【高松宮記念】香港馬ビクターザウィナーは地力見せ3着に粘走 K・リョン騎手「プラン通りのレースができました」2024年03月24日(日) 18:34
3月24日の中京11Rで行われた第54回高松宮記念(4歳以上オープン、GI、芝1200メートル、定量、18頭立て、1着賞金=1億7000万円)は、坂井瑠星騎手の6番人気マッドクール(牡5歳、栗東・池添学厩舎)が直線で内から力強く抜け出しGI初制覇を果たした。タイムは1分8秒9(重)。
香港馬ビクターザウィナー(5番人気)は、スタートダッシュでハナに立つと、直線半ばまではリードを保っていたが、内を通った2頭の伸び脚がよく、交わされるも地力を見せ3着に粘った。
◆カーチュン・リョン騎手「スタートは速かったし、プラン通りのレースができました。直線の上り坂では少し苦しそうにしていて、その後はワンペースとなりましたが、日本でこんなにいいレースができたことを誇りに思います」
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オオバンブルマイ、マテンロウスカイが香港チャンピオンズデーの招待受諾2024年03月24日(日) 04:32
JRAは23日、2024香港チャンピオンズデー(4月28日、シャティン)に予備登録していたマテンロウスカイ(栗・松永幹、騸5)がクイーンエリザベスⅡC(GⅠ、芝2000メートル)、ゴールデンイーグルを制したオオバンブルマイ(栗・吉村、牡4)がチャンピオンズマイル(GⅠ、芝1600メートル)への招待を22日に受諾したと発表した。
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【高松宮記念2024】逃げ馬の作る展開から勝ち馬を見極める 香港の快速馬ビクターザウィナー参戦! 春のスプリント王はどの馬に?2024年03月23日(土) 17:00
高松宮記念は中京芝1200mで施行されるG1。
春秋スプリントG1のひとつだが、過去10年をみると7度も道悪での開催となっており、予報では今年も土日の天候が崩れそうだ。秋の野芝で開催され、高速決着の多いスプリンターズSとは趣が異なる点に注意したい。
海外から2018年以来6年ぶりの参戦となる、外国馬ビクターザウィナーは、前走香港のスプリントG1で逃げ切りを決めており、当記事の趣旨的にはテイエムスパーダやモズメイメイなど、日本の逃げ馬との兼ね合いにも注目したい。過去10年のデータをみながら勝ち馬を見極めていく。
逃げた馬の成績は[1-0-0-9]。2020年9番人気1着モズスーパーフレア以外は、馬券外に沈んでいる。モズスーパーフレアは16番枠を物ともせず、抜けたテンの走力で早々とハナに立ち、道中をマイペースで運んだ。ゴール前は4頭が並ぶ大接戦のなか、入線順は2位だったが、クリノガウディーが斜行のため降着となり、繰り上がりでの1着。
各年の前半3ハロンを見ると、32秒7~35秒6と幅があり、決着時計も1分6秒7~1分12秒2と、馬場状態によってまったく別物のレースになってしまう。また、スプリント戦にもかかわらず、明確に前有利の傾向を見てとれない点にも注意が必要だ。
▼脚質別成績
逃げ 10.0% 10.0% 10.0%
先行 11.1% 19.4% 27.8%
中団 4.7% 11.8% 20.0%
後方 2.0% 4.1% 4.1%
※数字は左から勝率・連対率・複勝率
初めのコーナーを2桁位置で通過した馬も、計10頭馬券内に好走している。一方、上がり3ハロン最速馬は複勝率25.0%と低調な数字。これといった傾向を掴みづらい。
中京芝1200mのスタートは、向こう正面の半ば。100mほど緩やかな坂を上ると、直線まで続く長い下りに入るため、息を入れづらい。その間には角度のきつい3、4コーナーが含まれ、馬群の外々を回ると大きな負荷がかかる。最後の直線は412mと長く、下りきったあと、坂を駆け上がるレイアウト。
