TERAMAGAZINEさんの競馬日記

【ジャパンカップの見解】 ジェンティルドンナを90年代以降の歴史的名牝と比べて見る。

 公開

443

【ジャパンカップの見解】
ジェンティルドンナを90年代以降の歴史的名牝と比べて見る。

今年のジャパンカップはJRA史上初(平場)の同一G1・3連覇がかかるジェンティルドンナがもっぱら話題の中心ですが、まあ勝てないでしょうね。

石坂先生は「去年よりも調子が良い」と発言していますし、東京2400mは全てG1(オークス、JC、JC)で3戦3勝とベスト条件。休み明けの天皇賞・秋2着後のジャパンカップ出走は、昨年と同じローテーション。しかも休み明けの叩き2戦めは3戦3勝。
確かに勝つための条件は全て整っているようには見えはしますが…。

サンデーR代表の吉田俊介氏(ノーザンファーム代表・吉田勝己社長の長男、母は吉田和美、祖父母は吉田善哉、吉田和子夫妻、伯父は社台ファーム代表・吉田照哉、叔父は社台RH代表・吉田晴哉)は「過去2年、有馬記念に使わなかったのはドバイ遠征を控えていたからで(来年はドバイに行かないので)今年は有馬記念に出走する可能性もある」と語っていますが、どう考えてもリッピサービス。勝てないと分かっている有馬記念に出るワケがない。
だいたいジェンティルドンナは中山を走ったこともないし、同じ右回りで直線に坂のあり、中山と適性が似ている阪神を苦手にしていますから(ゴールドシップと真逆ですね)。

ジェンティルドンナは実績的には、G1・6勝(牝馬3冠、ジャパンカップV2、ドバイシーマクラシック)の紛れもない歴史に残る名牝ですが、今イチ人気がないんですよね。競馬ファン、競馬SNS、競馬マスコミの中で「ジェンティルドンナが好き」と言う話はまず聞いたことはないですね。昨年、ジャパンカップを勝った時も東京競馬場は全く盛り上がっていなかったし(むしろシラ~っとしていました…)。

古くはテスコガビー、ハギノトップレディ、メジロラモーヌ。90年以降ならエアグルーヴ&アドマイヤグルーヴ母娘、ダイワスカーレット、ウオッカ、ブエナビスタにはそれこそ1時間でも2時間でも熱く語れる、語り合える熱狂的なファンがいました。
2008年の天皇賞・秋のダイワスカーレットとウオッカの激闘についてなら一晩中飲みながら話しても足りないくらいなのでは…。

強いアスリートにはアンチが存在するもので(北の湖、朝青龍、イチロー、ナブラチロワ、江川スグル、中田ヒデ、石川遼など)、「本当は強さや実力を認めているのに、ゼッタイ認めたくない!」という心理で、常に気になる存在なのですが、ジェンティルドンナはちょっと違うような気がするのです。

物語にはライバルが不可欠です。
ウオッカはダイワスカーレットというライバルがいたから輝くことが出来た。
牝馬として64年ぶりにダービー馬となり、ルドルフ、ディープと並ぶ最多G1ホルダーなのに「しょせん東京でしか勝てない東京専用馬(G1・7勝の内、6勝が東京!)」と批判されながらも輝けたのは、ダイワスカーレットに桜花賞では負け、天皇賞・秋では歴史に残る激闘を制し(本当にウオッカが勝っていたのかは疑問…)たから。

ブエナビスタには、「ドバイマクトゥームチャレンジラウンド3」を大外強襲で豪快に勝ち、急きょ、「ドバイワールドカップ」に招待されたレッドディザイアがいました。

アドマイヤグルーヴはクラシック3冠は全て負けましたが、全てを勝ち3冠牝馬になったスティルインラブより輝いていて人気もありました。

大魔神のヴィルシーナではG1・6勝馬のライバルには全く足りないのでしょうが、ジェンティルドンナの不人気さはそれだけでもないような気がします。

みなさまは、いったい、どういう目でジェンティルドンナを見ているのでしょう?

◎ジェンティルドンナ
クラシック3冠牝馬。ダービー馬ウオッカ、凱旋門賞馬デインドリームの最強3歳牝馬でも勝てなかったジャパンカップをオルフェーヴルにアタック(岩田ックル)しながら優勝!

【3歳】桜花賞1着→オークス1着→ローズS1着→秋華賞1着後の次走。
誰もがただ貰いだと思ったエリ女でなくジャパンカップ参戦を発表!
(JCの1着賞金は2億円、2着でも1億円に対して、エリ女は1着でも9000万円)

3冠+有馬記念+宝塚記念も優勝し凱旋門賞2着のオルフェーヴル、そのオルフェーヴルを破った凱旋門賞馬ソレミア、ダービー&天皇賞馬エイシンフラッシュ。天皇賞馬トーセンジョーダン&ビートブラック&ジャガーメイル、QエリザベスC優勝馬で宝塚記念2着、天皇賞秋3着のルーラーシップ。ジャパンカップ馬ローズキングダム、翌年の天皇賞を連覇するフェノーメノ…。
オルフェーヴルに身体をぶつけてオサエ込み優勝!

