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【ヴィクトリアマイル】取捨即断!血統アナリシス


ウマニティ


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日曜日に行われるヴィクトリアマイルの出走馬について、血統的な舞台適性の有無を1頭ずつシンプルに考察していきます。 予想の際にお役立てください。


レッツゴードンキ
キングカメハメハだけを鑑みると、ロードカナロアという傑出馬のほか、東京芝マイルG1で多数の活躍馬を輩出しており、今回の舞台に不足はない。半面、ダートのスピードタイプである母マルトクの血が影響しているためか、加齢とともに1400m以下の特化型に変貌しつつある点は気がかり。父の持ち味である身体能力の高さや、3代内に固められた欧州血脈由来のスタミナを引き出すことができれば、面白い存在だが……。

ミスパンテール
父はスピードの持続力に秀でたダイワメジャー。その父にシンボリクリスエス×マルゼンスキーの肌馬を掛け合わせているのだから、スピードとパワーに特化した血統構成と言えよう。近親にはオークスウメノファイバーや、東京芝のマイルレンジを得意としていたウインラディウスらがおり、コース適性については不安がない。半面、パワー重点の配合だけに、瞬発力比べでは遅れをとりやすい。勝ち負け争いに加わるためには、持続質勝負の競馬がベストとなる。

ラビットラン
父タピットはダート色の濃い種牡馬ではあるが、ディキシーランドバンドの肌馬を掛け合わせることによって、本馬はトラック不問のタイプに仕上がっている。とは言え、近親にG1勝ち馬の名は見られず、芝G1では少し底力に欠ける印象。また、米国型で固められた血統構成ゆえに、スピードとパワーについては問題ないが、スムーズに運べないと、力を発揮できないモロさがある。注文通りの競馬ができた場合の押さえ評価までが正解ではないだろうか。


ジュールポレール
半兄はマイルCSを勝ち、皐月賞2着の実績を持つサダムパテックフジキセキディープインパクトの違いはあれど、本馬も半兄同様にマイルレンジが適距離のスピード持続力タイプであることは間違いない。ただし、母父エリシオの血が利きすぎているのか、時計の速い決着ではひと押し欠ける。上位に食い込むためには、馬場や展開など何らかの助けが欲しい。

レーヌミノル
マイル路線で多数の活躍馬を輩出しているダイワメジャーを父に持ち、母父は当レースで連覇を果たしたストレイトガールと同じタイキシャトル桜花賞勝ちが示すように、父譲りの資質に加えて、母父由来のスピードも継承しているのだから、舞台適性が低いわけがない。ただし、スピードの持続力に長けているぶん、瞬発力勝負に対応するための軽さに欠ける。血の特長を活かすためには自身が先行するか、上がりを要する消耗戦がベターとなる。

レッドアヴァンセ
ディープインパクトの産駒は当レースで毎年のように上位進出。半兄にはレッドアリオンクラレントリディルといったマイルレンジの活躍馬が並び、潜在的な舞台適性については文句なし。さらに、先週は全妹のレッドオルガが湘南S1着、半弟レッドヴェイロンはNHKマイルCで3着に好走。勢いについても申し分がない。欧州色の強い母方だけに、極端なスピード勝負では見劣るかもしれないが、しぶとさや我慢を要求される展開になれば、上位争いを演じてもおかしくはない。

カワキタエンカ
ディープインパクトの産駒は、2013~2014年に連覇を果たしたヴィルシーナを筆頭に、ヴィクトリアマイルで好走馬を多数輩出。母父クロフネも産駒として、2012年の勝ち馬ホエールキャプチャなどを送り出している。さらに、母母父フォーティナイナーは2008年の勝ち馬エイジアンウインズと共通するなど、当レースと相性の良い血脈で固められている。血の特長を存分に活かせる持続力勝負になれば、浮上あっても何ら驚けない。

クインズミラーグロ
マンハッタンカフェ×グレイソヴリン系の配合に、母母父は米国型のボールドルーラー系。持続力に特化した血統構成と考えてもよさそうだ。ただし、瞬発力に欠けるので、速い上がりの決め手勝負では分が悪い。ならば、特長である持続力を活かしたいところだが、当レースにおけるマンハッタンカフェ産駒の相性がすこぶる悪い。血統面の強調材料は少なく、積極的には手を出しづらい。

ソウルスターリング
父はG1 10勝のフランケル、母はG1 6勝のスタセリタという超良血馬。ガチガチの欧州配合でありながら、日本の馬場に適応できているのは、父の有する類まれなスピード持続力の賜物だろう。昨秋からの成績低迷をどうとらえるかだが、国内におけるフランケル産駒のサンプルが少ないので、ジャッジするに悩ましい。いずれにせよ、当レースの好走血脈に合致する部分は少なく、血の良さを引き出すためには、上がりを要する消耗戦、あるいは自身から仕掛けるなど、思い切った策が不可欠となる。