逃げ馬に注目すると、冒頭で触れたビクターザウィナー、モズメイメイとテイエムスパーダに、マイルから短縮するウインカーネリアンがいる。日本馬3頭の中で最も行きたいのはテイエムスパーダだろう。
ただ、テイエムスパーダは特段テンが速いタイプではなく、特に近走はスタート後に押して押して、という感じ。昨年のスプリンターズSでは、1枠2番の絶好枠を引いたが、7枠13番のジャスパークローネに簡単にハナを切られている。結果的にスプリントG1としては流れが落ち着き、前々での決着となった。
そのジャスパークローネとビクターザウィナーは、昨年の香港スプリントを走っており、前者ハナ、後者番手の関係。とはいえ、スタート直後はビクターザウィナーが完全に抜け出し、ジャスパークローネが押しながら強引にハナを奪っている。そう考えると、ビクターザウィナーとテイエムスパーダなら前者のほうが速いはずだ。となれば、昨年のスプリンターズSのように隊列が早めに決まり、前に楽な流れになりそうだ。
◎ビクターザウィナー。ハナを切られると、日本馬は苦戦を強いられるかもしれない。前走はレベルの高い香港のスプリントG1を逃げ切っており、昨年の香港スプリントでは日本馬に先着している。逆に、日本馬による香港スプリント好走は、2021年2着のレシステンシア以降出ていない。パンパンの良馬場よりも、時計がかかったほうがいいだろうし、天候も味方しそう。馬券は◎の単複。ルガルとの馬連・ワイド。
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【香港チャンピオンズデー】リバティアイランド、トウシンマカオなどが予備登録2024年03月22日(金) 11:58
【高松宮記念2024】ズバリ!調教診断(水曜追い切りチェック) 前走重賞制覇の4歳2騎が抜群の動きを披露!香港遠征明けのマッドクールも好仕上がりをアピール!2024年03月21日(木) 12:00
ウマニティ重賞攻略チームが毎週末の重賞をあらゆる切り口で考察!今回は高松宮記念・調教予想(水曜版) をお届けします!
日曜日に行われる高松宮記念の登録馬の水曜追い切りについて、1頭ずつシンプルに考察していきます(出走馬決定順位1~18位の追い切り映像が確認できたJRA所属馬に限る)。予想の際にお役立てください。なお、出走馬確定後に最終版記事を改めて掲載します。
※評価は上からA~D、F(判定不能)の5段階
ウインカーネリアン【B】
美浦W単走。安定感のあるコーナリングで直線に入る。その後も、首の角度良く、しっかり馬場をとらえてパワフルな走り。それでいて、無駄な力みはなく、体を上手に使えている。前回がかなり良い仕上がりだったので、大きな上積みまではどうかも、デキ落ちという印象はまったくない。
ウインマーベル【B】
美浦W併走。首の高さや背腰の緩さが目についた1週前とは違い、重心を低く保ち、力強い脚さばき。首や前肢の使い方も良くなっている。本来の走りに近づきつつある印象。このあとの微調整でさらに上向くようなら、いい状態で臨めそうだ。
シャンパンカラー【B】
美浦W併走。良い意味での前進気勢があるし、四肢のさばきも力強い。いい頃の俊敏な動きが戻りつつあり、手前替えもスムーズ。鞍上の合図に対しても、きちんと反応していた。実戦を一度使った効果もあってか、着々と状態は上向いている。
シュバルツカイザー【C】
美浦W単走。前肢の動きはパワフルなのだが、力みがちで掛かり気味。若干モタれる面を見せていたのも気になるところ。推進力あふれる走りを見せていた、前回の最終追い切りに比べると、どうしても見劣る感は否めない。相手強化のG1で大望まではどうか。
ソーダズリング【A】
栗東坂路単走。混雑する時間帯、荒れ始めた走路でも、体幹しっかりのフォームで真っすぐ登坂。フットワークが柔らかく、それでいて力感もある。しまいの反応と伸びも良かった。元来が攻め巧者ということを考慮しても、気配の良さは目を引くものがある。高く評価したい。
