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【沢田康文の欧州リポート】エネイブル凱旋門賞連覇へ

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【沢田康文の欧州リポート】エネイブル凱旋門賞連覇へ

 昨年の欧州年度代表馬エネイブル(英=J・ゴスデン、牝4、父ナサニエル)について先月23日、ロンドンで行われたロンジンワールドベストレースホース&ワールドベストレースの授賞式で、陣営は今年のローテーションについて言及した。

 同馬の今年の最大目標は凱旋門賞(10月7日、仏ロンシャン、GI、芝2400メートル)の連覇だ。2013、14年のトレヴまで過去6頭が連覇を達成。だが、ロンシャンがスタンド改築工事中で、ここ2年はシャンティイで行われたため、異なる開催地での連覇となれば史上初めてになる。

 その凱旋門賞に向けてのステップは、馬主でサウジアラビアのアブドゥッラー殿下が所有するジュドモントファームがスポンサーを務める8月22日の英インターナショナルS(ヨーク、GI、芝約2050メートル)が最有力候補に挙がっている。

 今季の始動戦は当初、ゴスデン調教師はロンシャン競馬場の新装記念競走として賞金が通常の2倍となるガネー賞(4月29日、GI、芝2100メートル、1着34万2840ユーロ=約4594万円)を選択肢のひとつに挙げていた。

 ところが、後日レーシングマネジャーを務めるテディ・グリムソープ卿は「凱旋門賞に照準を合わせることを考えると、ガネー賞は時期が早いかもしれない」とパリチュルフ紙にコメント。現在のプランでは5月17日のミドルトンS(ヨーク、GII、芝約2050メートル)あたりでの復帰が有力のようだ。欧州の最強牝馬は英ニューマーケットの自厩舎で冬を過ごしており、調整過程はいたって順調だという。 (在仏競馬記者)

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