現場歴超40年、競馬=予想で地上に敵なし。ライバルは神のみ。
佐藤洋一郎
早大中退、明大職員のキャリアもあるが、中学時代から夏休みは府中の氷屋でアルバイトし厩舎関係者とも知己が多かった。10代後半から20代にかけて焼鳥屋、鳶、清掃業、運送業など金になる職業を転々としたが満たされずに痛飲、遊蕩、浪費の明け暮れ。そんな暗黒時代にサンスポの読者予想コンテストに優勝し、生涯を決する出会いとなる。46年エイト発刊要員として産経新聞入社(アルバイト)、同じ早大ということで大橋巨泉番になり、サンスポに移籍。数年後に同氏から「(予想で)オッズを変える男!」と驚嘆される。馬券本など著書多数。「競馬は生涯学習」が最近の口癖。
心身ともに様々な職業病を内包している「競走馬」そのものを徹底追究し(厩務員、調教師、騎手はもとより獣医、装蹄師などからも教えを請い)、その個体認識、識別をハードとしてレースソフトにシミュレートする。「馬」と「競馬」は違う。複数の馬が狭い円形コースで競うレースでは、気質、脚質、体質などによって本来の能力を発揮できない馬が多数出てくる。そうしたTPOの浮き沈みを予測する「レース予想」こそが馬券の予想であり、そのアプローチとしてキ(季節)・バ(馬場)・テン(展開)の3要素も取り入れる。師はなし。すべて独学、独自開発。