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【スプリンター】グラン14頭電撃ゴボウ抜き
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秋のGI開幕戦・スプリンターズSが4日、中山競馬場で16頭によって争われ、1番人気グランアレグリアが直線で14頭を差し切り、史上8頭目の芝マイル&スプリント両GI制覇を決めた。藤沢和雄調教師(69)、クリストフ・ルメール騎手(41)はともに連覇で、ディープインパクト産駒は芝1200メートルGI初勝利。2馬身差の2着に3番人気ダノンスマッシュ、3着に10番人気アウィルアウェイが入った。
◇
強い、強すぎる! もし中山競馬場がファンで埋め尽くされていたら、悲鳴が大歓声に変わったに違いない。絶体絶命のピンチから鮮やかすぎる逆転劇。スタートで大きく立ち遅れたグランアレグリアが、直線で前の14頭を一気に抜き去った。
「本当に信じられない! ペースが速くて前の馬が止まったのもあるけど、ゴールまですごい脚を使ってくれた。後ろから全部パスしてくれてすごくいい気持ちです」
メモリアルのJRA重賞通算100勝を昨年のタワーオブロンドンに続く連覇で飾ったルメール騎手が、興奮気味に振り返る。ゲートは互角に出たが、4カ月ぶりの実戦で馬体重12キロ増も影響したのか、行き脚がつかず後方2番手を追走。懸命に手綱をしごいても前との差はなかなか詰まらず、3コーナー過ぎには「ちょっと(勝つのは)無理かも。次のレースを考えた」と半ばあきらめの境地だった。
ところが、直線で女傑の闘志に火がついた。鞍上のステッキに応え、大外から父ディープインパクトを想起させる“飛ぶ”走りを披露。メンバー最速の上がり3ハロン33秒6の豪脚で、他馬の走りがスローモーションに映るほどの勢いで突き抜け、最後の無観客GIでライバルたちを沈黙させた。
昨年と同じコンビでの連覇となった藤沢和調教師は鞍上とがっちり握手。「スタートがあまり良くなくてヒヤッとしたけど、短い距離ではいい脚を使ってくれる。体が大きくなったし、落ち着きが出て穏やかになった。素晴らしい馬です」と頼もしげな視線を送った。ディープインパクト産駒として初めてスプリント界の頂点に立った女王は、マイルCS(11月22日、阪神、GI、芝1600メートル)で4つ目のGIタイトル獲得を狙う。
「若いときはスピードに乗りやすかったけど、今は冷静に走るのでマイルがベスト。でも、ロードカナロアのようにオールマイティーです」
鞍上は、世界を股にかけたGI6勝馬を引き合いに出しながら期待をふくらませる。今度はファンの戻ってきた競馬場で喝采を浴びるつもりだ。(漆山貴禎)
■グランアレグリア 父ディープインパクト、母タピッツフライ、母の父フライングマーリン。鹿毛の牝4歳。美浦・藤沢和雄厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)サンデーレーシング。戦績9戦6勝。獲得賞金5億8664万5000円。重賞は2018年GIIIサウジアラビアロイヤルC、19年GI桜花賞、GII阪神C、20年GI安田記念に次いで5勝目。スプリンターズSは藤沢和雄調教師が1997年タイキシャトル、2019年タワーオブロンドンに次ぐ3勝目、クリストフ・ルメール騎手は2019年タワーオブロンドンに次いで2勝目。馬名は「大歓声(スペイン語)」。
★4日中山11R「スプリンターズS」の着順&払戻金はこちら
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細江さんが腹回りが太いって言ってたから、絶対来ないと思った。