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「16冠ベビー」ソウルスターリングが楽勝で2歳女王に輝くも、藤沢和雄調教師が怪物の娘の「牡馬クラシック参戦」に消極的なワケとは━ Gambling Journal ギャンブルジャーナル/2016年12月14日 10時13分00秒
11日に阪神競馬場で開催された第68回阪神ジュベナイルF(G1)は1番人気のソウルスターリング(2歳牝、美浦・藤沢和雄厩舎)が人気に応える完勝劇を飾った。
内枠を活かした絶好位から馬なりのままあっさりと抜け出すと、鞍上のC.ルメール騎手が入れたムチは、完全に抜け出してから気を抜かないように入れた一発だけ。昨年のメジャーエンブレムを超えるような楽勝劇に、今やその評価はうなぎ上りだ。
もちろん、その背景にはソウルスターリングが「16冠ベビー」といわれる世界最高レベルの超血統馬という影響もある。
「強かったです。とてもうれしいです。お母さんにはフランスで乗っていましたし、お父さんはフランケルでチャンピオンホースです。今日はとても良かったです。ずっと自信がありました」
主戦のC.ルメール騎手がレース後にそう話した通り、父は怪物と称されたフランケル。現役時代14戦14勝でG1競走10勝。それも後続につけた着差の合計が76馬身という、まさに"異次元"の強さを誇った怪物だった。
そんな「21世紀最強馬」の一頭に数えられている歴史的名馬を父に持つ一方、母スタセリタも仏オークス(G1)の他に、ビヴァリーDS(G1)勝ちなど米国でも活躍。引退までに獲得したG1タイトルは6つに上る超が付くほどの名牝である。
そんな両親の組み合わせで、合計G1数「16冠」となったのがソウルスターリングというわけだ。これだけの超良血馬が、デビューから負けなしの3連勝で2歳女王の座を得たのだから、周囲の期待が膨らんで当然といえよう。
また今回の勝利はソウルスターリングにとってだけでなく、父フランケルにとっても極めて大きい。
すでに初年度から世界各国で活躍馬を送り出しているフランケルだが、G1勝利はソウルスターリングが第1号となる。今後のフランケルの活躍如何では「歴史的勝利」ということにもなるが、それ以上に大きいのが「マイルのG1」を制したことだ。
マイルから2000mを主戦場とした現役時代を鑑みれば当然ともいえるが、フランケルの父は2400mを主戦場としたガリレオ。祖父の大種牡馬サドラーズウェルズと合わせて、欧州特有のスピード不足により日本では尽く失敗した。
類稀なるスピードを持ちながらも、そんな"サドラーズウェルズ系"の種牡馬でもあったフランケルが、世界的にも主流といえるマイルで結果を残した意義は、日本のみならず世界的にも極めて大きな収穫といえるだろう。
今でこそソウルスターリングがマイルG1を勝ち、同じ日本のフランケル産駒のミスエルテが1400mのファンタジーS(G3)を勝って、今週の朝日杯フューチュリティS(G1)で最有力視されていることからも、マイルへの不安は完全に払拭されたと述べて良い。
だが、実際にソウルスターリングを管理する藤沢和雄調教師が、本馬を洋芝の札幌1800mでデビューさせたように、スピードに対する不安は確実に存在していたといえるだろう。続く2戦目で、あえて牡馬にぶつけてでも1800mのアイビーS(OP)を使ったことからも慎重にレースを選んでいたことがうかがえる。
「藤沢調教師といえば、フィールズ株式会社の山本英俊オーナーとのコンビで天皇賞馬スピルバーグや青葉賞を勝ったペルーサなどの成功例を生み出した一方で、欧州色の強い良血馬を日本で走らせては尽く失敗したことでも有名です。
そういった苦い経験が、今回のソウルスターリングに活きたことは間違いないでしょうね。それが山本オーナーの馬でないところは残念ですが......」(競馬記者)
また、ソウルスターリングは来年の牝馬クラシックに加えて、牡馬クラシックにも登録を行っていることが、今になって大きな話題となっている。
同じフランケル産駒のミスエルテが早くも牡馬に挑戦していることも然ることながら、ソウルスターリングの"壮大なスケール"ならば、2007年に日本ダービー(G1)を制したウオッカ以来の快挙が期待されてもおかしくはないからだ。
だが、これも藤沢調教師からすれば、おそらくソウルスターリングの高い能力がそうさせたというよりは、単純に「スピード不足により、マイル戦へ不安があった」のではないだろうか。
現に藤沢調教師は阪神JF(G1)をこれ以上ない最高の形で楽勝したというのに、予め登録しておいた牡馬クラシック参戦に早くも消極的な姿勢を見せている。
一見「では何故、わざわざ牡馬クラシックに登録したのか」という疑問が湧くが、もしソウルスターリングが阪神JFをスピード不足で惨敗した場合、翌年のクラシックは「マイルの桜花賞ではなく2000mの皐月賞に参戦する」つもりだったと考えれば合点がいく。
実際に藤沢調教師は2014年のフラワーC(G3)を勝ったバウンスシャッセで、適距離を求めて桜花賞をパスし、一線級の牡馬と戦うリスクを負ってでも皐月賞に参戦している。そして、その後は日本ダービーではなく、きっちりとオークスに進んでいるのだ。
したがって、ソウルスターリングの牡馬クラシック登録には「挑戦」というよりは、バウンスシャッセなどの経験を活かした「適性」を重視した判断だったのだろう。
だからこそ、ソウルスターリングが阪神JFを楽勝したことで、藤沢調教師は「能力がある」というよりは「高いマイル適性がある」と判断して、牝馬クラシック路線というよりも皐月賞ではなく「桜花賞」を使う方向性を定めたのではないだろうか。
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