TERAMAGAZINEさんの競馬日記

ダービーの叩き台に落ちぶれた皐月賞(その2)

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ダービーの叩き台に落ちぶれた皐月賞(その2)

まずは、馬主の思惑、調教師の思惑に触れます。

オルフェーヴルを管理した池江泰寿調教師は、トゥザワールドとトーセンスターダムの超強力2頭出しです。でも、昨年の段階では、実はトゥザワールドは3番手扱い。

アユサン、キズナと同じディープインパクト×ストームキャットのプラチナ配合のサトノアラジンの評価が上でした。それが東スポ杯を単勝1.8倍で5着、ラジオNIKKEI杯を1番人気で3着、共同通信杯を2番人気で3着、500万下ゆきやなぎ賞は何と単勝1.2倍で3着敗退。

サトノアラジンは一気に主役からずり落ち、替わって脚光を浴びたのがトゥザワールドなのです。
池江泰寿調教師はオルフェーヴルで皐月賞は既に勝っているので今さらココで必死にはならない。
あくまで狙いは栄誉ある(しかも優勝賞金2倍以上)ダービーです。

トーセンスターダムがなぜ、トライアル(弥生賞、スプリングS、若葉S)を使わず、きさらぎ賞から直行するのか?
皐月賞はダービーの単なる叩き台だからです。
コレは天皇賞を叩き台にしてジャパンカップ連覇したジェンティルドンナと同じ発想。
(1着賞金は天皇賞秋が1億3,200万円に対してJCは2億5,000万円、2着でも1億円)
トーセンスターダムは関東で走ったことすらありません。
初遠征を兼ねてステップレースに皐月賞を走りダービーを目指すというワケです。
トーセンスターダム。頭は無いですね。

トゥザワールドのジョッキーは川田ユウガ。ハープスターで桜花賞を制し、全国リーディングもトップ。ノッテいます。でもオーナーは社台のキャロットF。社台のクラブ馬主&池江泰寿はサンデーRのオルフェーヴルと一緒で、ダメならすぐに外国人に乗り替わりをするシビアなプロ集団。
川田といえども皐月賞でヘタを撃てば乗り替わり必至なので川田も必死で勝ちに来るでしょう。
頭ならトゥザワールドの方。

【きららぎ賞】
1着馬トーセンスターダムは上記したように皐月賞は叩き台で目標はダービー。
それで勝てる程クラシックは甘くない。
実際、2ヶ月以上の休み明けになるきさらぎ賞組は、90年に優勝したハクタイセイ以来、掲示板すらありません。
ただし、きさらぎ賞の後にトライアルを叩いた馬は、

メイショウサムソン。きらさぎ賞2着→スプリングS1着→皐月賞1着
ドリームパスポート。きらさぎ賞1着→スプリングS3着→皐月賞2着
オルフェーヴル。きらさぎ賞3着→スプリングS1着→皐月賞1着
ワールドエース。きらさぎ賞1着→若葉S1着→皐月賞2着

なので、本気で皐月賞を勝ちに来た馬はトライアルを走っている。
トライアルを使わないトーセンスターダムにとって皐月賞は叩き台に過ぎない。

【共同通信杯】(データは東京開催だった11年を除く過去9回)
2ヶ月の休み明けがキツイのか、勝ったのはゴールドシップだけ。
東スポ杯→ラジオNIKKEI杯→共同通信杯と重賞3連勝で4戦4勝の無敗馬フサイチホウオーですら3着が精一杯。
イスラボニータは東スポ杯、共同通信杯勝ち。フサイチホウオーとイメージが重なります。
(しかも実績は劣っている)

さらにイスラボニータには不安要素が2つもあります。
【中山経験】と【芝2000m経験】です。

中山未経験の馬はヴィクトリー、ゴールドシップが勝ち、トライアンフマーチ、ヒルノダムール、ワールドエースが2着。
芝2000m未経験馬はダイワメジャー、メイショウサムソン、ロゴタイプが勝っています。

しかし、両方未経験で連対した馬は一頭もいません。
イスラボニータ。限りなく危険な人気馬です。
(フジキセキがクラシック未勝利のデータもあるし)

【若葉S】
阪神開催となった00年以降、ノーリーズン(7着)、ヴィクトリー(1着)が優勝。
シックスセンス(4着)、トライアンフマーチ(2着)、ヒルノダムール(2着)が2着、フサイチジャンク(1着)が3着。

アドマイヤデウスの父アドマイヤドンの母は2冠馬ベガでその母父はノーザンダンサー。
3代母の父がノーザンダンサーなので、ノーザンダンサー4×4でスピードの持続力と底力、持久力のある血統。
父アドマイヤドンはミスプロ系なので、持続力と底力がさらに加味されています。
さらに叔父アドマイヤフジは皐月賞5着。ジョッキーはジェンティルドンナを下ろされた岩田ヤスナリ。叔父以上の成績を期待出来そうです。叔父以上の成績を期待出来そうです。

不安材料は重賞初出走ということだが、トライアンフマーチ、フサイチジャンクも重賞初挑戦だった。
全成績【3・1・2・0】で、芝2000mは【3・1・0・0】と底を見せておらず、勝つのは無理でも2着、3着ならアリ。
単勝1.8倍で2着に負けたウインフルブルームの評価はガタ落ちだが、全成績【2・3・1・0】でパーフェクト馬券圏内。
G1朝日杯FS3着、シンザン記念ではミッキーアイルに0秒1差まで迫った実績は侮れない。

■社台の思惑と使い分け■
【社台RH】イスラボニータ、ロサギガンティア、キングズオブザサン
【キャロットF】トゥザワールド、バウンスシャッセ、ハープスター
賞金の足りないロサギガンティアはスプリングSで優先権を獲らなければ皐月賞に出走出来なかったが、イスラボニータは東スポ杯を勝ち賞金が足りていたのでわざわざ出走してロサギガンティアの邪魔をすることを避けた。
バウンスシャッセが桜花賞を回避して皐月賞に出走するのもハープスターがいるから勝てないのを分かっていたから。

さらに言えば、バウンスシャッセの藤沢和雄調教師はダンスインザムード、シンコウラブリィ、スティンガー、シンボリクリスエス、ゼンノロブロイ、バブルガムフェローなどG1を多数勝っているが、牡馬クラシックは未勝利。
皐月賞は、昨年のコディーノで3着惜敗。ダービーはシンボリクリスエスとゼンノロブロイが2着、マチカネアカツキが3着。
絶対に勝ち目のない桜花賞にバウンスシャッセを出すより、ロサギガンティアと2頭出しで皐月賞を勝ちたい!そんな気持ちがミエミエ。
社台RHとしても2着賞金からしか狙えない桜花賞より賞金の高い皐月賞で賞金を稼ぎたいワケです。

ロサギガンティア。短期免許切れでミルコが乗れないのは痛い。
相談役こと柴田ヨシトミはクラシック未勝利。皐月賞はタケミカズチで2着が最高成績。
(アドマイヤメインでダービー2着、菊花賞3着)

長くなりました。
【なぜディープインパクト産駒は皐月賞を勝てないのか?】
は明日書きます。

僕TERAMAGAZINEの「JRA全重賞完全データ攻略2014」http://www.amazon.co.jp/dp/4864365725/
には、過去5年の1~3着馬と1番人気で馬券圏外に沈んだ馬の父と母父、前走のデータ(コース・距離・グレード)を全て掲載してあります。その上で、馬券のキモとなるポイント、爆穴パターンも記載しているので馬券攻略の役に立ちます。ご参考にして下さい。

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