していた馬のこのレースでの成績は、平安Sが5月に行われるようになった2013年度以降【4・1・1・0】。1着の該当馬は、2013年のソリタリーキング、2014年のナイスミーチュー、2016年のストロングサウザー、2018年のミツバ。2着の該当馬は、2015年のソリタリーキング。3着の該当馬は、2017年のクリノスターオーです。
また、前走で平安Sに出走していた馬は、2015年の2着馬ソリタリーキングのように、2桁着順大敗からでも巻き返しているのがポイント。ただし、どの馬にも過去1年以内にダートグレードで連対実績がありました。過去1年以内にダートグレードで連対実績があれば、本命視できるでしょう。
次いで有力なのは、同年のJRAオープンのブリリアントSの上位馬です。同年のブリリアントSで4着以内だった馬のこのレースでの成績は、過去10年で【1・3・1・1】。1着の該当馬は、2017年のミツバ。2着の該当馬は2012年のグランドシチー、2014年のクリソライト、2015年のソリタリーキング。3着の該当馬は、2018年のフェニックスマーク。遡れば2007年のこのレースで9馬身差の圧勝を飾ったシャーベットトーンも、2009年の勝ち馬マコトスパルビエロもプリリアントSの連対馬でした。
唯一の4着以下は、2010年のマチカネニホンバレですが、この年は珍しくG1馬カネヒキリが出走していた年。先行するカネヒキリを追い駆ける形となって8着と大失速しました。ブリリアントSの上位馬は、G1馬が不在ならば信頼度が上がります。
また、昨年から降級廃止に伴って、ブリリアントSと同条件(東京ダ2100m)のスレイプニルSが創設されました。今後はブリリアントSと同様に、有力になってくるでしょう。実際に昨年はこのブリリアントSの勝ち馬テルペリオンが3着を死守しました。
逆によく穴を開けるのは、上半期に結果を出した馬が不在という状況もあり、ダートのG1やG2で連対か、G3勝ちの実績がある3ヵ月以上の休養明けの馬です。2011年・メイショウタメトモ(2着)、2012年・グランドシチー(2着)、2013年・シビルウォー(2着)、2019年・グリム(1着)がそれに該当。遡れば2008年の優勝馬サカラ―トも前記に該当していました。
特に3着馬は休養明けのダートグレードの連対馬が多く、5番人気以下では2016年のマイネルバイカ、2015年トウショウフリーク、遡れば2009年のサカラ―トも前記に該当。過去にG1やG2で連対か、G3勝ちの実績がある馬は、配当次第で積極的に狙いましょう。
まとめるとこうなります!
●本命候補
・着順に関係なく、前走で平安Sに出走していた馬。
(過去1年以内にダートグレードで連対実績があれば理想)
・同年のブリリアントS、スレイプニルSで4着以内の馬。
(G1馬不在の年限定)
●穴馬候補
・ダートのG1、G2で連対かG3勝ちのある、3ヵ月以上の休養明けの馬。
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