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【沢田康文の欧州リポート】GI初V藤岡佑の今後楽しみ
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NHKマイルCで念願のJRA・GI初制覇を果たした藤岡佑騎手は2013年に約8カ月、フランスのシャンティイに滞在して武者修行をしたことがある。その春、欧州での初騎乗後、「騎手になってから今日が一番緊張しました」と話したことが昨日のことのように思い出される。
13年はオルフェーヴルとキズナが凱旋門賞に挑戦した年。技術と誠実な人柄で関係者からの信頼が厚い藤岡佑騎手は、オルフェーヴルの追い切りにも一度騎乗する機会を得て、キズナの追い切りでは併走したステラウインドに騎乗するなど両陣営をサポートしていた。
現地で受け入れた小林智調教師は「厩舎作業にも寝わらを上げるところから参加していた。500勝以上している騎手がなかなかできることではありません」と感心していた。
当時から「日本馬は強くなりましたが、馬だけでなく、今度は人も世界に追いつかなければなりません」と志が高く、自分の現状と常に向き合い、課題を分析して実践。帰国直前に行った週刊ギャロップのインタビューでは、「あいつを乗せてみたいな、と思われる騎手、勝つために最後のひと押しができる騎手になりたいです」と輝きを帯びた目で話した。
現在はあの頃に思い描いた騎手に近づいているのではないだろうか。これからのさらなる活躍、そして今度はGIジョッキーとしてフランスのレースに再び騎乗する日を楽しみに待ちたい。 (在仏競馬記者)
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