テイエムスパーダ【B】
栗東坂路単走。頭の高いフォームではあるが、四肢のさばきは力強く、集中力も最後まで途切れていない。ゴール前でモタモタした面が目についた、1週前よりも走りは良くなっている。厳しく見れば、もう少し首を柔らかく使ってほしいところだが、気配は決して悪くない。自分の競馬はできそうだ。
ディヴィーナ【C】
栗東坂路単走。脚元の動きこそ力強いが、気持ちが先走っているのか、頭の位置がブレ気味で、若干雑な走り。完歩も小さく映る。いい時は、もっと前後のバランスが良く、弾むようなフットワークを見せる馬。それを思うと、評価は上げづらい。
トウシンマカオ【B】
美浦W単走。頭を上げて口向きの悪さを出すなど、鞍上は制御にひと苦労。とはいえ、持ち直してからの走りは躍動感抜群。これを見せられると、安易に低評価をつけることはできないように思える。判断に悩ましいが、今回は良い部分を評価してのB判定としたい。
ナムラクレア【B】
栗東CW単走。やや完歩が小さく映るものの、首と前肢の連動が良く、リズム感のある動き。フォームも安定している。もう少し仕掛けに対する反応に鋭さがほしいが、全体的な走りの雰囲気は決して悪くない。赤マル急上昇とはいかなくても、それなりに整えてきた印象を持つ。
ビッグシーザー【B】
栗東坂路単走。首がやや高く、トビも低めだが、四肢のさばき自体は力強く、回転力もある。フォームのバランスも悪くはない。ラストも鞍上の合図に応じるべく、きちんと加速できており、体調面の不安はなさそう。少なくとも、前回のデキを下回るということはなさそうだ。
マッドクール【A】
栗東坂路単走。少し左右にブレる場面もあったが、この馬とすれば真っすぐ登坂できているほう。右に張る癖が強く出ていないのも良い傾向。ラストのいちばんキツいところで軽く促されると、首をしっかり使って一気に加速。キレも力強さもある良い走りだった。好気配。
マテンロウオリオン【C】
栗東坂路併走。頭の位置がやや高く、首の使い方がぎこちない。脚さばき自体は素軽く、回転力もあるのだが……。折り合いを整えていることは評価できるものの、この馬にはまだ上の走りがある。その点を鑑みると、高評価をつけるのはためらってしまう。
ママコチャ【C】
栗東坂路単走。手前替えを拒み、頭を左右に振る場面も。その後の動きも不安定。ただ、北九州記念の最終追い切りも、似たような感じだった。脚さばき自体は力強く、手慣れた騎手が乗れば、変わる可能性はある。当欄の判定はCにとどめておくが、当日の気配次第では再考の必要があるかもしれない。
メイケイエール【B】
栗東坂路単走。テンション高めの走りは変わっていないが、弾力性と力強さを兼備した脚さばきは健在。ゴール前は気を抜くような感じになったものの、このあとのケアを考えれば、悪いことではないように思える。とにもかくにも、この馬は折り合い次第。今回は動きの質を評価してのB判定としておきたい。
モズメイメイ【C】
栗東坂路併走。トビが低く、やや硬めの走りだが、この馬の場合はこれが平常運転。それ自体をマイナス視する必要はない。ただ、力みがちのせいか、フットワークのバランスが良くなく、ラストの伸びもひと息。こんな様子でも好走したことがある馬とはいえ、調教観点的に高評価はしづらい。
ルガル【A】
栗東坂路単走。前向きな面を見せながらも、鞍上の制御はしっかりときいている。がっしりとした馬体にありがちな硬さはなく、バネを感じさせるフットワーク。フォームも安定している。ラストの反応と伸びも上々。状態の良さがじゅうぶんに伝わってくる好内容だった。
ロータスランド【B】
栗東坂路併走。四肢のさばきは力強く、それでいて素軽さもある。活気じゅうぶんであるにもかかわらず、きちんと制御がきいている点も好印象。稽古の良さが本番につながらないケースが多いだけに、過度の評価はしづらいものの、もっとやれてもおかしくない攻め気配ではある。
【調教予想からの注目馬】
ソーダズリング マッドクール ルガル [もっと見る] |