藤沢雄二さんの競馬日記

ウマニティPOG今シーズンのラインナップ④

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ウマニティPOGの指名馬ラインナップの4回目です。

今回紹介するのは、個人的には期待が高いのですが、世間的にはノーマークの馬たちですw

・プレシャライジングの2020(牡/栗東・友道康夫)
父:キズナ
母の父:Henrythenavigator
馬名:ジャクソンルーツ
馬主:エムズレーシング
生産牧場:ノーザンF
生年月日:2020年4月24日
ウマニティPOG落札額:3000万PP


昨シーズンのPOGで
「友道厩舎のハーツクライ産駒で、夏の小倉芝1800mで新馬戦を勝った馬」を指名しておりました。

こう書くとダービー馬を指名していたのかと思われますが、ダービー馬ではないんです。
そう、フィデルのこと。

フィデルは先日の函館の奥尻特別を勝って秋の大一番に向けてのリスタートは上々の結果でしたが、時計の針を1年前に戻すとドラフトの頃から
「3回小倉開幕週の芝1800mを川田騎手で」
という情報が出ていたこともあって、わりと上位指名じゃないと取れないぐらいの人気は博しておりました。

で、フィデルは首尾良く新馬勝ちを果たしたものの、予定していた野路菊Sをザ石の影響で回避すると
京都2歳S3着→ホープフルS4着→若葉S3着と賞金を加算できないまま休養に入ってしまいました。

POG期間内は4戦1勝という成績に終わり、上位指名の馬としては物足りないというか不完全燃焼という印象の成績でした。
でも掲示板に載った3戦は重賞が2回にリステッドが1回で、ポイントだけはそれなりに稼ぎました。
数字だけなら同じ友道厩舎できさらぎ賞2着から皐月賞とNHKマイルCに参戦したダンテスヴューより上です。

ウマニティPOGでは筆頭オーナーには1.5の、そして既走馬には0.7の係数があって、さらには1走毎に30万円(完走条件)が加算されるルールになっていますが、一般的なPOGのグロスで2000ポイント(=入着賞金の1/10,000ルール)稼ぐと「合格」というイメージでいけば、フィデルは数字的には合格なんですよ。
ただ「割に合わない」とか「エースとしてはイマイチ」みたいなネガティブなイメージがつきまとっただけの話。
これがドラフト10位ぐらいの馬であれば十分な結果には映ったと思われます。

そんなフィデルと同じ「エムズレーシングー友道厩舎」の組み合わせなのがジャクソンルーツ。
エムズレーシングというのはRound1の杉野氏の馬主法人ですね。

「本業が有名かつセレクトセールの高額馬を落札」という括りでは同時期に馬主界に参入したABCマートの三木氏と比べられてしまうのですが、三木氏は各世代で10頭ほどを抱える大所帯なのに対して杉野氏は各世代で2~3頭しか所有していません。
同じ程度の所有規模であれば、馬主の「持っている」「持っていない」というのを気にしてもおかしくありませんが、いかんせん分母が違いすぎます。
確かにフィデルのこれまではあまり「持っている」とは言えない過程ではありましたが、この1回だけで判断するのはちょっと早計かと。

さて、このジャクソンルーツ。
セレクトセールの1歳セレクションで1億円で落札された友道厩舎の馬なのに、どこのPOG本にも馬体写真が掲載されていませんでした。
巻末の索引を見ても各誌の「友道厩舎の入厩予定リスト」に名前がある程度。
とにかく派手めのバックボーンがあるにも関わらず露出が薄いので、これならドラフト10位で全然OKという感触はありました。
実際、ウマニティPOGでも無風で落札できましたし。

実はジャクソンルーツはゴールデンウィーク前に1回、栗東に入っています。
ただ4月23日に1本だけ坂路に入っただけで、ゲート試験を受けることもなく放牧に出ています。
ツイッターで検索をかけたらこの件が報知ブログのヤマタケ記者の記事にならなかったことから不安視される方もいましたが
・そもそも事前の注目度が低い(赤本と黒本で友道厩舎の期待馬について寄稿しているヤマタケ記者が文中で触れていない)
・春のGIシリーズ真っ只中でヤマタケ記者が多忙だったのでは?
大方、そんなところでしょう。
時期を考えるとPOG的には「ダービーの出走ボーダーはどうなる?」の方が需要は高いでしょうから、2歳馬の話題は注目度の高い馬に限られるのは自然なことです。

まあそれ以来、2ヶ月経っても動きがないので本当に頓挫している可能性もないわけではありませんが、別にドラフト10位クラスの馬なんだからドッシリと構えていればいいんですよ。
友道厩舎なんだし、秋口に使い出せれば問題はないと思っています。



・リアアントニアの2020(牡/美浦・黒岩陽一)
父:ドゥラメンテ
母の父:Rockport Harbor
馬名:(未定)
馬主:吉田和美
生産牧場:ノーザンF
生年月日:2020年2月3日
ウマニティPOG落札額:1330万PP


私好みのノーザンファームのワケあり物件w
この馬、実はシルクの募集ラインナップには入っていたものの取り下げになっています。
で、追加募集で復活せずに「丸ごとPOG」には黒岩厩舎の入厩予定リストに馬主:吉田和美氏というクレジットがありました。
さらに丸ごとPOGを読み進めていくと
「540kgぐらいの立派な馬体。体つきはいい。いろいろと弱い部分があるけど、血統的にも楽しみはある。7月頃の入厩を目指します」
との厩舎リポートがありました。

