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いよいよ明日に迫った、上半期の総決算・帝王賞。かつてはマキバスナイパー(2001年)、ネームヴァリュー(2003年)、アジュディミツオ―(2006年)、ボンネビルレコード(2007年)、フリオーソ(2008年)がこのレースを制すなど、地方勢、特に船橋所属馬の活躍が目立っていました。しかし、近年はJRAのダートのレースが充実。早い時期からダートを目指す馬が多くなったことや、地方の中距離レースが減ったことなどから、地方馬の活躍が激減。2011年度以降は地方馬の連対ゼロと、地方馬苦戦の傾向が続いています。
このようにJRA勢の独壇場が続く帝王賞ですが、最有力は同年のフェブラリーSで上位のマイラーよりも、距離1800m以上で高いパフォーマンスを見せている馬たち。その中でも前年のJBCクラシックか東京大賞典の連対馬が、このレース上位の大半を占めます。特に前年のJBCクラシックと東京大賞典ともに連対した馬は有力。
2010年に前年のJBCクラシック1着、東京大賞典2着のヴァーミリアンがこのレースで9着に凡退したこともありましたが、同馬は休養明け。しかし、前年のJBCクラシック、東京大賞典でともに連対かつ、同年の2月以降に出走していた馬に限れば、過去10年で勝率100%を誇ります。該当馬は、2009年ヴァーミリアン、2011年スマートファルコン、2014年ワンダーアキュート。このタイプがこのレースに出走してきたならば、まず、本命候補でしょう。
他では、日本馬代表として、ドバイワールドCに挑戦した馬たち。2017年にドバイワールドC・5着のアウォーディーが1番人気を裏切ったことから、ドバイワールドCの上位馬には素直に飛びつけない方も少なくないでしょう。しかし、世界のトップクラスが相手のドバイワールドCで5着以内だった馬は、2015年のホッコ―タルマエが1着、遡れば2006年のカネヒキリが2着と、このレースで結果を残せています。アウォーディーも人気には応えられませんでしたが3着でした。
それに帝王賞に出走しなかった、2011年のドバイワールドCの2着馬トラセンドも、その次走のマイルCS南部杯を優勝していますから、他の路線馬よりは信頼できるでしょう。遡れば2007年のドバイワールドCの4着馬ヴァ―ミリアンも、次走のJBCクラシックを制しています。ドバイワールドC5着以内の馬がこのレースに出走してくることは稀ですが、出走してきた場合には素直に信頼していいでしょう。
また、同年のフェブラリーS・3着以内の馬も、人気ほど信頼できないにせよ有力。同年のフェブラリーSで3着以内だった馬のこのレースでの成績は、過去10年で【0・2・2・1】。勝てないまでも安定した走りを見せています。2着の該当馬は、2014年のコパノリッキー、2016年のノンコノユメ。3着の該当馬は、2010年のテスタマッタ、2011年のバーディバーディ。
唯一の着外は2010年のサクセスブロッケン。この年は豪華メンバー構成で、新旧王者の差し馬ヴァーミリアンやカネヒキリを意識したのか、まさかの逃げの手に出て8着に沈みました。戦前の段階ではフリオーソが逃げると目されていた中での逃げは、騎手が冷静ではなかったような? 騎手が普通に乗ってさえくれれば、フェブラリーSで3着以内の馬は上位争いが濃厚と考えてもいいでしょう。
しかし、2006年のフェブラリーSの優勝馬カネヒキリも帝王賞では2着、2007年のフェブラリーSでワン、ツーを決めたサンライズバッカスやブルーコンコルドも3着と2着で終わっており、1着馬ゼロの歴史は続いています。中距離実績のあるフェブラリーS上位馬でも、このレースでは勝てていません。フェブラリーSを大目標とした影響もあるのでしょう。
逆に穴馬は、4番人気以下で連対した、2010年フリオーソ(1着)、2010年カネヒキリ(2着)、2015年クリソライト(2着)、2017年クリソライト(2着)、の直近の成績を見れば一目瞭然。同年の川崎記念の連対馬かダイオライト記念の勝ち馬でした。特に前走で、距離が短いかしわ記念で2着以下に敗れてのこのレースでの巻き返しが目立っています。
まとめるとこうなります!
●本命候補
・前年のJBCクラシック、東京大賞典で連対かつ、同年の2月以降に出走していた馬。
・同年のドバイワールドCで5着以内だった馬。
・同年のフェブラリーSで3着以内だった馬。
●穴馬候補
・同年の川崎記念の連対馬かダイオライト記念の優勝馬。
(理想は、前走かしわ記念などの距離の短いレースを使われて2着以下に敗れていること)
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