【4歳】ドバイシーマクラシック2着→宝塚記念2着→天皇賞秋2着→ジャパンカップ1着。

【5歳】ドバイシーマクラシック1着→宝塚記念9着→天皇賞秋2着→ジャパンカップ?

----------------------------------------------------------------

【名牝のG1成績と引退(産駒)】(90年代以降)
※馬名の前の数字は生まれた年。

91◎ヒシアマゾン【10・5・0・5】
G1・2勝。阪神3歳牝馬S(阪神JF)、エリ女(6連勝で制覇)
G1・2着。有馬記念(1着ナリタブライアン)、ジャパンカップ
※外国産馬のクラシック出走制限がなければ確実に3冠牝馬になっていた一流馬。同世代ではナリタブライアン以外の牡馬には負けない実力があった。2着入線7着降格のエリ女(現行ルールなら降着無し)と安田記念10着大敗以外は全て掲示板。有馬記念5着(1着サクラローレル)で引退。

93◎エアグルーヴ【9・5・3・2】
G1・3勝。天皇賞秋、オークス、阪神3歳牝馬S(阪神JF)
G1・2着。ジャパンカップ(2回)、有馬記念。
G1・3着 有馬記念。
※エリ女3着(1着メジロドーベル)→ジャパンカップ2着(1着エルコンドルパサー)→有馬記念5着(1着グラスワンダー)で引退。超一流馬と互角に闘った。
※母としても優秀でルーラーシップはダービー5着、香港QエリザベスCで初G1制覇後は、天皇賞秋、ジャパンカップ、有馬記念全て3着、アドマイヤグルーヴ(エリ女2連覇)、サムライハート(種牡馬)がいる。

94◎メジロドーベル
G1・4勝。オークス、秋華賞、エリ女、阪神3歳牝馬S(阪神JF)
G1・2着。桜花賞(1着キョウエイマーチ)

99◎ファインモーション【8・3・0・4】
G1・2勝。秋華賞、エリ女。
G1・2着。マイルCS。
※新馬戦からエリ女まで無敗で6連勝したが、有馬記念5着(1着シンボリクリスエス)から波の一流馬になってしまった。札幌記念1着後のマイルCSでデュランダルの9着。
※産駒は2歳レーヌドブリエ(父ゼンノロブロイ)新潟芝1600m新馬戦5着。

00◎スティルインラブ
G1・3勝。桜花賞、オークス、秋華賞(3冠牝馬)
G1・2着。エリ女(1着アドマイヤグルーヴ)
※秋華賞後、9連敗。府中牝馬S17着(5番人気)で引退。

00◎アドマイヤグルーヴ【8・1・3・9】
G1・3勝。エリ女(2回)。
G1・2着。桜花賞、秋華賞(牝馬3冠は全てスティルインラブ)
G1・3着。天皇賞秋(1着ゼンノロブロイ)
※牝馬クラシック3冠全てで1番人気だったが、全てスティルインラブに負けた。唯一2番人気に落ちた次走エリ女では宿敵スティルインラブに勝って念願の初G1優勝。天皇賞秋3着が最高成績で牡馬には強う氏亡かった。
※産駒は2歳ドゥラメンテ(父キンカメ)東京新馬戦2着→東京未勝利戦1着

01◎スイープトウショウ
G1・3勝。宝塚記念、秋華賞、エリ女。
※産駒は2歳レガッタ(父ディープインパクト)が、2歳新馬・戦京都芝1800m快勝!

01◎ダンスインザムード【6・6・1・12】
G1・2勝。桜花賞、ヴィクトリアマイル。
G1・2着。天皇賞秋、マイルCS(2回)
※毎日王冠2着→天皇賞秋6着→マイルCS2着(1着は全てダイワメジャー)後に香港へ遠征、香港マイル4着で引退。
※フローレスダンサー(父ハービンジャー)は新馬戦1着→G3アルテミスS3着。

03◎カワカミプリンセス【5・2・2・8】
G1・3勝。オークス、秋華賞、エリ女(1着入線12着降格!)
G1・2着。エリ女。
※デビューの新馬戦からオークスまで無敗で6連勝したが、エリ女でまさかの1着入線12着降格(現制度なら1着)からオカシクなった。その後11連敗(2着2回3着1回)して引退(涙)

04◎ダイワスカーレット【8・4・0・0】
G1・4勝。有馬記念、桜花賞、秋華賞、エリ女。
G1・2着2回。天皇賞秋、有馬記念
※天皇賞秋でウオッカに2㎝差(?)惜敗(?)後、有馬記念1着で引退。
※産駒の2歳ダイワミランダ(父ハービンジャー)は東京芝1600m圧勝!