半姉が初っ端の阪神マイルの新馬戦を楽勝して桜花賞候補と話題になったリアアメリアですから、シルクの会員さんなら「たとえ体質が弱くても無事であるなら出資したい」と思われた方も少なくないでしょうし、あれだけ半姉がPOG的に騒がれた馬だからファンもそれなりにいることでしょう。
だから馬が順調でも推せない理由があるんですよ、ノーザンファームにもw

それはともかく、このリポートを要約すると「体質は強くなくデビューも早くはない」ということになるのですが、丸ごとPOG取材時の青写真で「7月入厩を目標」というのが実はミソで、春先の時点でそういうプランを立てられるくらいには順調ではあることがうかがえます。
そして7月入厩ということは、ゲート試験に合格して放牧を挟めば秋の中山デビューの可能性は見込めそうです。

スプリンターズS当日の中山には芝1800mの新馬戦が組まれるのがここ数年の傾向なのですが
この新馬戦を「1番人気で勝ち切った牡馬」に限定すると
2017年:グローリーヴェイズ
2019年:ポタジェ
2020年:タイトルホルダー
と結構な出世レースになっているんです。

それを踏まえて逆算すると、まあこの血統ですからね。実際に使うことになれば人気にはなるでしょう。
その上で勝ち切れば…という読みはあります。
そう考えるとPOGではワケあり物件だけに完全ノーマークというのは美味しい以外の言葉が見当たりませんw
なので秋デビュー組の大砲格として期待しております。

近況は知りませんw
もし読みが外れても年内は待ちます。



・ワーキングプライドの2020(牡/栗東・中内田充)
父:ドリームジャーニー
母の父:ハービンジャー
馬名:ビヨンドザドリーム
馬主:G1レーシング
生産牧場:社台C白老F
生年月日:2020年2月3日
ウマニティPOG落札額:150万PP


この指名馬ラインナップを「熱心に」お読みいただいている方ならお気づきかもしれませんが、今シーズンの私の指名馬は例年よりもゴールデンウィーク前にゲート試験に合格している馬を多くリストインさせました。
今シーズンは自分のリスト作成も早めに始めたというのはありますが、昨シーズンに5月後半にゲート試験に合格していてもデビューが年末から年明けになったという馬を何頭か見かけまして、その内の1頭は去年の5月25日にゲート試験に合格しておきながらまだデビューしていません。
それで5月後半のゲート試験合格でもアテにはならないな…と思った次第。
なんで今まで5月後半に注目していたかというと、ドラフト時期に重なる微妙な時期だと、急に入厩報やゲート試験合格報が入ってもフレキシブルに対応しにくいんですよね。
それにPOGプレーヤーもガチ勢の方がどちらかというと少数だしw
だから穴っぽくて狙い目ぐらいに思っていたのですけど、なんだか「策士、策に溺れる」みたいな感じで、それなら王道回帰でいいんじゃないかと。

そういう経緯で早くからゲート試験情報をチェックしていた中で目に留まったのがこの馬。
4月21日にゲート試験に合格した後は放牧に出ています。
牡馬としては小柄な420kgぐらいのサイズではありますが、祖父のステイゴールドも父のドリームジャーニーも小柄ながら活躍したのでこの父系ならサイズの小ささは気にしなくていいでしょう。

そのドリームジャーニーは種牡馬登録は続いているものの、今年の2歳世代を最後に産駒は誕生しておらず、その2020年産にしても4頭のみでなおかつ牡馬はこのビヨンドザドリームだけ。
そんな稀少性と中内田厩舎というのがポイントになったのと、POG本の取材時には本州に移動していたようでこの馬も情報が薄めになっているのが気に入りました。

現状、どこが悪いとかはないようですが成長待ちのところはあるようです。
ただゲート試験には合格しているので、栗東に戻ればデビューも早いのではないかと思います。
8月27日の小倉芝2000mか9月4日の小倉芝1800mでデビューしてくれると嬉しいです。



・スピードリッパーの2020(牝/栗東・音無秀孝)
父:ミッキーロケット
母の父:ファルブラヴ
馬名:フラッシングレート
馬主:吉田勝己
生産牧場:ノーザンF
生年月日:2020年2月23日
ウマニティPOG落札額:200万PP

今シーズンのラインナップ③で紹介したハレアカラフラのバーターw
いや、そのハレアカラフラの入厩報と同じタイミングで知ったのがこの馬。
母のスピードリッパーをPOGで指名していたから、というのが最大にして単純な理由なんですけど、4月上旬に入厩ならワンチャン宝塚記念当日の芝1800mはないかしら?とも思ったんですよね。宝塚記念を勝ったミッキーロケットの産駒だけに。

4月14日にゲート試験に合格後は放牧に出ており、一度は6月18日の阪神マイルという話もあったようですが、7月16日の小倉芝1800mの牝馬限定戦に切り替わりました。
母のスピードリッパーは函館芝1800mで新馬勝ちしたくらいなので、小回りの1800mというのは現実的だと思います。
去年のこの新馬戦は8頭立てでしたし、今年もそんなに頭数は多くはないかな~とは思っています。
先のことはわかりませんが、とりあえず新馬戦は3連単の誕生日プレゼントをいただけるように頑張って欲しいものですw

それではPart5に続きます。

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