GIで惜敗が目立ったダノンスマッシュが大金星を挙げた。父ロードカナロアは2012、13年に香港スプリントを連覇。日本馬による海外の同一レースでの父子制覇は初めてという快挙になった。
R・ムーア騎手と新コンビを組んだダノンスマッシュは中団の外めから鋭く伸び、残り150メートルで先頭に立って押し切った。「成績を見てGIを勝てる力はあると思っていた」とムーア騎手。父も管理した安田隆調教師は中山競馬場でこう喜びを表した。
「強かったですね。ロードカナロアの子供でこの舞台に来られたら夢のようですねと話していたら、その通りになり、しかも勝ってくれたのですから。香港に行けないのは仕方ないですが、とにかくうれしいです」
来年の始動戦は未定だが、上半期は高松宮記念(3月28日、中京、GI、芝1200メートル)が大目標になる。
◆藤沢和師(タワーオブロンドン13着)「久々だったこともあり、馬が諦めている感じでした。今後はオーナーと相談して決めていきたいと思います」
■ダノンスマッシュ 父ロードカナロア、母スピニングワイルドキャット、母の父ハードスパン。鹿毛の牡5歳。栗東・安田隆行厩舎所属。北海道新ひだか町・ケイアイファームの生産馬。馬主は(株)ダノックス。戦績22戦10勝(うち海外2戦1勝)。獲得賞金約6億2612万7000円(うち海外約1億7556万円)。重賞は2018年GIII京阪杯、19年GIIIシルクロードS、GIIIキーンランドC、20年GIII夕刊フジ賞オーシャンS、GII京王杯SC、GII産経賞セントウルSに次いで7勝目。馬名は「冠名+打ち砕く。相手を打ち砕く強烈な走りを期待して」。
★ダノンスマッシュの競走成績はこちら