04◎ウオッカ【10・5・3・8】
G1・7勝。ダービー、天皇賞秋、ジャパンカップ、安田記念(2連覇)、ヴィクトリアマイル。阪神JF。
G1・2着2回。桜花賞、ヴィクトリアマイル。
G1・3着3回。天皇賞秋、ジャパンカップ、秋華賞。
ジャパンカップ1着後に、ドバイワールドカップ(またはドバイDF)を目指すもドバイマクトゥームCR8着惨敗(1着レッドディザイア)で引退。
※産駒の2歳ケースバイケース(父シーザスターズ)東京2000m4着→京都1800m3着。

06◎ブエナビスタ【9・8・3・3】
G1・6勝。桜花賞、天皇賞秋、ジャパンカップ、桜花賞、オークス、ヴィクトリアマイル。
G1・2着6回。有馬記念(2回)宝塚記念(2回)、ヴィクトリアマイル、ドバイシーマクラシック。
G1・3着2回。ジャパンカップ(1着入線3着降格)、秋華賞(2着入線3着降格)、エリ女。
※3着降格したジャパンカップは現行ルールなら1着確定なので、シンボリルドルフ、テイエムオペラオー、ディープインパクトを超える実質G1・8勝馬と言っても良いだろう。またG1で2着3着の多い馬でポカがなければ、あと2つはG1を勝ち、日本競馬史上最強のG1・10勝馬の可能性は大いにあった。
※ジャパンカップ1着後に有馬記念7着(1着オルフェーヴル)で引退。強豪一流馬との闘いが続いており、さすがにもう限界だったか。

07◎アパパネ
G1・4勝。桜花賞、オークス、秋華賞、エリ女、ヴィクトリアマイル。
G1・2着。エリ女(2回)共に優勝馬は雪の妖精スノーフェアリー(英国)
※4歳以降は牡馬に通じず、牝馬限定G1でしか結果を残せず引退。

09◎ジェンティルドンナ【9・4・1・3】
G1・6勝。ジャパンカップ(2連覇)、ドバイシーマクラシック、桜花賞、オークス、秋華賞。
G1・2着。天皇賞秋(2回)
※ダービー馬ウオッカ、凱旋門賞場デインドリームも勝てなかった達成出来なかったJRA史上初の同一G1ジャパンカップ3連覇がかかっているジェンティルドンナ。東京2400mは全てG1(オークス、JC、JC)で3戦3勝と得意中の得意コースと距離。

----------------------------------------------------------------
清水成駿師匠が言われる『角居厩舎の4人娘』

キャトルフィーユ→クイーンS
ディアデラマドレ→府中牝馬S
ラキシス→エリザベス女王杯

と来れば、真打は、ジャパンカップのデニムアンドルビー。
しかもラキシスは昨年のエリ女2着から今年は1着、
ならば、デニムアンドルビーは昨年の2着から今年は優勝でしょう!!

印は、まだ正直迷っています。
本命をデニムアンドルビー、世界のジャスタウェイ、ハープスターのいずれかにするか?

爆アナは決まっています!
ドイツのアイヴァンホウ。
今年の凱旋門賞の最有力優勝候補だったシーザムーンをG1バーデン大賞で3馬身差で圧勝し、ドイツの英雄シーザムーンを引退に追い込んだ馬。
アイヴァンホウが破ったシーザムーンは、英国2冠&凱旋門賞馬シーザスターズ(母アーバンシーも凱旋門賞馬)産駒。ドイツダービーを4戦4勝で11馬身圧勝したドイツの英雄で、英ダービー馬オーストラリア、ケンタッキーダービー馬カリフォルニアクロームを世界ランクで上回っていた馬。

アイヴァンホウは相当強いです!!
----------------------------------------------------------------
すみません。
単行本の発売が遅れるのが決定してしまいました○┓ペコリ
『JRA全重賞完全データ攻略2015』

http://www.amazon.co.jp/JRA%E5%85%A8%E9%87%8D%E8%B3%9E%E5%AE%8C%E5%85%A8%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E6%94%BB%E7%95%A52015-TERAMAGAZINE/dp/4864367159/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1416690008&sr=1-1&keywords=%EF%BD%94%EF%BD%85%EF%BD%92%EF%BD%81%EF%BD%8D%EF%BD%81%EF%BD%87%EF%BD%81%EF%BD%9A%EF%BD%89%EF%BD%8E%EF%BD%85

この日記へのコメント

コメントはありません。

関連競馬日記

新着競馬日記

人気競馬日記