Tip coliseum > E.Yamazaki's TipKOBE SHIMBUN HAI G2 - 25/9/2022 Chukyo11R |
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■レースが緩みなく流れる傾向にある中京芝2200m 中京芝2000mが舞台だった先週のローズSは、馬場が悪化しなかったこともあり、前半がゆったりとした入りで、かなりのスローでレースが流れました。中京芝2000mはスタート地点がスタンド前の急な上り坂の中間で、最初の1角までの距離が約314mと短くペースが落ち着きやすいのが特徴。 しかし、神戸新聞杯の舞台となる中京芝2200mは4角出口付近の平坦な地点からのスタートで、最初の1角までの距離は約512mと長いです。そのため逃げ馬が多数出走していると競り合いが長くなり、ペースが速くなることもしばしばあります。昨年は逃げ馬不在で隊列形成がスムーズだったため、ペースはそこまで上がりませんでしたが、不良馬場でかなり時計が掛かかったこともあり、差しが決まっています。 本日は晴れ予報で超高速馬場が予想されますが、ビーアストニッシド、メイショウラナキラ、レヴァンジルと逃げてこそのタイプが3頭出走しています。内枠に入ったリカンカブールやミスターホワイトなどの先行馬も内から抵抗していくことを考えると、レースが緩みなく流れる公算大。昨日の中京芝は逃げ、先行馬が活躍していましたが、ここは差し馬有利の決着になると見て、予想を組み立てたいもの。 ■有力馬の紹介 ◎ (7)ジャスティンパレス 新馬戦、黄菊賞を連勝し、デビュー3戦目のGⅠ・ホープフルSでは緩みない流れを好位の中目を追走と、正攻法の競馬で2着と好走した馬。その後は休ませて皐月賞に直行。スタートでアオって後方2列目の外から、15番手のドウデュースの前まで押し上げに行って、3~4角で中団の外々、4角でもかなり外を回る競馬。結果、レースの流れに乗り切れず9着に敗退しました。 次走の日本ダービーでは、五分のスタートから中団やや前目の位置につけ、道中も折り合いを意識しながらの中団の外。3~4角でアスクビクターモアが単騎気味というなかで、外々から動いて行く形。直線序盤では3列目まで上がってきましたが、そこで内にモタれてラスト2Fでやや甘くなり、最後はジリジリ。結果、ここでも9着でした。 直行でGⅠに出走すると、休養明けからしっかり仕上げようとする意識が働きすぎるのか、その次走で意外と伸びないことがあります。春ではそういう面も出たのかもしれないと見ています。結局、春のGⅠ戦線では能力を出し切れないまま終わってしまいました。 よってエネルギーは相当溜まっているはず。デビュー3戦目にGⅠで2着した潜在能力はここでは見劣りしないものがあるだけに、今回で溜まりに溜まったエネルギーが開放されれば、当然勝ち負けになると見ました。 ○ (2)ボルドグフーシュ 春のクラシックには参戦できませんでしたが、前走の一宮特別で古馬を相手に完勝し、3勝目を挙げました。前走はややスローペースで逃げ馬が2着に粘る流れをやや出遅れ、そこから促されたが進んで行かずに後方2番手からの競馬。3~4角の下り坂を外からじわじわ勢いをつけて、4角出口で大外へ。直線序盤から伸び始め、一気に先頭列まで上がり、ラスト1Fではそのまま突き抜けて2馬身差で完勝しました。 本馬はこれまで後方からの競馬しかしておらず、先行力がないのが弱点。前半のポジショニング能力が低い代わりに、終いは堅実に伸びて来るタイプで、本来はもっと距離がほしいところですが、芝2200mは守備範囲。中京芝2200mでも前々走のような京都新聞杯のコンクリートのような馬場で緩みない流れだと分が悪いですが、ある程度時計が掛かれば、安定した走りを見せるでしょう。 ▲ (5)ヴェローナシチー 昨夏の小倉、ピースオブエイトが勝利したハイレベル新馬戦の3着馬。そこから着実に力をつけ、京成杯3着、若葉S2着、京都新聞杯2着と好成績を残しています。