サンダーガルチさんの競馬日記

ダービー出走予定有力馬血統診断⑧ ワンダフルタウン

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主な成績 青葉賞1着

Northern Dancer 6・6・8・7×6・7

現在の日本でTetratemaのクロスを持つ馬
がいるとは思わなかった。

Tetratemaは父がThe Tetrachで、戦前の
名馬トキノミノルがThe Tetrachの3×4
を持っていた。

トウカイテイオー、メジロマックイーン
など1990年代あたりまでのGⅠ馬にはほ
とんどThe Tetrachのクロスがあった。

多分この馬のクロスでGⅠを獲ったのは、
エアグルーヴが最後ではないかと思う。

それだけ日本に根付いたスピードの血だ
った。

The Tetrachの仔Tetratemaのクロスを持
つ馬は最後の直線で、強烈な末脚を発揮
する。

安田のムチ一発で後続を一気に4馬身つ
き離したトウカイテイオーの鮮やかな走
りを覚えている方もいるだろう。

ジャパンカップを勝った、米のゴールデ
ンフェザンもTetratemaのクロスを持って
おり、直線で他馬を一気に置き去りにし
てしまった。

ワンダフルタウンの場合、青葉賞を見た
限りでは3コーナーあたりから追いどお
しで、鋭い末脚を見せる場面は残念なが
らなかった。

ワンダフルタウンのスピードは、
Northern DancerとNearcoということに
なる。

しかし、いずれもスプリント的なスピー
ドではない。

Nearcoは12戦全勝のイタリアの名馬中の
名馬で、現在の日本のサラブレッドには
ほとんど、この馬のクロスがある。

この馬のクロスを持っていない名馬はシ
ンボリルドルフやメジロマックイーンく
らいではないだろうか。

Nearcoが伝えるのは長距離戦のスピード
だが、青葉賞のワンダフルタウンの走り
を見ると序盤の追走に苦労しており、や
はり短いところでのスピードは足りない
ことがわかる。

ただ、Nercoのクロスが7、8代目に10
あり、土台構造がしっかりしていて、底
力はある。

Nearcoのクロスが多い馬は切れる脚がな
く、詰めが甘いところがある。

ビワハヤヒデは、Nercoのクロスを多く
持っていたが、3歳春はどうしても勝ち
きれなかった。

ただ、この馬の場合、神経がデリケート
で、輸送競馬が苦手だったという面もあ
ったようだが。

フェノーメノも6代目あたりにNearcoの
クロスがあり、強い影響を与えていたが、
ダービーでディープブリランテをギリギ
リ差し切れなかった。

ワンダフルタウンはどうだろう。青葉賞
では何とか差し切ったが、相手が格段に
強くなるダービーでは厳しい。

先行して粘り込む競馬で勝機を見いだせ
るか。もっとも、先行するスピードがあ
るかどうか疑問だが。

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