アエロリット
クロフネの産駒は本馬含めてマイルG1を4勝。前走中山芝1800mからの臨戦過程は、2012年の勝ち馬ホエールキャプチャを連想させる。近親には、最優秀4歳以上牝馬に選出されたダイヤモンドビコー、NHKマイルC勝ち馬のミッキーアイル、2歳女王ラッキーライラックなどがいるように、母系の活力と底力は十分。バランスのとれた血統構成だ。

アドマイヤリード
母ベルアリュール2の半兄はセントレジャー勝ち馬、母父ニューメラスの全兄はジェイドロバリーと、中距離指向の強い血統構成。母父の牝系はサドラーズウェルズやヌレイエフなどを輩出した名門・スペシャル系で、同牝系からは2008年の勝ち馬エイジアンウインズが出ており、相応の適性を持ち合わせているとみていい。ただし、軽さに欠けるところがあるので、勝ち負け争いに加わるためには、時計を要する馬場、あるいは上がりのかかる展開が望ましい。


エテルナミノル
エンパイアメーカー×サンデーサイレンス系の配合馬は、芝では大箱コースを好むタイプが多く、当該コースの適性もそれなりに持ち合わせているものと思われる。母系についても、いわゆる「クズを出さない」一族で堅実そのもの。半面、これといった大物は出ておらず、芝G1ではパンチ力に欠けると言わざるを得ない。しぶとさを活かせる持久力勝負になった場合の押さえ評価までが妥当ではないか。

ワントゥワン
ディープインパクト×大系統ノーザンダンサー系は当レースの好走血統のひとつ。母父ファルブラヴも2014年の桜花賞勝ち馬ハープスターを送り出しており、父と母父の舞台適性については文句なし。母ワンカラットフィリーズレビューなど重賞4勝の実績馬。叔母には2016年の桜花賞勝ち馬ジュエラーがいるように、牝系に関しても一本筋が通っている。過去の戦績はさておき、少なくとも血統面で見劣るようなところはない。

リエノテソーロ
父のスパイツタウンはダート短距離を主戦場としていた馬。ただし、本馬の場合は母父ラングフール(加・三冠馬などを輩出)の血脈が強く影響しているようなので、トラック不問の兼用タイプととらえたほうが無難だ。ただし、米国色の濃いスピード&パワー重視の血統構成であることは間違いなく、東京芝のマイルG1では決め手に欠ける。馬力を要求される競馬にならないと、血筋の良さを引き出せないかもしれない。

デアレガーロ
父はパワーと持久力に長けたマンハッタンカフェ。そのうえ、アレッジド(リボー系)の4×3のクロスを併せ持っているのだから、同馬が備えている持続力はかなりのもの。一族には、ドクターデヴィアス、シンコウキングスズカフェニックス、ダンシングレインなどの名があり、底力についても問題はない。半面、欧州型の血脈が強く反映されているせいか、高速決着や速い上がりを求められる競馬はイマイチ。上がりを要する展開かつ、体力を活かせる消耗戦が上位進出の必須条件と言えよう。

リスグラシュー
母はマイルレンジの仏リステッドを3勝、仏1000ギニーで1位入線(6着降着)を果たしたリリサイド。姉や近親の良績もマイル以下に集中しているように、スピードに長けた牝系だ。この牝系にハーツクライを重ねることで、スピードと持続力を兼備したバランス抜群の総合力を生み出している。半面、抜きんでたファクターに欠けるのも事実で、どうしても最後のツメが甘くなってしまう。この不安点を父の成長力で一掃できるかどうかが、今回の焦点になる。

デンコウアンジュ
サドラーズウェルズ系×ニジンスキー系という、スタミナ型ノーザンダンサー系同士の組み合わせ。ゆえに、本質は中距離がベター。東京芝マイルに対応できるのは、母母父サンデーサイレンスの持つ卓越したスピード能力があってこそのものだろう。とはいえ、軽い芝でのスピード勝負では分が悪い。上位に食い込むためには、血の特長を最も活かせる、道悪競馬、あるいは適度に時計を要する決着になってほしいところ。

メイズオブオナー
マイル重賞で高い勝率を誇るハーツクライを父に持ち、母父ダンチヒ系は当レースの好走血統のひとつ。3代母は米殿堂入りを果たした名牝ミエスクで、祖母はキングマンボの全姉。近親、一族にもG1馬が多数並ぶ、超一流の牝系だ。半面、ややスタミナとパワーに偏りがちな配合ゆえに、瞬発力を求められる競馬ではひと押し欠ける。血の良さを活かすためには、上がりを要する競馬になるか、あるいは早めに仕掛けて持続質の競馬に持ち込むことが肝要になる。



ウマニティ重賞攻略チーム

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