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競馬の祭典・日本ダービー(27日、東京競馬場、GI、芝2400メートル)の追い切りが23日、滋賀・栗東トレセンで行われた。4戦4勝で、昨年の2歳チャンピオンのダノンプレミアム(栗東・中内田充正厩舎、牡)は、CWコースで鋭い伸びを披露。2カ月半ぶりの実戦となるが、体調面の不安を払拭した。枠順は24日に発表、25日は金曜発売が実施される。
頭を上げて気の悪さを見せたのもほんの一瞬。追い切り序盤で遅いペースにいらだったダノンプレミアムだったが、その後はスムーズ。直線では力強く、伸びやかにはじけた。休み明けの不安を吹き飛ばすシャープな伸びで、2歳王者の完全復活を示した。
「輸送もありますし、やりすぎないように。問題ないと思います。久々でも大丈夫ですね。挫跖(ざせき=蹄底におきる内出血などの炎症)の影響も感じられません」
騎乗した川田騎手の表情が自信に満ちていた。4戦4勝。無敗の王者として臨むはずだった皐月賞を、まさかのアクシデント(挫跖)で回避し、弥生賞から2カ月半ぶりの実戦。果たして仕上がりはどうなのかと誰もが固唾をのんで見守った。
栗東トレセンのCWコース。単走でゆったりした流れでスタートした。速く走りたいのを我慢しているのか、途中で何度か頭を上げるしぐさ。ただ、後ろからダービーに出走するグレイルが追いついてペースアップすると、頭を下げて走りに集中する。直線では一気にエンジン点火。ラスト1ハロン11秒3と加速力が他とは違った。
「挫跖で2週間ぐらい調教ができなかったけど、その後は順調にきました。無事にゲートインできるように。ダービーのプレッシャーよりその方が大事。きょうもリズムを重視して、ギアをひとつずつ上げていったけど、動きはよかったし、順調ですね」
中内田調教師の言葉はジョッキーと同じもの。ともに休み明けの不安は全く感じていない。
久々の心配はなくなったが、「不安が残る」と調教師が話すのが2400メートルの距離だ。3月に2000メートルの弥生賞を完勝したが、中内田師は「少し力みが見られました」と課題を挙げた。ダービー当日の東京競馬場は独特の熱気に包まれるだけに、われを忘れて、力を発揮できない馬は多い。中内田師は「その点は意識して調整してきているけど、実際の競馬につながるかは、わからない。ただ、学習能力の高い馬ですから」と、プレミアムのセンスを信じている。
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