グリーンセンスセラさんの競馬日記

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「統一マイル王」ニッポーテイオー死す......モーリスに継承されたマイル王の「意志」とロゴタイプが再現した安田記念の「歴史」─Gambling Journal ギャンブルジャーナル/2016.08.17
http://biz-journal.jp/gj/2016/08/post_1088.html

 16日夜、安田記念、マイルCS、そして天皇賞・秋とG1を3勝したマイル王ニッポーテイオーが、繋養されていた北海道浦河町の優駿ビレッジAERUで老衰のため死んだ。33歳だった。

 安田記念とマイルCSの両方を制し「統一マイル王」として一時代を築き上げたのは、過去に10頭しかいない。ニホンピロウイナー、ニッポーテイオー、オグリキャップ、ノースフライト、トロットサンダー、タイキシャトル、エアジハード、アグネスデジタル、ダイワメジャー、そして現マイル王のモーリスだ。

 競馬史に燦然と輝く層々たるラインナップだが、さらにこの中からマイルの枠を超越し「2000m以上のG1」で勝利を収めた馬となるとニッポーテイオー、オグリキャップ、アグネスデジタル、ダイワメジャーの4頭まで絞られる。今週末の札幌記念を経て、モーリスが目指している領域はここだ。

 ニホンピロウイナーは天皇賞・秋でギャロップダイナとシンボリルドルフに後塵を拝し、ノースフライトはエリザベス女王杯でベガを倒したもののホクトベガの激走に屈し、エアジハードの天皇賞・秋も復活したスペシャルウィークと"シルバーコレクター"のステイゴールドの前に脇役にしかなれなかった。

 そして、さらに「2100m以上のG1」を制覇というところまでハードルを挙げると、アグネスデジタルとダイワメジャーが脱落し、いよいよ残るのはニッポーテイオーとオグリキャップだけになる。

 つまりニッポーテイオーは、競馬そのものを代表する怪物オグリキャップと双璧を成すほどの名馬だったということだ。

次のページ▶▶▶ ニッポーテイオーと今年の安田記念の奇妙な「共通点」

さて、このニッポーテイオーだが、かつて地方競馬で100連敗して人気を博したハルウララの父として知られると共に、実は今年の競馬にも意外なところで存在感を発揮している。

 モーリスの連勝がストップしたことで、大きな話題を集めた今年の安田記念。モーリスがここまで世界を股に掛けた7連勝と圧倒的な強さを見せていたためメンバーが集まらず、G1としては珍しいわずか12頭での争いとなったことでも物議を醸した。

 実はこの12頭立ての安田記念というのが、ニッポーテイオーが制した1988年以来のこと。さらに今年はロゴタイプが乾坤一擲の逃げ切りで見事モーリスを2着に下したが、「安田記念の逃げ切り勝利」もまた1988年のニッポーテイオー以来の快挙だった。

 さらにニッポーテイオーが逃げ切った1988年の安田記念の2着馬は、モーリスの父方の祖母にあたるダイナアクトレス。こういった事実を見ると、改めて競馬が深い"因果"によって繋がっているのだと実感せざるを得ない。

 ロゴタイプという、ニッポーテイオー以来の安田記念を逃げ切った名馬が出現し、史上10頭目の「統一マイル王」モーリスが過去の先人たちの例に習って、自身の距離の限界に挑もうとしている。

 昭和の競馬を彩った名馬がまた一頭、世を去るのは寂しい限りだが、ニッポーテイオーにとっても安心して大往生を遂げられたのではないだろうか。

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