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今年もまた、この日がやってくる。今週の日曜東京メインは競馬の祭典・日本ダービー(27日、GI、芝2400メートル)。全てのホースマンが夢見る舞台で、2015年生まれのサラブレッド6955頭の頂点が決する。今年は過去10年で2位タイとなる重賞勝ち馬13頭がメンバーに名を連ねるが、例年にない混戦ムードを断ち切るのは、果たしてどの馬か。
本来なら、王道の3冠初戦の皐月賞組が中心となるところだが、人気薄の先行馬に向いた展開、7→9→8番人気での決着という大波乱を受けて、無敗の別路線組に注目が集まる。中でも筆頭は4戦全勝のダノンプレミアム(栗東・中内田充正厩舎、牡)だ。昨年の2歳王者で、今年初戦の弥生賞を完勝。皐月賞は挫跖(ざせき=蹄底に起きる内出血などの炎症)で回避したが、大一番へ向けて調教のピッチは上がっている。栗東CWコースでの1週前追い切りでは3頭併せで6ハロン79秒1-11秒2と鋭く伸びて、中の古馬と併入し、内の古馬には1馬身先着。「折り合い、反応、動きなど、川田さん(川田将雅騎手)は『特に問題ありません。いい状態できています』と喜んでいました」と猿橋調教助手は仕上がりの良さを伝えた。これまでのレースぶりから世代上位の能力があることは確か。400メートルの距離延長を克服すれば、無傷の5連勝での戴冠も十分に可能だろう。
同じく無敗で臨むのが、3戦3勝のブラストワンピース(美浦・大竹正博厩舎、牡)だ。2400メートルの経験馬が少ない中で、2走前にはダービーと同じ東京芝2400メートルのゆりかもめ賞で4馬身差の圧勝。続く毎日杯も、好位からの安定した取り口で重賞初制覇を飾った。2着のギベオンが続くNHKマイルCで2着に好走したことで、価値も高まった。陣営はダービーへ直行することを早い時期に決断。特にアクシデントがあったわけではなく、レース後の疲労の回復度を考慮してものだ。福島・ノーザンファーム天栄でケアされ、中間の調整過程に抜かりはない。
もちろん、王道組も黙ってはいない。唯一、3冠に挑戦できる資格を持つのがエポカドーロ(栗東・藤原英昭厩舎、牡)。皐月賞では、3頭が後続を引き離して先行する中、4番手で実質的には逃げるような形でリズム良く追走すると、実績のある道悪(稍重)も味方に力強く抜け出した。短距離指向の母系から2400メートルの距離が鍵となるが、安定した先行力と粘りは魅力だ。
サンリヴァル(栗東・藤岡健一厩舎、牡)は皐月賞で5番手から脚を伸ばして2着。重賞では勝利こそないが、ほかにもホープフルS4着、弥生賞4着を含めて安定感がある。こちらは父がスタミナ豊富なルーラーシップ、祖母がオークス馬ウメノファイバーという血統背景を持ち、2400メートルへの適性は上々だ。
皐月賞3着がジェネラーレウーノ(美浦・矢野英一厩舎、牡)。ハイペースの2番手で、厳しいラップを刻みながら、直線はよく粘ったといえる内容だ。2走前の京成杯でもハイペースの2番手から二枚腰を発揮して押し切ったように、豊富なスタミナを秘めている印象で、距離延長にも対応できそう。2000メートルの500万下→京成杯連勝から皐月賞3着の臨戦過程は、2010年ダービー馬エイシンフラッシュと同じという点も興味深い。
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