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昨年、数々の新人騎手の記録を塗り替えた三浦皇成騎手がJRA競馬学校を卒業したのはちょうど1年前。厳しいと評判の騎手課程の訓練に、片岡良典記者が1日体験入学して早朝から密着リポートを試みた。馬に跨って簡単に動かしているように見えても、ひと筋縄ではいかないのが現実。ここを卒業してきたジョッキーたちの凄さを改めて思い知らされた。
競馬記者となって16年目。念願が叶って実現した競馬学校騎手課程の『1日体験入学』に胸が高鳴る。朝5時半の検量から始まり、厩舎作業と騎手課程27期生に同行。実技訓練がひと通り終わると片岡が待ちに待った“競馬学校デビュー”の瞬間がやってきた。 騎乗するオラフは超ベテランの優等生馬。三浦皇成騎手も在学中は何度か同馬に乗っていたと聞くと何だか嬉しくなる。「お願いします!!」とひと声発してオラフに騎乗。初めて座る調教鞍と鐙(あぶみ)の短さに少々戸惑いながらも前傾姿勢を取っての速歩(はやあし=ダク)。重心が前後にブレて、うまくバランスが保てず四苦八苦。ジョッキーはさらに短い鐙のモンキー乗りで時速60〜70キロのスピードで戦うのだからまさに神業だ。 昼食を挟み、今度は体験入学中の28期生(4月入学予定者)7人の乗馬訓練を見学。角野南海男(なみお)教官から「彼らと一緒に乗ればいい」と突然、カレットへの騎乗許可が出た。 ここでは鐙を外した状態での速歩、駈歩(かけあし=キャンター)運動が主体。若いモンには負けちゃいられない。ここまで来たら、カレットに跨って全力でやるだけだ。訓練が進み、涼しい顔で乗り続ける彼らに対し、時間とともに乳酸が全身に回り、表情が険しくなるのが自分でもわかる。ふくらはぎに力が入らず、カレットへの指示が満足に出せず、思うように御せない悔しさ。頭で理解していても、体がスッと反応できないのが何とも歯痒い。う〜ん、馬乗りは奥が深い。 騎手の卵である彼ら27、28期生と行動をともにできたのは大きな財産となった。順調に行けば彼らは2、3年後にはプロとしてターフに姿を見せる。再び彼らと一緒に乗る機会があるなら“少しは上達した”と言われるよう、取材、原稿だけでなく、乗馬の腕前も少しは上げておきたいものだ。(片岡良典)
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