佐藤洋一郎さんの競馬日記

電子版穴馬絞り 飛行機雲 も吹き消すメジロ旋風

 公開

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【東京11R・ジャパンC】

 JCのゴージャスなデンマ(登録表)を見
て、そのすごさより「メジロ」のグローリ
ーヴェイズに瞠目した。
 ◎はこれしかいない! 

 その翌週ギャッロップで「サートルナリ
ア回避」を見て、同じ配合(ロードカナロ
ア×SS系)のアーモンドアイの「消し」
とグローリー【◎】昇格が決まった。

 無敗の3冠だろうが未倒の8冠だろうが
、永劫不滅の記録とはいえない。それで終
わり、手も足も出せない馬や競馬なんてゼ
ッタイにない!

 1970年秋、◎メジロムサシを引っ下
げて乗り込んだ淀で、古武士のように枯れ
た鋼の馬タニノムーティの終焉(喘鳴症)
と、若き日の真っ黒に日焼けした武蔵(タ
ケゾウ)の荒々しい気負い(パドックで汗
を滴らせて暴れて4着)が交差する修羅場
を目撃した。
 そのさまを「読者観戦記」としてリポー
トしたのがきっかけで、悪名高いへそ曲が
り記者が世の人となった。

 宮本村のタケゾウは長じて2刀流の達人
、剣聖とまで詠われたように、メジロのム
サシは天皇賞、宝塚記念‥を制して凱旋門
賞門、ワシントンDCインターナショナル
にまで遠征した。この足跡(大器晩成型)
こそが長距離王者の座に君臨した「メジロ
王国」の血の証でもあった。
 
 王国の桧舞台秋の天皇賞がマイラーを育
むかのような2000mに改悪され、早熟、
早成のヒーロー、ヒロインを排出してメジ
ロの血は陰をひそめていた。が、絶滅した
わけではない。
 香港で名をあげたモーリスが種牡馬とな
り、ラモーヌなどこてこてのメジロの血を
たぎらせているグローリーヴェイスが母の
名(壷)、自らの名(瓶)にもゆかりのあ
る香港ヴァースを制して、ジャパンカップ
(盃)をも切り落とす。
 満月前夜の細く黒い(部分の)三日月は
、カミソリのような月夜にボサツを生んで
息絶えたクイーン母子のメジロ伝説を再生
し、29歳までに60数戦して無敗だった
という黒鹿毛の2刀流、騎聖武・ムサシの
操る鬼滅の刃・漆黒の日輪刀をも連想させ
る。

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