山崎エリカさんの競馬日記

今週の見所(セントウルSなど)

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2017年 京成杯AH、セントウルS
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●京成杯オータムH

京成杯オータムHは、エアレーションやシャッタリングの本格導入により、かつてほど顕著ではありませんが、内枠の馬が断然有利。中山で行われた過去10年では、枠番7&8の連対率が6.2%に対して、枠番1&2の連対率は20%もあります。

枠番7&8の該当馬は、2008年の勝ち馬キストゥヘブン、2011年の2着馬アスコットフィス。枠番1&2の該当馬は、2008年の2着馬レッツゴーキリシマ、2009年の勝ち馬ザレマ、2012年の勝ち馬レオアクティブ、2着馬スマイルジャック、2016年の2着馬カフェブリリアント。

2012年は、1分30秒7の中山芝1600mのレコードが記録された年。決着タイムが速いほど、内枠有利が顕著。これは中山芝1600mが、円状コースだからでしょう。緩やかなカーブが続くようなコースなので、最初のコーナーで内に入れられないと、終始外々を回らされてしまうことになります。

ただ、中山芝1600mは、高低差約5.3mの最高地点から下って行くコース形態。開幕週でも前半からペースが上がることが多いため、どちらかと言えば、逃げ、先行馬は不利。逃げ馬の3着以内は、2006年のステキシンスケクンまで遡らなければないし、先行馬の勝利も2010年のファイアーフロートまで遡らなければありません。

しかし、追い込み馬も苦戦の傾向。これは脚質的に4コーナーで外に張られてしまうことが多くなるためでしょう。過去10年では、2015年に唯一、フラアンジェリコが追い込み勝ちを決めていますが、この年はエアレーションがかなり利いて、レースの上がりが掛かっていました。また、4コーナーの中目から直線序盤で外に進路を切り替えたことが嵌ったことも大きいです。

あくまでも超人気薄の立場で、他馬がノーマークだったから上手く外に出せたものであり、人気を背負う立場ならば、外から蓋をされて、仕掛けのタイミングが遅れていた可能性も十分。追い込み馬は本来、昨年のロードクエストのように、前半でなるべくロスがないようにレースを運び、4コーナーである程度前の位置につけて、実質、「差し」の競馬をしないと厳しいものがあります。

まとめると、京成杯オータムHは内枠が断然有利。脚質は、好位から差し。イメージとしては、内ぴったりの中団から、位置を上げていくタイプの馬を狙ったほうがいいでしょう。しかし、自分が狙いたい本命馬や穴馬が思ったとおりのゲートを引き当ててくれないのが競馬。細かくは枠順決定後に判断したいところです。

今年はマルターズアポジーとボンセルヴィーソの強豪逃げ馬が2頭いて、これらの攻防が楽しそうなんだ! マルターズアポジーは前半でペースを上げて、中盤で楽をするタイプの逃げ馬。ボンセルヴィーソは前半で無理をせず、中盤で加速していくタイプの逃げ馬。馬番にもにもよりますが、同じあたりのゲートならマルターズポアジーが逃げて、2番手はボンセルヴィーソの隊列が濃厚。

向こう上面でペースを落としたいマルターズアポジーにとっては、ボンセルヴィーソはうざい存在でしかないし、前半で無理をしたくないボンセルヴィーソにとっては、先にリードを奪うマルターズポアジーが糞むかつく存在のはず。ボンセルヴィーソが内枠を引いて、隊列がボンセルヴィーソ、マルターズポアジーになれば、そこまでペースが上がらない可能性が高いですが、逆だった場合は、淀みない流れになる可能性が高いかなあ?


●セントウルS

センントウルSは、「なんじゃ、こりゃ?」のメンバー構成。セントウルSはG2なのに、G2以上を勝ったことがある馬が1頭もいないという、メンバー構成に驚きました。秋華賞トライアルに出走して秋華賞出走の権利が獲れないくらいなら、2012年にこのレースを優勝したエピセアロームのように、クラシック戦線から離脱して、ここを目標に切り替えるというのもありかもしれません。

しかも、スプリント戦なのに、先行力のない馬ばかり。さらに阪神芝1200mは、約半分の600mが3-4コーナー。ポンとスタートを切って、最初の3コーナーで内目を確保できれば、コーナーリングで大きくリードを奪えるコース。昨年のビックアーサーが勝ち、一昨年にアクティブミノルがアドバルーンを打ち上げているように、内枠&逃げ、先行馬が有利なコースです。

前残りが多発のコースで、先行勢が手薄となれば、前へ行ける馬の一発に賭ける方が得策かもしれません。確かに先行馬もワンパンチ足りない馬ばかりですが、差し勢も特筆するほど強い馬がいません。前残りでアッサリ万馬券ということも…。

前が残れるような流れになると、強烈な末脚を持つメラグラーナが差して来るような気もしなくはありませんが、高速馬場のセントウルSで差し馬を積極液に狙うのは、けっこう危険なこと。実際に過去10年を見ても人気を裏切った大半は差し馬。外枠ならばコーナーロスにより末脚が不発することが多く、内枠すぎれば3コーナーで内に切り込んでくる馬のごちゃごちゃで位置を下げすぎて、前まで届かないというパターンが目立っています。

メラグラーナは近2走の敗因がペースや馬場にあるとするならば、上位には来られるとは見ていますが、勝ち切るまではどうかなあ? 斤量に恵まれた今回は、ラピスラズリSのときのように、好スタートを切れちゃったりしてね。枠順確定後にもう一度、考えてみることにします(;´・ω・)。


★枠順確定前に「見所」を綴ってみましたが、妄想枠順が出来上がって、そこから発展してしまうので、よろしくないかもしれませんね(笑)。

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この日記へのコメント

山勘のマサ 山勘のマサ|2017年9月12日 21:05 ナイス! (1)

山崎エリカさん、コンバンワ^^

何時も展望や山崎エリカさんの考も入っておりとても

分り易いので 何時も参考にさせて頂いています。

天候馬場状態でかなり変わる要素も有ると思うので その点も重視して

考えたいと思っています。

闇に降る雨 闇に降る雨|2017年9月9日 9:19 ナイス! (5)

とても参考になりました。次回からも読ませていただきます。オータムHは200万馬券とったゲンの良いレースなので、自信を持って◎ガリルバディ◯ダイワリベラルからいきます!

山崎エリカ 山崎エリカ|2017年9月8日 8:18 ナイス! (4)

昭島のよっちゃん、おはようございます!
こちらこそいつも「ナイス!」をありがとうございます(^▽^)/

(退会ユーザー)|2017年9月8日 7:57 ナイス! (5)

山崎エリカさん、こんにちは

参考になりました、枠順発表後に再度読み直して検討してみます

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