前々走の京都新聞杯は緩みない流れをやや出遅れ、後方2番手辺りを追走。3~4角では1F11秒台の速い流れの中で、外々から位置を押し上げ、4角では先頭からしぶとく踏ん張りました。ラスト1Fでは食らいつくアスクワイルドモアに半馬身差で交わされましたが、○ボルドグフーシュには1馬身1/4差をつけて先着しました。 前走の白百合Sでは前々走で能力を出し切ってしまったために、多少疲れが残ってしまったようで、1番人気に応えられませんでした。しかし、勝ちに行く競馬で2着ならば悪くないし、勝利したフェーングロッテンの後の活躍ぶりを見れば、評価を落とす材料にはならないはず。今回は立て直しての巻き返しが期待できます。 △ (14)プラダリア デビュー3戦目に重馬場の阪神芝2400m戦で中団の外から追走して、2着に7馬身差をつけて勝利し、その次走の青葉賞では初重賞制覇を達成と、長距離適性の高さを見せつけていた馬。 青葉賞はレースがややハイペースで流れたなか、3番枠からまずまずのスタートから促されて一旦2列目の最内を確保。そこから1~2角で下げて好位の最内。道中も前2頭が飛ばしていくなか、離れた5番手の最内を追走し、3~4角で前との差を詰め、4角出口で外に出されて直線へ。そこからすっと伸びて4番手、ラスト2Fで一気に2番手まで上がり、ラスト1Fで早め先頭に立ったロードレゼルを競り落として半馬身差で勝利しました。 前走の日本ダービーでも5着に善戦。トライアルの青葉賞好走後でやや出遅れ、そこから押して好位の中目まで挽回と、そこまでスムーズなレースではなかったわりに、よく頑張ったと見ています。ただ、それで中団の外々を回るロスがあった◎ジャスティンパレスと0.4秒差なら、逆転されても不思議ありません。 △ (13)ビーアストニッシド 3走前のスプリングSを逃げ切り勝ちしているように、マイペースで逃げられるとしぶとい馬。3走前は最内枠から少しノメるようなスタートでしたが、押してすっとハナを取り切って主導権を握り、道中も変に緩めずに1F12秒前後を刻みながら3角へ。4角で外からアライバルが上がってくると、そこからスパート。結局、最後はアライバルにハナ差まで迫られましたが、上々の内容でした。 春のクラシック2戦はともに2桁着順に敗れており、完敗と言わざるを得ない結果でしたが、外枠で自分の型に持ち込めなかったのも確か。今回も14番枠と外枠ではありますが、再び岩田康騎手への手替わりになること、メイショウラナキラ、レヴァンジルがそこまでテンが速い馬ではないことから、ハナへ行ける可能性も十分あります。想定に反して、前有利の流れになれば、粘り込みのチャンスはあるでしょう。 △ (11)パラレルヴィジョン デビュー戦となった4月中山の未勝利戦ではやや出遅れ、そこから促されるとすっと中団外まで上がったものの、追っつけながらの追走になりました。3角過ぎからスパートすると一気に上昇し、4角では2列目まで上がり、そのまま長く良い脚を使って勝利。ラスト2Fは12秒4-12秒2。とても優秀な内容で余力も感じさせる走りでした。 しかし、驚きはデビュー2戦目となった6月東京の1勝クラス。デビュー戦同様に出遅れ、そのまま後方待機の競馬。3~4角でひとつ外を通し、直線では馬場の良い外に出しながら、最後までしっかり伸びて2着に3馬身差をつけました。指数は2クラス上の3勝クラス通用レベルのものを記録。 デビュー2戦目でここまで高い指数を記録できるとは、相当な素質の持ち主なのでしょう。ただあまりに急激な指数上昇はその次走で伸びないこともあります。また前走は前が引っ張った展開に恵まれた面もあります。今回は休養明けなので疲れは取れているでしょうが、勝ちを意識する競馬をした場合には、意外に伸びない可能性もあります。3戦3勝で菊花賞の大本命馬誕生のストーリーにするには、かなり高い潜在能力が要求されるでしょう。 |
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