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「ディープインパクト」
競馬ファンでなくても誰もが耳にしたことはあるであろう、押しも押されもせぬJRA史に残る名馬である。
現役時代は武豊騎手とのコンビで無敗の三冠馬となり、14戦12勝とほぼ完璧な成績で2年連続年度代表馬に選出。引退後は種牡馬となりジェンティルドンナを筆頭に多くのG1馬を輩出し、産駒のG1レース勝利数は日本ダービー3勝を筆頭に国内40勝、そしてフランス、ドバイ、香港など海外でも6勝と圧倒的だ。その産駒は日本最大の競走馬の競り市であるセレクトセールで5億8,000万円の値が付くなど破格の評価を受けており、またその種付け料は2010年は900万円だったが、18年には世界最高額となる4,000万円に高騰するほど。種牡馬としても12年から17年まで6年連続でJRAリーディングサイアーを獲得、その成績は2位のキングカメハメハに圧倒的な差を付けており、まさに向かうところ敵なし状態であった。
しかしそのディープインパクトの勢いに陰りが見えている。社台グループをよく知る関係者はこう話す。
「今年はディープインパクト産駒がイマイチです。イマイチというより全然勝てていません。重賞はフェアリーステークスを勝ったプリモシーンのみ。今年から種付け料を4,000万円に上げただけに、これは期待はずれと言われても反論できません。弥生賞には期待の馬も出走するので、そこで頑張ってほしいところですが」
確かに今年のディープインパクト産駒はあまり活躍していない。2月が終わった時点で勝利数は30で年間180勝ペース。昨年の251勝と比較すると出走回数は昨年と同じペースなだけに、明らかに不振だ。実際に勝率9.1%は昨年の12.4%より27ポイントほどダウンしており、連対率も含めて過去最低の水準となっている。
🐴次のページ ディープインパクトの4,000万円はあまり旨みのあるものではなくなってしまう
そしてこれは今年だけに限った話ではない。ディープインパクト産駒の国内重賞勝利数は14年37勝(G1は11勝)、2015年23勝(G1は4勝)、2016年38勝(G1は9勝)、2017年16勝(G1は3勝)という推移。2016年から2017年に重賞勝利数は半分以下となり、今年は更に半分以下のペース。産駒数が他の種牡馬よりも圧倒的に多いため、勝利数や獲得賞金は多くなるが、内容的にはとても種付け料4,000万円の成績ではないのだ。
さらに今年のクラシックに出走する現3歳馬の重賞成績を見てもディープインパクトは伸び悩んでいる。朝日杯フューチュリティステークスはダノンプレミアムが勝利したものの、他の牡馬は東京スポーツ杯2歳ステークスを勝ったワグネリアンのみ。牝馬はフェアリーステークスを勝利したプリモシーンのみとさらに不調で、牡馬牝馬を合わせても重賞勝利馬は3頭のみなのである。
この状況に関してある生産者はこう嘆く。
「種付料4,000万円は中小牧場からすればかなりの金額。借金して用意するところもあるだろう。昨年のセレクトセールでさえ、下河辺牧場のディープインパクトの牝馬は4,600万円だった。種付け料4,000万円でこの金額だと牧場は赤字。牝馬のリスクを考えるとディープインパクトの4,000万円はあまり旨みのあるものではなくなってしまう。春のクラシック次第で評価がグンと上がるかもしれないし、さらに落ちるかもしれないからね。それならキングカメハメハの方が断然いいだろう」
確かにディープインパクトの種付け料4,000万円は突出しており、2位のキングカメハメハの1,200万円がかなりお得に感じるほどだ。キングカメハメハは昨年のダービーを勝ったレイデオロや短距離王ロードカナロア、牝馬三冠のアパパネやドゥラメンテ、さらにダートで活躍したホッコータルマエやベルシャザールなど条件を問わず活躍馬を出しており、ディープインパクトよりも産駒の適性が幅広い。キングカメハメハは病気の影響で種付け頭数を制限しているようだが、ディープインパクトの評価が下がるほどキングカメハメハ産駒の評価は上がるだろう。
さらに前述の社台グループをよく知る関係者はこう付け加えた。
🐴次のページ ディープインパクトそのものの力が衰えていると言っても過言ではないのかもしれない
「毎年200頭以上も種付けしているので、血(能力)が薄まっているかもしれませんね。さらにディープインパクトの年齢もあるでしょう。今年で16歳ですが種牡馬としてのピークは超えていてもおかしくはありません。もしかすると種付け料の値上げは誤算だったかもしれませんね」
ロードカナロアやオルフェーヴルといった新種牡馬の影響は否めないだろうが、さまざまな状況から見てディープインパクトそのものの力が衰えていると言っても過言ではないのかもしれない。
今週のチューリップ賞と弥生賞を皮切りに本格的に桜花賞、皐月賞へ向けたトライアルレースが開幕する。その弥生賞にはダノンプレミアム、ワグネリアン、オブセッションという無敗のディープインパクト産駒が出走するが、いずれも皐月賞候補、ダービー候補と評判の高い馬だ。さらにチューリップ賞には阪神ジュベナイルフィリーズで3着だったマウレアも出走する。この馬たちが周囲の不安を払しょくするような走りを見せるのか、それともよもやの敗退を喫しディープインパクトの評価をさらに下げてしまうのか。今週の弥生賞とチューリップ賞はさまざまな意味で注目のレースとなるだろう。
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